チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

浅水湾(リパレスベイ) 香港

2016年02月18日 | 香港

小雨、11度、96%

 例年のことですが、香港、2月に急に気温が上がると町中が結露します。道路もじっとりと濡れます。ビルのコンクリートの壁でさえ、結露で濡れます。雨よりも質が悪く、うっかりすると滑ります。お天気が良ければまだ凌げますが、朝からどんよりと曇って、ほんの目の前の隣のビルすら姿が見えない日が続きます。そんな天気の日、香港島の南側、浅水湾に行きました。

 香港島は中央東西にやや高い山があります。南側に行くには、北側から山越えかトンネルを抜けます。香港島の北側がジトジト天気でも、トンネルを抜けると青空が拡がっていることもあるほど、北と南では天気が違います。南は南シナ海に向かって拡がります。香港で一番大きな魚市場があるのも南側、また、英国領時代から欧米人が多く住む高級住宅地もこの南側です。

 作家森瑶子の「浅水湾の月」の浅水湾です。山手には、海を見渡すマンションやロッジが建ち並び、広い砂浜が拡がっています。3月頃から11月頃まで砂浜は泳ぐ人、日光浴の人で賑わいます。この広い砂浜は、実は人工の浜です。人為的に拡げられた砂浜です。ちょうど息子達がこの砂浜でマラソン大会をした頃、埋立てられましたから、かれこれ20数年前のことです。

 トンネルを抜け、海が見え始めると、あれ、海の上まで蒸気が立ち込めて、海面が見えません。 一番手前が砂浜、水際を歩く人たちと山の中間は海です。海にすっぽりと霧が立ち上がっています。

 浅水湾の東の端には、古い廟がありました。海を鎮めるための廟です。その廟のまわりにけばけばしい観音様や広州の守り神5匹の羊の像が建ったのも、ちょうど砂浜が拡げられた時期のことです。 日本の仏像では考えられないような色遣い、アメリカの人がこの廟のことを表して、珍奇なと書いているのを読んだことがあります。確かに摩訶不思議な世界です。 

 一時間ほどもいたでしょうか、少しずつ霧が晴れ始めました。 小さな島々が姿を見せて来ました。それでも、海の向こう霧の中から行き交う船が汽笛を鳴らしているのが聞こえます。私が「汽笛。」と言うと主人が「霧笛。」だよと訂正してくれました。

 見出し写真、どう見ても中国的な色合いのこの廟の海に突き出た見晴らしです。夏ともなれば、ここに独り乗りボートが並びます。

 海と霧、こんな幻想的な姿も香港です。

コメント
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