曇り、20度、82%
香港は以前はタコを食べませんでした。タコは獲れるものの、魚屋では棚の上には並ばず、棚の下を覗くと売られていることがありました。生のタコです。ところが、10年ほど前から日本の寿司ブームが起こりました。回転寿司です。すると、魚屋の棚の下のタコの姿が消えました。私にとっては安く手に入っていたタコが消えました。日系のスーパーの日本から輸入されるタコは高値で手が出ませんでした。
日本に戻って美味しいタコが食べられると思ったものの、売られているのは「モロッコ」「モーリタニア」と輸入物ばかり、たまに見る日本のタコは「ブランドタコ」とかで「明石のタコ」などびっくりする値段です。先日、地元糸島で獲れたタコを買いました。値段通りの小ぶりなタコです。
真冬になれば「おでん」にも使いますが、ワインと一緒に食べる「タコのオイルマリネ」が大好きです。タコ半分を「オイルマリネ」にして残りを「タコ飯」に使いました。
炊き込んだ「タコ飯」でなくどちらかというと「タコピラフ」に近いものです。微塵のにんにくとコロリと切ったタコをオリーブオイルで炒め、洗い米も入れて炒めて炊き上げます。にんにく、オリーブオイル、タコの香りがする「タコ飯」です。 ご飯がタコの色に染まります。炊き込んだだけの「タコ飯」よりオリーブオイルが入るので口当たりはまろやかです。お味付けは、少々の薄口醤油だけ、炊き上がった時、お醤油の香りはしません。お茶碗に装ったら、粒山椒をのせて食べます。小さなタコだったので少し硬めになりました。
一人分の一度に食べ切れるご飯を炊くには、小さな土鍋を使います。一人分の鍋焼きうどんやお粥、湯豆腐を作るときのために買い求めたものです。
一年中獲れる日本のタコですが、冬が美味しくなると聞きました。タコ料理が楽しみなこの冬です。