「丹生・にう」と呼ばれる所は、西日本を中心に100ヶ所くらい、
紀伊半島には中央構造線沿いに、約50の「丹生神社」があるそうです。
「丹生」は丹生氏が勢力を持っていた地域であり、
水が豊かで、辰砂などが見つかった場所だと思われますが、
日本の古代の文書に丹生氏はほとんど登場しません。
(そもそも、日本の古代は空白の時代が多いのです。
古墳や土器に辰砂の赤い色が使われている、
ということは、丹生氏は呪術師だったのかもしれません)
丹生氏は、同じく渡来系の秦氏などに吸収されたのではないかと推測されています。
けれど、土地の名前として、各地に残り、
今も、様々な祭りごとが行なわれていることが、
なにより不思議で面白いことです。
特に、有名な奈良の東大寺の「お水取り」は、
福井(若狭)の「お水送り」を受けての祭りですが、
「お水送り」を行う場所が「遠敷☆おにゅう」であり、
儀式の前に、赤い石(ベンガラ、酸化鉄)を舐めるそうです。
とても意味深です。
☆遠敷川(おにゅうがわ)は、福井県の小浜市を流れる川。
和銅5年712年までは「小丹生」と書かれていたという。
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下の写真は水銀採掘鉱跡近くの、三重県多気郡多気町の丹生神社と丹生太子です。
神様と仏さまが合体した石!
仲良く並んで建つ神社と寺
(下の写真は内側から道路側・外側を見て撮っています。
左が丹生神社、右が立派な仁王門のある丹生太子)
ここからは、奈良へ、和歌山へと街道が伸び、櫛田川を下れば、伊勢湾です。
池のスイレンと、モミジがきれい!
神社の境内にはそこ此処に様々な神様が!
昔の日本は、神様と仏様だらけだったんだな・・・