晴、25度、82%
夕方のココの散歩はコースは毎日違います。昨夕は暑かったので、大きく町内を一回りしました。このコースを辿ると庭掃除をするお婆さんにお会いします。ココに「いいねえ、毎日お散歩できて。」と声をかけてくださいます。道に面した一角は梅の木が8本、いつも手入れが行き届いているお家です。庭木の手入れや季節の話でこのお婆さんと道で長話をよくします。
この5年よくお会いするのですがいつもお婆さんの家の前、昨日初めて私の家の場所を話しました。「山下の家の娘です。」と改めてご挨拶しました。お婆さん目を丸くして、「昔はよく伺いました。」とおっしゃいます。「昔は畳敷きのトイレだったでしょう。」確かに私が小学に上がる頃までは、家のトイレは畳敷き、便器の前には小さな床の間がありました。「畳敷き、床の間があるトイレ」の事この私ですら忘れかけていました。もちろん主人も息子も知りません。話したことがないと思います。覚えていてくださる方があったことに、私も驚きました。
家に帰り玄関を開けると左手には客用のトイレがあります。改築の時、トイレの位置が変わりましたが、引き戸は当時のものをまだ使っています。建具屋さんに言わせると、「もうこういう引き戸を作る職人はいないですよ。」と言われる貴重な引き戸です。昔のこの家を知る方に会えて嬉しい夕方でした。
トイレの話から延々と話が続きました。ココはこういう時、道に座り込んで話を聞いています。「私の家の前を通られるときは、お声をかけていらしてください。」とお婆さんと別れました。お婆さん93歳、とても93歳には見えません。きっとお婆さん我が家を訪ねて来てくださるだろうと思っています。