夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『がんばっていきまっしょい』

2024年11月08日 | 映画(か行)
『がんばっていきまっしょい』
監督:櫻木優平
声の出演:雨宮天,伊藤美来,高橋李依,鬼頭明里,長谷川育美,江口拓也,竹達彩奈,三森すずこ,内田彩他
 
イオンシネマ茨木にて、前述の『ボルテスV レガシー』の次に。
 
『がんばっていきまっしょい』といえば思い出すのは1998年の実写版。
あのとき主演の田中麗奈はいくつだったのでしたっけ。彼女は1980年生まれだからまだ18歳!?
2005年には連続ドラマ化されてフジテレビ系列で放送。そのときの主演は鈴木杏でした。
映画では杏ちゃんをあまり見かけませんが、テレビドラマには今も出ていますか。
 
そんな作品を今回は劇場アニメ映画化。
いつの時代になっても映画化される作品は、色あせない魅力があるのでしょうね。
 
愛媛県立三津東高校では、ボート部が廃部寸前だというのに、
強豪校だった時代の名残で毎年ボートのクラスマッチが開催される。
2年生の悦ネエこと村上悦子は、同級生で幼なじみのヒメこと佐伯姫に推されてクラス代表として出場。
それなりに頑張ってはみたものの、途中でやる気が失せ、漕ぐのをやめてしまう。
そう、悦ネエには「一生懸命やったところで上手く行くことなんてまずないから意味がない」とあきらめる癖がついているのだ。
 
ところがそんな悦ネエの姿を見て転入生のリーこと高橋梨衣奈が大興奮。
悦ネエやヒメと同じクラスになったリーは、ボート部に入りたいと言うが、そもそも悦ネエはボート部員ではない。
現在唯一のボート部員である二宮隼人にリーを紹介すると、二宮は大喜び。
あと2人入部すればボート部を復活させられると言い、流れで悦ネエとヒメも名前を貸すことに。
 
名前だけ貸す約束のはずが、今までずっと女子校だったというリーは男子が苦手。
一緒に練習に参加してほしいと懇願され、悦ネエとヒメも参加を余儀なくされる。
 
すると、ボート部復活の噂を聞きつけたダッコこと兵頭妙子とイモッチこと井本真優美も入部を希望。
このふたりはお互いの家が不仲らしく、そのせいで子ども同士も強いライバル意識を持っているらしい。
来年のクラスマッチで相手を粉砕するためにボート部で力をつけたいのだと。
 
こうして5人の女子がギャーギャー言い合いながらも大会出場を目指して練習しはじめるのだが……。
 
5人のキャラがさまざまで、とても面白い。
海も空も美しくて、アニメの世界ながら引き込まれます。
 
犬猿の仲に見えたダッコとイモッチも実はそんなことはなくて、なんとなく勝手に気まずくなっていただけ。
お互いの良いところを認め合っているのが微笑ましい。
 
今まであまり観る機会のなかったボート競技に興味が湧くし、
実写版の『がんばっていきまっしょい』をもう一度観たくなります。
何度も映像化されている理由がわかる作品。
 
青春だねぇ。

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『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版』

2024年10月14日 | 映画(か行)
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版』
監督:古賀豪
声の出演:関俊彦,木内秀信,種崎敦美,小林由美子,白鳥哲,飛田展男,中井和哉,沢海陽子,山路和弘,
     皆口裕子,釘宮理恵,石田彰,古川登志夫,沢城みゆき,庄司宇芽香,松風雅也,野沢雅子他
 
前述の『ふれる。』を観た後、帰宅の動線に沿って109シネマズ箕面へ移動して。
 
10カ月前になるのでしょうかね、『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(2023)を観たのは。
その映像と音の質を向上させた新たなバージョンがこの「真生版」なのだそうで。
 
「327カットのリテイクに加えて、音も再ダビングを敢行」と聞いてもなんだかよくわかりません。
が、もとはPG12だったレーティングが、恐怖演出が上がっていることからR15+指定になりました。へーっ。
エロに振り気味のアニメでR15+指定という作品はたまにありますが、
エロじゃないのにR15+指定というアニメ作品を劇場で観る機会はそう多くないはず。
 
私は鬼太郎マニアではないので昨年のオリジナル版も1回しか観ていません。
ただ、そのときにもらった来場者特典を希望する人がいたり、パンフレットにプレミアが付いたりと、
驚くべきことがいろいろあって、鬼太郎人気に驚きました。
かなりのロングラン上映になり、劇場は連日満席だった模様で、へーっ、へーっ、へーっ。
 
