夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ボーン・アイデンティティ』

2003年07月17日 | 映画(は行)
『ボーン・アイデンティティ』(原題:The Bourne Identity)
監督:ダグ・リーマン
出演:マット・デイモン,フランカ・ポテンテ,クリス・クーパー,
   クライヴ・オーウェン,ブライアン・コックス他

嵐の日、地中海沖で漂流していた男を漁船の乗組員たちが発見する。
男は無事救出されるが、記憶がまったくない。
背中には銃で撃たれた痕があり、
尻にはチューリッヒ銀行の口座番号を記したカプセルが埋め込まれていた。

自分が何者なのか思いだせないまま漁船を下りた彼は
チューリッヒ銀行に向かう。
途中、警官にとがめられそうになった彼は
掴まれると同時に反射的に警官を倒す。
自分が戦闘術の達人で、防衛本能にも優れていると知る。

銀行の貸金庫を開けると、そこにはパスポートが。
自分の名前は「ジェイソン・ボーン」で、パリ在住らしい。
しかし、金庫の底を探ってみると、
それ以外にも自分の写真の入った数々のパスポートと各国の通貨、それに銃が。

誰かに狙われている気配を感じた彼は、米国大使館に逃げ込む。
偶然出くわした女性マリーに救いを求め、車に乗せてもらうことに。
2万ドルを条件にパリまで乗車させることを引き受けたマリーだが、
結局以後ずっと彼と行動をともにするはめに。

行く先々で狙われるのはなぜなのか。
実はジェイソンはCIAの秘密工作員だった。
ある人物の暗殺を謀ったのだが、それに失敗して海に投げ込まれたジェイソン。
作戦に失敗し、国際的な陰謀計画を知るジェイソンを殺さねばならない。
それゆえCIAが躍起になって彼を追っていたのだ。

原作は1980年に出版されたロバート・ラドラムの著書『暗殺者』。
何度も映画化の話があったのになぜか実現されず、
こうしてこの作品になる前に
「記憶喪失の男がどうしたこうした」みたいなアイデアだけを
あっちこっちに取られてしまったらしく、
別に目新しくもない作品になっちゃったようです。

「国際的陰謀計画」がなんか半端だし、
マリーもなんでアンタ、ずっと一緒におるのん?と思ったり、
説得力不足の場面がい~っぱい。

とはいうものの、マット・デイモンのからだのキレは抜群だし
(ジミー大西に似てるなんてやっぱり失礼じゃないでしょか(^^;)、
『ミニミニ大作戦』(2003)顔負けのミニ・クーパーの激走がこの映画でも見られます。
マリー役は『ラン・ローラ・ラン』(1998)で走りつづけていたドイツの女優、フランカ・ポテンテ。
いわゆる美形とはちがうけど、それもまた良し。
オチは爽やかだし、ま、えっか、と。

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