曇り、１５度、６６％
斜面に沿ったところに住んでいます。しかも、香港ですから、なにぶんにも湿度が高く、湿っぽい坂道を下りる時は、よく転びます。歩いて坂を下る時は、絶対にヒールのついた靴なんて履けません。夏の間は、と言っても一年のうちの7ヶ月ほどは、サンダルを履いています。かかとまでついた靴を履き始める11月頃になると、靴を全部出して来て、外出用だとかモモさんとの散歩用だとか、いちいち点検します。湿度で革靴には、カビがつくこともあります。毎年、この靴がダメになったらどうしようかな？と、思うほど履き易い靴があります。
パトリックというスニーカーの会社があるのを知ったのは、ほんの数ヶ月前のことです。パトリックという名前は知っていましたが、靴底、ラバーソールを作る会社だとばかり思い込んでいました。
マルニの布製のスニーカーを買ったのは、もう5年近くも前のことです。
軽いこと、マルニらしい色合い、なんといっても歩き易いので、町歩きのいいお供になりました。履き潰してはいけないと、次の年も買うつもりでいたのですが、ファッションブランドは定番商品を作らないご時世です、スニカーは全く姿を消していました。そこで、ウェアハウスに出かけて見つけたのが、
こちらです。同じマルニとパトリックのコラボレーション。砂除けも気に入って買ったものの、どうも履きご心地が違います。裏を見るとラバーの形が違います。そこで初めて、ラバーソールに書かれていたパトリックの名前を見つけました。
こちらが、履き易いパトリックのラバーソール、JETという名前だそうです。それで、パトリックはラバーソールの会社だと思っていました。以来4年近く経ちます。ブルーの方はモモさんとの散歩用、黄色は大事に長距離を歩く時と区別しています。でも、そろそろくたびれてきました。
何気なくパトリックで検索していると、たくさんスニーカーが出てきました。嬉しや、嬉しや。なんだ、スニーカーも作っているのね。なんだか胸につかえていたものがすっと取れたようで。確かに同じ形のJETというラバーソールも健在です。ところが、どうも色遣いが今ひとついただけません。マルニの靴は、意外なところにオレンジが入っていたり、布の部分は切りっ放しです。こういう風合いって、なかなか見つからないものです。
毎朝走りたいばかりに、日中履く靴にはとても気を使います。ヒールを履く時も時間を考えたり、翌日、足に疲れが残らないように、それが今の私の靴との付き合い方です。靴は人それぞれで、気に入った履きよいものに出会うのは難しいものです。日頃履くローファーもプラダのものが履きよいのですが、シーズンが変わって違う型が使われると、履き心地も違ってきます。靴も始末して、以前の半分ほどになりました。それとともに、靴に求める私の価値観も変わって来たようです。