確かに音が良くなっていると思いました。絵も去年観たときよりなんとなく綺麗。
初日のレイトショーの客入りも良く、あらためて鬼太郎人気に驚く。
 
ゲゲ郎(=後の目玉おやじ)と鬼太郎を身ごもっていた妻を水木に託す辺りは切なくてちょっと涙目。
オリジナル版を観たときに泣きそうになったかどうかは覚えていません。
 
「どこがちゃうねん」と思いながらの2回目でしたが、観に行ってよかったです。

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『Cloud クラウド』

2024年10月11日 | 映画(か行)
『Cloud クラウド』
監督:黒沢清
出演:菅田将暉,古川琴音,奥平大兼,岡山天音,赤堀雅秋,吉岡睦雄,三河悠冴,
   山田真歩,矢柴俊博,森下能幸,千葉哲也,松重豊,荒川良々,窪田正孝他
 
前述の『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』の後、同じくイオンシネマ茨木にて。
 
これまたちょっと苦手というのか、私にはあまり面白いと思えない黒沢清監督。
面白いとは思えないどころか、『クリーピー 偽りの隣人』(2016)なんて大嫌いでしたからね。
それでもオリジナル脚本というだけで凄いと思うし、スルーはできないから観ますけど。
 
クリーニング工場に勤める吉井良介(菅田将暉)は上司の滝本(荒川良々)から高く評価され、
将来の幹部候補と見込まれているが、吉井自身にはその気なし。
帰宅後はパソコンの前に座り、値上がりしそうな商品を見つけては買って転売を繰り返す。
高値で転売することができたときは至上の喜びを感じる。
 
これを仕事にしたいと考え、吉井はついにクリーニング工場を辞めて転売業に専念。
いわゆる“転売ヤー”になろうと会社“ラテール”を興し、東京を離れて群馬の山中に事務所兼自宅を構える。
恋人の秋子(古川琴音)と暮らしはじめ、助手を希望する佐野(奥平大兼)を雇い入れる。
 
ところが、ラテールの商売が軌道に乗った途端、何者かが家に鉄の塊を投げ込むなどの嫌がらせを受けるように。
警察に届けに行くと、転売ヤーであることを揶揄され、偽ブランド品を売っているのではと疑われる。
しかもその噂は宅配業者からもたらされているらしく、この土地の人間を信用できなくなる。
売れた商品の発送をここの宅配業者に任せることは危険だと、吉井は自ら東京まで出向くことにする。
 
やがてここでの生活に飽き飽きした秋子が家を出て行く。
商売が思い通りに行かず、イライラを募らせる吉井は佐野をも解雇してひとりきりに。
すると、吉井に恨みを持つ人々がネットで集結して襲撃を計画し……。
 
吉井を襲撃するメンバーは、同じ転売ヤーの村岡(窪田正孝)とか、
ただむしゃくしゃしている三宅(岡山天音)とか、電子器械を吉井に買い叩かれた殿山宗一(赤堀雅秋)とか。
確かに吉井は誰のことも見下している態度でいけ好かない奴ではあるけれど、
殿山は不良在庫になりそうな商品を吉井に売り渡したのだし、村岡のじゃまなんてしていない。
滝本に至っては、吉井が仕事を辞めたことを恨んでいます。それを恨まれても。
 
拉致監禁されて殺されそうな勢いの吉井を助けにくるのが佐野。
彼がいったい何者なのかはわからないままで、彼に銃などを調達する松重豊の正体も不明。
けれど信用できるのは佐野だけで、まさかの秋子まで吉井の金を狙っていただけという展開。
いったいどういう話にしたかったのか。
 
誰が信頼に足る人かもっとちゃんと見極めましょうということか。
そして、怪しげな組織に助けてもらったらそれが地獄の入口ですってこと!?
 
菅田将暉よりもむしろ奥平大兼がカッコよかった。
彼は若手の注目株ですね。今後も楽しみ。

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『傲慢と善良』

2024年10月10日 | 映画(か行)
『傲慢と善良』
監督:萩原健太郎
出演:藤ヶ谷太輔,奈緒,倉悠貴,桜庭ななみ,阿南健治,宮崎美子,菊池亜希子,西田尚美,前田美波里他
 
109シネマズ大阪エキスポシティにて。
 
好きというわけではないのに読んでしまう作家のひとりが辻村深月です。
原作が文庫化された2年前に購入済みですが、まぁまぁ分厚いことに怯んで積んだまま。
 
若くして地ビール会社のオーナーを務める西澤架(かける)(藤ヶ谷太輔)は、
長年つきあっていた彼女のアユこと三井亜優子(森カンナ)にフラれたのをきっかけに、
マッチングアプリに登録して婚活を開始、数十人と会うもピンと来ない。
 
