私が住んでいる町には、地図上に「山」の文字が見つかりません。
隣の市町との境に「大仏山公園」があり、ここに「山」の文字があります。
標高53メートル、とても山とは言えないかもしれませんが・・・広い平野の中で島のようです。
地図上で、町で一番高い所は?と探すと、
117メートルの場所が一番高いようだけれど名前は表記されていません。
大仏山以外、地図上(Google、yahoo)に「山」の文字がないのです。
この正面の丘?山?(標高40~50メートルくらい)では、
縄文遺跡やさらには室町時代の城跡などが見つかっています。
(砦跡は草や竹やぶに覆われ近付くことができません。)
昭和の中頃までは、薪を取ったり、あるいはウサギを捕ったり、
里山として利用されていました。
頂上付近には「氏神様」が祀ってあって
毎日八基の灯篭に燈明がともされます。(3ヵ月に1回当番が回ってくる)
小さなお寺やお墓もあり、
その周辺は掃除も行き届いていて山の名前は無いけれど、
地元の住民にとっては大切な場所です。
日本では、何メートル以上は山、それ以下は丘、などの定義は無いそうです。
(沼地や山や谷を、星が丘でも希望が丘でも夢見平でも、何と名付けても構わない・・・)
思い出すのは、むかーし見た映画「ウエールズの山」です。
ウエールズの小さな村に2人の測量士がやってくることになりました。
もし村の人が大切にしている「○○山」が高さ305メートル以下なら「山」という名は地図上から抹消され「◯◯丘」になる、
どうやら「山」と表示するには6メートル足りないらしい、と聞かされた村人たちは、
何としても「山」を守ろうと、
あの手この手で、測量士を騙したり誘惑したり・・・さらにはバケツや袋に土を入れて山の上に運んで少しでも高くしようと頑張るのですが、
雨で盛り土が流れたり・・・いろいろあって、
もちろんラストはハッピーエンド、楽しい映画でした。
わが家の裏山にも呼び名、ニックネームのようなのが欲しいのだけど。
それともあるのでしょうか?