晴れ、12度、57%
新年快楽 サンリンファイロッ
香港は、昨晩カウントダウンが終わった途端、つまり、年が明けた途端に真夜中の空に花火が上がりました。香港島と九龍サイドの間、ビクトリア湾の上です。昔は、旧正月の時だけだった花火です。それが、ここ数年、返還記念日にも、お正月にも花火が上がります。真夜中の花火は、新趣向。花火はやはり年1回の方が、待ちこがれる気持ちが強くて、良いように思います。見慣れてしまうと、つまらないと、つい贅沢を言ってしまいます。この真夜中の花火を見るために、香港にしては寒さを感じる中、たくさんの人が夕方から街に出たようです。我が家は海側の窓から見えるのですが、モモさんは花火が上がっているのも気付かないほど、熟睡していました。まだ、陽が上らない香港、静かな新年の朝です。
日本のお正月といえば、松竹梅。ここ香港では竹も梅もやや重んじられるのに、松はそれほど大切な木ではありません。竹は強い生命力と真っ直ぐに伸びる力が、財産を作るとも言われます。梅は、やはりあの香りです。飾り花には、竹が使われる程度でしょうか。それでも、冬になると九龍サイドの花市に、時折、松の枝が売られます。11月頃から注意してみて、あれば、正月用に買い求めておきます。今年は、結局松の枝を見ないまま年末を迎えました。もともと、枝ものが少ない香港の花市です。緑豊かな枝を探すと、ヒバの枝を見つけました。「アスナロ」の別名を持つヒバの木。緑の濃さが気に入って、求めました。枝を折ると、ヒノキと同じ香りがします。
ヒバの伸びやかな緑に、さあ何を合わせましょうか?薄黄緑のスプレーキクと真っ赤なケイトウを合わせてみました。家に帰りキクの包みを開けたところ、12本のうちなんと4本ものキクが、頭から折れています。花はしっかりとネットを被って、12本が一束で昆明から送られてきます。束の中を確かめることも出来ないので、時折こんなことに出くわします。花だけのキクも粗末には出来ません。 お正月らしく、枡に生けてみました。大きなスプレーキクですので、この枡が2つ出来ました。
毎年小さなしめ縄を飾っていた玄関、今年は、 赤の水引とヒバを合わせてみました。力強く天に向くこのヒバの枝、新年らしさを感じます。
私の仕事を辞めるのを待っていたかのように、昨年はいろいろなことがありました。嬉しいことも悲しいことも。今年はどんな一年になるのでしょうか。元旦は、心新たになります。