prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「EUREKA ユリイカ」

2023年07月24日 | 映画
上映時間四時間、となると内容も自ずと、前半はバスジャックにあった役所広司のバス運転手が自分が容疑者になったりする立場の逆転、後半は半ばロードムービー、それも役所以外の登場人物を徐々に切り落としながらのものとなる。後半、宮崎あおいは無言で最後に口をきく、そのタメを生かすためにもこの時間が必要だったということになるだろう。

モノクロ(白黒で撮ってカラーでプリントしたそうで)映像がセピアに染まりながら回顧的にならない。

バスが半ば住居みたいになるとキャンピングカーみたいに見えてくる。
ラスト、カラーになった画面の空撮は今だったらドローンを使っているだろう。

松重豊の刑事が拳銃を振り回すのが、井の頭五郎で見慣れた今ではなんだか可笑しい。