晴、20度、90%
博多の「豚骨ラーメン」に「紅生姜」は付き物です。豚骨のこってりした味を「紅生姜」がさっぱりと締めてくれます。ちょっと乗って出てくる店もあれば、お丼にどんといっぱい盛っている店もあります。小さい頃から目にする「紅生姜」でしたが母が着色料で染めているから食べてはいけないと言いました。たこ焼きに入っているのはお目こぼし、「紅生姜っておいしいなあ。」と思い続けていました。大学に入って一人暮らしが始まってやっと紅生姜をたっぷり食べることが出来るようになりました。
「吉野家」の牛丼です。今から40年ほど前の「吉野家」は女の子が一人で入れる雰囲気のお店ではありませんでした。友人たち大勢と行ったのだと思います。カウンターに座ると牛肉の煮える匂いと目の前の山盛りの「紅生姜」に目が留まりました。もちろん牛丼にどっさりのせました。以来「吉野家」と聞くと「紅生姜」を思い出すほどです。
マルタイ「棒ラーメン」の博多バージョンを時々食べます。豚骨スープですがあっさりしています。これに「紅生姜」を必ず添えます。たくさんのせると白濁したスープに赤い色が滲み出してピンクに染まります。たくさん使っても「紅生姜」はビニール袋に残ってしまいます。ある日、納豆に「紅生姜」を混ぜてみました。納豆のねばさが切れて「おいしい。」毎日「納豆紅生姜」です。納豆は臭いけど味は平坦、「紅生姜」がインパクトを添えてくれます。もうひと月以上も「納豆紅生姜」の日々を送っています。
たこ焼きの中に隠れている「紅生姜」、焼きそばで彩ではなくちゃんと味の一員として仕事をしている「紅生姜」、ソースとの相性は抜群です。しかもそこに「青のり」が現れると緑と赤の色ももちろん香りまで胸を締め付けます。「豚骨ラーメン」にしても「焼きそば」や「たこ焼き」にしても重たくなりがちな味に風穴を開けてくれる「紅生姜」、大好きです。