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晴、4度、79%
一昨年、別府を訪れた時も主人と二人「子供の頃、両親が買った白いお饅頭があったよね。」と話していました。どこか別の土地だったのか?記憶が二人して定かではありません。
今回、別府市内のデパートに入りました。古いデパートで3階以上のフロアーは物を売っていないような寂れたデパートでしたが、地下、一階は大分県の特産物を集めていました。「荒城の月」と言う和菓子の箱を前に主人と二人「これだった?」と手に取りました。白いお饅頭が並んでいます。自分の家用に一箱買い求めました。
「荒城の月」は竹田市の「岡城跡」を歌ったものです。寒空の月の元、城の栄枯盛衰を想う歌です。冬空の月は白く輝いています。その月を思いで作られた和菓子だと思います。一見普通のお饅頭ですが、皮の部分は「淡雪羹」つまり卵白を泡立てて作ったものです。口に含むと溶けるような皮の中、餡は「黄身餡」です。その「黄身餡」も色白く仕上げられています。 ところが口に入れてしばらくすると微かに「黄身餡」独特のまろやかさが広がります。古いお菓子だそうで、昔のままの作り方を守っているとのこと、売り場の女性が「残念なことに日持ちがしません。」と言っていました。
しっかりした甘さですがくどくない「荒城の月」です。今日お見えになるお客様には珈琲と一緒にお出しするつもりです。果たして「荒城の月」が小さい頃食べた白いお饅頭だったか?主人も私も不確かです。
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