チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

桜坂

2014年02月20日 | 日々のこと

晴れ、2度、79%

 新しい家族の誕生を待つ息子夫婦は、昨年の末、新しい家にと引っ越しをしました。移った家は、我が家が東京を離れるまで住んでいた所にほど近いところです。つまり、息子が産まれてから小学校の2年までいたところです。戸籍の用事があるときは、時々やって来る街です。少し歩くと、多摩川に出ます。多摩川の河川敷から、下流を見れば新幹線も見えます。川向こうの川崎も背の高いビルが増えました。そう、もう30年近くも前ですから、当たり前のことです。当時は光化学スモッグ注意報が発令されると、高台の公園のスピーカーで家に帰るようにと知らされていました。

 私鉄の鉄橋の上流には、巨人軍の練習場がありました。川沿いに建つスイミングスクールもちっとも変わっていません。息子に最初に水泳を教えたのはこの私です。まだ、スイミングスクールに入る前のこと、必ず浮かぶと信じている私は、水の中に放り込みました。この3日間、ゆっくりとこの街を歩きました。永く離れているのに、自然と体が道を覚えています。息子は自転車に乗り、てつという名の犬を連れて多摩川沿いによく散歩をしたものです。雪がまだ残る土手を歩きながら、もうすぐこの土手にも、ヨモギやツクシが出て来るだろうと思います。硬く地に張った雑草の所々には、土饅頭が出来るのもその頃です。土まんじゅうを作るのはモグラです。暖かくなると確か以前は、ボート屋さんまでありました。沢山のハトがいたのに、今では一羽も見かけません。主人を駅に送ったその足で、小さな息子を乳母車に乗せ、あるいは手を引いて、毎日通った多摩川です。その息子が父親になりました。

 高台の公園の桜は見事です。息子の家の近くには桜坂があります。近頃、歌にも歌われて桜見に来る人が増えたそうです。坂にかかる陸橋の上から眺める桜は、また、違った趣があるのかもしれません。

 ひと月後、お嫁さんと孫は、お嫁さんのご実家から戻ってきます。そろそろ桜が咲き始める頃です。うっすらと香る桜が、お嫁さんと孫を私の代わりに迎えてくれるはずです。

 この3日間、少し昔を振り返りすぎました。雪の予報が出ていたにもかかわらず、昨日から、雪予報は姿を消してしまいました。今日も、雲が多いながらも晴れそうです。気持ちを入れ替えて、香港に帰ります。

コメント
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