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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

木屋の小さなすり鉢

2014年02月06日 | 身の回りのもの

曇り、16度、91%

 まだ、母が老人施設に入所する前の話です。手先がうまく使えなくなって来たので、ごまを摺るのに便利なものを探して来てと言います。そこで求めて来たのが、プラスチックのハンドルが付いたごますり器です。ハンドルをクルクルと回すと、うまい具合にごまが摺れて出てきます。初めのうちは面白さも手伝って、クルクルとやっていたのですが、どうも香りが今ひとつ立ち上がりません。母はなんの文句も言いませんが、香港に戻って来てごまを摺る度に、母が香りの少ないごまを食べていることが気になっていました。ヘルパーさんに、ごまを摺ってくださいとは流石の私も頼めませんでした。

 30年程前に香港にやって来た我が家の荷物の中には、結婚当初から使っている古色蒼然としたすり鉢も入っていました。しかも、直径が27センチ程の大きさです。お白和えなどを作る時は、この大きさが程よいのですが、毎日のごますりには大きすぎます。ムッターという臼状のすり鉢を求めました。この力強いムッターは、大きなスパイスでも粉々にしてしまいます。働き者ですが、ごまを摺るには少々野蛮で、デリケートなごまは瞬く間に脂がにじみ出てきます。バーミックスのスーパーグレイダーを使うと、これまた瞬時にすりごまが出来ます。碾きたては電気の熱もあってか香りがいいのですが、時間が経つと香りが薄れます。やはり、ごまはその都度すり鉢で当たるのが一番のようです。

 先日、大きなすり鉢の話をブログにのせたところ、古くからの友人が、大小3つもすり鉢を持っていると教えてくれました。そこで、先日の帰国時に求めて来たのが、木屋の直径15センチ程のすり鉢です。実は、あちこち見て回る時間がなくて、デパートの台所用品売り場に直行しました。気に入ったものがなければ買わないつもりです。小さいサイズは、食卓でも使うつもりですから。

 木屋は刃物屋さんとしても有名ですが、まな板や飯台のような木製品も良いものを作っています。陳列台の下をのぞくと、隅の方にすり鉢がいくサイズか積み重ねてあります。時間がないので、一番上のすり鉢と横にあった山椒のすりこぎの小さいのを、値段も確かめずにお姉さんに手渡しました。木屋のものですからきっとお高いだろうと、カードを出しかけた私は、言われた金額にびっくりしました。確か、2つ会わせて2000円以下でした。

 すり加減もいい小さなすり鉢です。旧正月のお客さまの時は、自家製のゴマだれをこのすり鉢に入れたままお出ししました。私も母同様、ほぼ毎日ごまにお世話になります。毎日毎日、テーブルに上がる小さなすり鉢、片口になっていてゴマだれのような汁物も注ぎ易くなっています。

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