蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

40年ぶり?の同窓会

2017-02-13 | 日々のこと

今日はパソコンで入力、投稿している。
なんと、この、お久しぶり感。
思わずログイン・パスワードを忘れそうになった。
銀行なら、三度、間違えると、ロックがかかるところだけど、ここのブログgooは、どうなんでしょうか?

新鮮というか、自宅でパソコンは、もう自分の中では過去の出来ごとになりつつある。
なぜか自宅でもスマホ。
スマホは、小さくてチマチマしていて、背中を縮めてかじりついて、いかにも健康に悪そうなのに。
あの小さな薄い手のひらサイズのツール。自宅でも移動中でも、常にいっしょ。
背中を丸めて内臓は内側に偏り、生活時間や思考時間を奪われ、いかにもリアル空間での世界観が狭いけれど、小さな針孔から繋がる世界は、広い。
小さな穴から落っこちる、不思議の国のアリスのように。


一昨日、高校の同窓会に、前にいつ行ったのか忘れるぐらい久しぶりに参加した。
おそらく、地元で暮らさないわたしの参加は、前回が初回、今回が二回目。
35年ぐらいは軽く前だろうとは思うのだが、、、。
今回の参加者は総勢120名余り。

ちなみに、出身校とまったく関係ない知り合いで、同窓会幹事を趣味にしている人がいる。
65歳を超すと、みなさん、暇らしい。
わたしの年齢はまだリタイアしている人はほとんどいないので、暇な人はいない。
が、仕事がなくなると、同窓会のメンバーで遊ぶのだそうだ。
へえ~。
わたしには無い発想だ。たぶん、今後もないだろう。

わたしは、遊ぶにも大義名分を求める、めんどくさい人物である。
だらだら遊ぶのはいやなのだ。
寄せ鍋の最後はラーメン、といったように、同じ遊ぶのにも〆が欲しい。

近況をひと通り説明して、つぎに昔話に花が咲いて、喫茶店でだべり、あとは居酒屋やカラオケに流れる。
そういうコースが多いのだろうけれど。
なんか、もう、いいんだ、ノーサンキュー。
とはいえ、まだ、そういうコースをまったく体験していないのだが、体験する前から、腰が引けている。

一人でなんにもしないで、ぼーっとするのは苦ではないくせに、
大勢でがやがや暇つぶし、みたいなのは、嫌い。
一時、花火が上がって、頬を紅潮させたまま、まだまだ居たいけれど帰る、みたいなほうがいい。

なんて、じつは、これは負け惜しみ。
高校の時はあまりにも、地中にうずもれていたので、知り合いが少なく、旧交を温めるにも原体験の関わりそのものが少なく、
とぼとぼと寒く肩をまるめて帰ってきたのだ。
中学で同じだった子もいたりして、顔を見れば過去に瞬間移動するのだが、やはり、過去そのものにわたしは、あまり良い思い出がないのだろう。

が、話をした人はほぼ100パーセント、わたしの実家のことを知っていて、今さら隠しようがない。
新しいわたしも、旧いわたしも、実家の看板の下に隠れてしまっている。
わたしという「個」は、昔も今も、社会の外側にはないのかも知れない。

「ぜんっぜん、まったく変わらないね」と口をそろえて、そう言われる。
みんなも似たり寄ったりだけれど。
卒業してから43年も経っていて、全然変わらないって、どういうことだ?

クラス分けされたテーブルに座ると、たまたま右は、学年最下位べべ成績の、田舎のヤンキーもどき女子Yさん。(じつは、わたしと、よく遊んでいた)
左は、色白で上品、清純無垢でかわいらしく、品行方正でおしとやかお嬢様タイプの女子Mさん。
なんで、こういう両極端な席になってしまったのだろう。
お嬢様Mさんは、元不良少女Yさんに「Yさんは活発で目立つ人でしたね」と言うと、YさんはMさんに「ごめん、わたし、ぜんぜんMさんのこと、覚えてないのよ」と直接、Yさんに言っていた。
なぜ同級生をまったく覚えていないのかと神妙な顔をしていると、「ぜんぜん接点がないからやと思うよ」とズバリYさん。

不思議なことに、わたしは、MさんともYさんとも接点がある。
三人の共通の話題がなくて、いささか困ったが。
そうこうしているうちに、元不良Yさんの元カレがやってきて、びたっとYさんの席から離れなくなった。
わたしは、彼らのお話にお付き合いする気はさらさらないので、お嬢様と不良カップルを席に残し、さっそく、トイレに立つついでに、席を離れた。

ちょこちょこ、見覚えのある女子と話すと、わたしは昔っから大人っぽかったんだそうだ。
今も変わらず大人っぽいね、と言われた。
熟年を超え、老年に差し掛かろうとしている現在の年齢になってみて、大人っぽいと言われると、とても微妙な心境になる。
高校生の目で見た大人っぽさが、還暦の目で見ても、やはり大人っぽいということなのか?
まあここは、良いように解釈しておこう。
大人っぽさとは別に、複数の人に、当時のわたしのイメージに対する同じ感想を言われて、へえ~と改めて驚いた。
40年以上経って、はじめて複数の同じ内容を耳にすると、これは、やはり驚く。
悪い内容ではないので、これもまあ、裏をあまり考えずに素直に受け止めよう。

男子は、話したのが、8人。女子は、10人。
小中高と顔はすごく長年知っているのに、まったく話さなかった人が、多数。
会場だけでは、限りがある。
ちょっとサワリだけ予告編を駆け足でのぞいたかんじになった。
が、同窓会関係の人々と遊ぶ、今後の展開は、ないだろうなあと感じた。

会が終わって、いちばん、こころに残ったのは、大人しく控えめながらも自分のことをちゃんと話してくれた、最初の席の、お嬢様Mさんかなあと、
アピール、ガンガンしなくても、静かに伝わるものがあると感じた。

 

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