夜な夜なシネマ

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ハリウッドは謝らない。

2002年11月22日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
かねてからの疑問。
なんでアメリカ映画では親は子に謝らないのか。

クリスマス映画の定番『ホーム・アローン』(1990)もそうでした。
家族においてけぼりにされたケビン君が泥棒と奮闘するわけですけど、
最後に家族と抱き合うシーン。
なんという台詞だったか全然覚えてませんが、
「おいてけぼりにしてごめん」はなかったはず。
ちがったっけ、もしかして謝ってたらごめんなさい、ケビンのパパとママ!
映画自体には何の文句もありませんけど。

『誘拐騒動 ニャンタッチャブル』(1996)。
ある屋敷の家政婦が誘拐・監禁されていることに気づいた、
近所に住む少女(『アダムス・ファミリー』(1991)のクリスティナ・リッチ)が、
その家政婦を助けだそうと親や警察に相談するけれど、誰も取り合おうとしません。
意を決した少女はみずから家政婦救出作戦に乗りだし、そして自分も危険な目に。
最後に家政婦とともに無事生還した少女と母親が対面し、
抱き合ってめでたしめでたし、という展開ですが、
「心配したのよぉ」とお母さん。それだけかい。
自分の子どもを信用しなかったことを詫びたりはしないのでした。
これは天下のディズニー映画だぞ!

なんでもかんでも“Sorry”と言ってしまう日本人との差でしょうか。

先月ビデオレンタルしたジョン・トラヴォルタ主演の
『ドメスティック・フィアー』(2001)はそういう点ではびっくり。
両親が離婚して、母親と暮らす息子。
母親は人柄の良さが評判の男性と再婚。
が、その男性が殺人犯であることを知った息子は父親に助けを求める。
日頃から不良少年であった息子の言うことは
母親も警察も戯言と決めつけ、息子を信じているのは父親だけ。
家族愛を描きたかったのか、サスペンスにしたかったのか
これまた中途半端な映画だけど、
最後に刑事が「信じなくて悪かった」と謝ったのに驚いた。
でも母親はやっぱり謝らないのですけれど。
犯人との格闘で救急車に乗せられたからしゃあないか。

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