イケメンで社長で人当たりも良い架にいくら相手が目を輝かせたところで、架にとってはみんな似たり寄ったり。
アプリで理想の相手とめぐり逢うのは無理だとあきらめかけたとき、
待ち合わせ場所にいる坂庭真実(奈緒)を見て電撃が走る。今度こそ、アタリ。
 
ふたりの交際が始まり、あっというまに1年が経過。
架は友人たちが集まるホームパーティーに真実を連れて行き紹介するが、真実が帰ると、
架の男友達は「いい子だな」という一方で、女友達の美奈子(桜庭ななみ)らはケチョンケチョンに言う。
元カノのアユのほうがよかったとか、真実は架に気に入られようと必死だとか、そんなこと。
 
酷い言われように架が不満げでいたところ、真実から電話がかかる。
切羽詰まった声で「ストーカーに狙われている」と言う真実を心配し、一緒に暮らすことに。
そしてついに架は真実にプロポーズする。
 
ところが、勤務先の英会話教室を寿退社する真実が送別会に出た翌日、姿を消す。
思い当たるふしはなく困惑する架は、真実の姉・希実(菊池亜希子)に相談。
姉妹の実家である前橋に出向き、両親(阿南健治宮崎美子)と会う。
母親の勧めで真実が見合いしたことがあると知り、仲人の小野里(前田美波里)から話を聴くのだが……。
 
真面目で清楚な真実がいなくなり、調べてみたら自分の知る彼女と全然違った、という話かと思っていました。
そういうわけでもないんですね。
真実は真実、ただ、架をつなぎ止めようと必死だったのは事実で、嘘をついてしまった。
その嘘を美奈子たちには簡単に見抜かれて、挙げ句の果てに架が真実のことを70点だと言っていたと聞いてしまう。
居たたまれずに架のもとを離れ、仙台ボランティアとして逃げ込みます。
 
純粋な気持ちからボランティアに臨んだのではなかったけれど、温かく迎え入れてくれる町の人々。
西田尚美倉悠貴がその役を良い感じに演じています。
 
女友達のえげつなさは際だっていて、イケメンの異性の友達には気をつけなあかんなと思いました。
ほんとは自分が彼女になりたかったのにそうはなれなくて、イケメンが連れてきた子に文句をつける。
そういうことなのかしら。性格ゆがんでる。(^^;
 
私が思う辻村深月の話とはちょっと違う。たぶん彼女の真意を映像化するのは難しい。
それを知りたいから、早いこと原作を読もうと思います。

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『映画 ギヴン 海へ』

2024年09月30日 | 映画(か行)
『映画 ギヴン 海へ』
監督:橋本能理子
声の出演:矢野奨吾,内田雄馬,中澤まさとも,江口拓也,今井文也,坂泰斗他
 
前述の『あの人が消えた』の次に、同じくTOHOシネマズ西宮にて。
 
これも“五等分の花嫁”同様に、なんだかわからずに観ている劇場版アニメですが、
アニメとはいえ全員イケメンだから嬉しい。
 
『映画 ギヴン』(2020)の続編として製作された2部作の前編が『映画 ギヴン 柊mix』でした。
本作は後編にしてシリーズ完結編。2,500円払って特別映像付きを鑑賞しました。
特別映像って何かしらと思ったら、声優陣のインタビュー映像が30分ほど収録されています。
これが本編上映前に付いていて、声優たちが本作への思いを語っているのを観ることができます。
 
劇場版しか観ていないのだから、登場人物の名前すら覚えていられません。
春夏秋冬いずれかの字が入っていたことだけ思い出す。
メインは真冬で、そうそう、真冬の誰か近しい人が亡くなった過去があるのでしたよね。
そんな真冬が今は立夏のことが好きらしい。
 
前編でフェス出場をかけたコンテストに落ちた“ギヴン”でしたが、メジャーデビューへの誘いを受けます。
メンバーたちはそれを前向きに捉えるなか、真冬だけは自分がどうしてよいのかわからずにいましたが、
立夏がサポートギターとして参加するバンド“syh”のライブに行き、やはり歌いたい、音楽をやりたいと思う。
 
なにしろ私は本作とのつきあいが浅いから、感慨深いところまでは行きません。
でも演奏される歌もとてもよくて、後追いしてみたいアニメではあります。
突然ボーイズラブモードになるのにはまだ慣れず、観ていてちょっと恥ずかしくなるけれど。(^^;

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