曇り、16度、82%
今月の31日は、旧正月の元旦に当たります。つまり、中華圏はここ香港も含めて、年末の慌ただしい時期を迎えています。たったひと月前には、お正月だと日本人の私は、大いに忙しい思いをしましたが、実は旧正月前の方が、緊迫した気分になります。周りが慌ただしいからだけではありません。実際に旧正月の後は生鮮食品が街から消えてしまいます。スーパーは以前とは違い、元旦から開くところもありますが、棚はガラガラです。そんな香港の町中に、旧正月前になると必ずと言っていい程見かけるポスターがあります。きれいな女性が赤い下着だけを付けたポスターです。ワコールなどの下着メーカーのポスターです。見慣れていますが、はたと考えると、何で、旧正前に赤い下着の宣伝かしら?旧正月ともなると、町中赤い色だらけになります。お年玉の袋も赤ならば、家々に貼られるるお札も全て赤。結婚式の花嫁衣装が、中國では赤から解るように、赤はお祝いの色です。それに魔除けの色でもあると言われています。しかも、男性の下着にまで、赤い色があるというからびっくりです。
今日は、赤い下着の話ではありません。私がここ数年困っている下着の話です。下着なんて、年中2つしか身につけません。パンツとブラジャーです。色は白、出来たら木綿が多い素材が好みです。白い木綿といってもこの年齢ですから、ある程度はきちんとしたレースなんかが付いているものを探します。よほど黒の薄手のものを着るとき以外は、白の下着です。実は、色物の下着を身に着けていると、一日中落ち着きません。外から見れるわけではありません、下着の色を知っているのは私ひとりです。それなのに、居心地が悪い思いをします。ありがたいことに白のパンツは、良いものが見つかります。ところが、白のブラジャーで年齢相応なレースが付いたようなものは、すっかり姿を消しました。ここ数年のことです。
胸が大きく空いた服が流行り始めて、下着の意味が、見せる下着に変わって来たようです。大きく空いた胸元からレースたっぷりの胸の谷間を強調した下着がのぞいている服装の人も、若い人ばかりではありません。私年代の方でも、チュニックにスパッツ、胸元にレースの洋服を着ている人が多いのにはびっくりします。皆さん、流行に敏感です。普通の服装の私が付ける下着など、メーカーでは忘れ去られてしまっています。白でなければベージュでは、といわれても「ベージュは、おばさんぽくて嫌いです」。と、おばさんの私は言ってしまいそうです。外国のメーカーのブラジャーは、肩ひもの長さがうまく合いません。ちびですからね。
そんなわけで、どこにいっても下着売り場をのぞきます。白いブラジャーを見つけると飛んで行くのですが、残念なことに、中学生の女の子が付けるような、シンプルな下着ばかりです。
流行は巡るといわれていますから、もう少し待てば、白い大人の女性むきのブラジャーが店に並んでくれると待っています。