曇、9度、78%
シフォンケーキを焼き始めて40年近くになります。当時はシフォンケーキ型が見つからず、やっと探し当てたのは東京合羽橋のある店でした。ケーキ屋さんが注文でその店で作ったシフォン型の残りでした。径が20センチ、ブリキ製でした。シフォンケーキは油を型に塗らずに焼きます。使うたびにゴシゴシ洗います。この型は2、3年で錆が出てしまいました。香港に渡って見つけたシフォンケーキ型はアルミ製の径24センチの大きなものでした。マレーシア製のアメリカ輸出向けの型でした。この大きな型が以後30年ほど私のシフォンケーキの型となりました。
24センチ径のシフォンケーキ型は卵を9〜11個使います。大きく膨らんだシフォンケーキは手土産で喜ばれました。ちょうど帰国が決まった頃、この24センチのシフォンケーキが私の食欲には大きすぎるようになりました。私のシフォンケーキの一番の信奉者のモモさんと一緒に食べても数日かかりました。シフォンケーキは香港では「日本ケーキ」と呼ばれていました。シフォン型も台湾製、日本の菓子道具店の作る様々な大きさも揃うようになりました。17センチにサイズダウンしたのはその頃です。卵の数は一気に減って4個で出来ます。アルミ製で継ぎ目がないので洗いが楽になりました。それから3年、この17センチ径のシフォンケーキ型ですら大きいと感じるようになりました。
私の食欲のせいばかりではありません。昔は大きなケーキが主流でした。華やかなケーキが溢れている昨今、ケーキのサイズは小さくなりました。小さなケーキの方が見栄えがいいように思います。先日、14センチのシフォンケーキの型を求めました。 微妙なサイズの違いです。使用する卵の数は3個、24センチの頃に比べると3分の1です。小さくなった分あっという間に生地が出来ます。
モモさんの具合が悪くなるとすぐにシフォンケーキを焼きました。どんなん時もシフォンケーキだけはよく食べてくれました。ココさんにはおやつをあまり与えていません。でもモモさんが好きだった「抹茶のシフォンケーキ」だけは特別です。 ココさんも泡立ての音を聞くと何か美味しいものが出来るのだと認識して来ました。久しぶりのシフォンケーキ、 もちろん抹茶にしました。
見た目は17センチと14センチではさほど違いがありません。切り分けると小振りになったことを感じます。私にも好もしいサイズです。最近では12センチ、10センチのシフォンケーキ型もあります。一回で食べきる大きさでしょうが、型から外すのが大変だろうと想像します。
昨日はココさんは4キロほどのやや長めのお散歩をしました。「たくさん食べてもいいよ。」ココさんも大好きなシフォンケーキです。目をまん丸くしてパクリ。