Amazonオリジナル。原題は邦題みたいに呑気なものではなく、Emergency(緊急・急患)。
黒人の大学生二人組が近辺で開かれているパーティに全部順繰りに巡ろうというかなりアホな計画を立てるのだが、そこで思いがけず飲みすぎなのかドラッグでもやっているのか意識をなくしている白人女子学生を見つけてしまい、二人のうちマジメな方が緊急通報した方がいいと言うが、もう一人のチャラい方がこんな状況を警察に見られたら黒人男が集団で白人女に悪いことをしていると決めつけられるぞと言い出し、まごまごしているうちにどんどん状況は悪い方へ悪い方へ向かっていく。
警察が黒人にとってははっきり「敵」だという常識の上に作られているので、ラスト近くまで警察の差別意識のひどさは具体的には描かれないので、一人相撲をとっている感じもある。
半ばコメディとして作っているからでもあるけれど、笑うには顔がひきつる感じも強い。
出だしの大学の授業で、白人女性の教員がニガーという言葉をいくら学術的な目的とはいえ連呼するのに主人公たちが抵抗を覚えるあたりの何とも言えないニュアンス。
こういうスタンプラリーみたいに一定地域の各ポイントを巡る話というと、昔の「泳ぐひと」があったなと思う。あれはある地域のプール(つまり富と成功の
象徴)を巡る話だった。運気が上がる(気がする)場所を巡る性向というのはかなり一般的なものなのだろうか。