『マネーボール』(原題:Moneyball)
監督:ベネット・ミラー
出演:ブラッド・ピット,ジョナ・ヒル,フィリップ・シーモア・ホフマン,
ロビン・ライト,クリス・プラット,ケリス・ドーシー他
『リバー・ランズ・スルー・イット』(1992)を観たとき、
世の中にこんなに美しい男性がいるのかと、ブラピに見惚れました。
そのブラピも見れば見るほど汚くなっていますが、
汚いほうが男臭さが感じられてイイなぁと思う今日この頃。
真田広之も汚くなってからのほうが好きですねぇ。←最近見ないけど。
さて、野球映画にハズレなし。
野球が好きだからそう感じるのかどうなのか、
でも、やっぱりこれもアタリでした。
現在はメジャーリーグの名ゼネラル・マネージャー(GM)と讃えられるビリー・ビーン。
野球界にまったく新しい球団運営法を持ち込んで、賛否両論を呼びました。
セイバーメトリクスと呼ばれる、統計学的見地から戦略を考える手法により、
このチームが奇跡の20連勝を果たしたという実話を映画化。
高校時代は、スカウトがこぞって狙うスター選手だったビリー。
スタンフォード大学へは奨学金を得て入学することができる。
その道を捨てることをためらいつつも、プロ野球入りを選んだ。
しかし、大成することなく早々と引退する。
その後、ビリーは若くしてオークランド・アスレチックスのGMに就任。
長らく低迷を続けていたチームは財政的に困難を極めた状態。
大事に育てた選手が開花すれば、金持ち球団にすかさず持って行かれ、
抜けた穴を補強しようにもその金がない。
ベテランの老スカウトたちとのミーティングは旧態依然。
考え方を根本から変えなければとビリーが感じていた矢先、
クリーブランド・インディアンスとの交渉の席でピーターという若者を見かける。
名門イェール大学卒のピーターは、専攻していた経済学の観点から、
あらゆる球団の選手のデータを徹底的に調べ上げていた。
その理論を試すべきだと考えたビリーは、ピーターをアスレチックスへと引き抜き、
安い選手を買って勝てるチームをつくるという戦略を打ち立てるのだが……。
スカウトからあれほど太鼓判を押されたのに、なぜ自分は駄目だったのか。
自分は本当に正しく評価されていたのか。
ビリーがピーターを呼び入れる直前、ピーターに自分を評価させるシーンが面白いです。
そこで遠慮がちながらも本音でビリーをバッサリ斬ったピーター。
主役はブラピにまちがいありませんが、見た目は冴えないピーター役、ジョナ・ヒルが◎。
ブラピに振り回されながらもインテリの彼は決して持論を曲げません。
でも、人間味があって、さまざまな場で見せる優しい心。
投球フォームがいびつ、故障持ち、すでに老体の域。
そんな理由で他球団では邪魔者扱いされていた選手たち。
彼らがチャンスを与えられ、やがて勝利をつかみ取る。
これはスポ根の王道ではありますが、やはりグッと来てしまいます。
笑ったのは、自分が試合を観ると負ける、
そのジンクスから、生観戦を拒み続けてきたビリーが、
20連勝目前の試合に足を運び、まさかの……というシーン。
あんなチームを見続けてきた人なら、きっと気持ちがわかるはず。
野球であれ何であれ、旧来の方法を最初に変えようとする者は叩かれる。
それが画期的な方法であればあるほど、変わることを良しとしない人がいる。
このくだり、ボストン・レッドソックスのオーナーとのやりとりと、
金では決めないと誓ったビリーにピーターがかける言葉に胸を打たれました。
ついでながら、アート監督役のフィリップ・シーモア・ホフマンも私の大のお気に入り。
『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(1992)で高校生だった彼をどうぞ。
人は野球に夢を見る。
監督:ベネット・ミラー
出演:ブラッド・ピット,ジョナ・ヒル,フィリップ・シーモア・ホフマン,
ロビン・ライト,クリス・プラット,ケリス・ドーシー他
『リバー・ランズ・スルー・イット』(1992)を観たとき、
世の中にこんなに美しい男性がいるのかと、ブラピに見惚れました。
そのブラピも見れば見るほど汚くなっていますが、
汚いほうが男臭さが感じられてイイなぁと思う今日この頃。
真田広之も汚くなってからのほうが好きですねぇ。←最近見ないけど。
さて、野球映画にハズレなし。
野球が好きだからそう感じるのかどうなのか、
でも、やっぱりこれもアタリでした。
現在はメジャーリーグの名ゼネラル・マネージャー(GM)と讃えられるビリー・ビーン。
野球界にまったく新しい球団運営法を持ち込んで、賛否両論を呼びました。
セイバーメトリクスと呼ばれる、統計学的見地から戦略を考える手法により、
このチームが奇跡の20連勝を果たしたという実話を映画化。
高校時代は、スカウトがこぞって狙うスター選手だったビリー。
スタンフォード大学へは奨学金を得て入学することができる。
その道を捨てることをためらいつつも、プロ野球入りを選んだ。
しかし、大成することなく早々と引退する。
その後、ビリーは若くしてオークランド・アスレチックスのGMに就任。
長らく低迷を続けていたチームは財政的に困難を極めた状態。
大事に育てた選手が開花すれば、金持ち球団にすかさず持って行かれ、
抜けた穴を補強しようにもその金がない。
ベテランの老スカウトたちとのミーティングは旧態依然。
考え方を根本から変えなければとビリーが感じていた矢先、
クリーブランド・インディアンスとの交渉の席でピーターという若者を見かける。
名門イェール大学卒のピーターは、専攻していた経済学の観点から、
あらゆる球団の選手のデータを徹底的に調べ上げていた。
その理論を試すべきだと考えたビリーは、ピーターをアスレチックスへと引き抜き、
安い選手を買って勝てるチームをつくるという戦略を打ち立てるのだが……。
スカウトからあれほど太鼓判を押されたのに、なぜ自分は駄目だったのか。
自分は本当に正しく評価されていたのか。
ビリーがピーターを呼び入れる直前、ピーターに自分を評価させるシーンが面白いです。
そこで遠慮がちながらも本音でビリーをバッサリ斬ったピーター。
主役はブラピにまちがいありませんが、見た目は冴えないピーター役、ジョナ・ヒルが◎。
ブラピに振り回されながらもインテリの彼は決して持論を曲げません。
でも、人間味があって、さまざまな場で見せる優しい心。
投球フォームがいびつ、故障持ち、すでに老体の域。
そんな理由で他球団では邪魔者扱いされていた選手たち。
彼らがチャンスを与えられ、やがて勝利をつかみ取る。
これはスポ根の王道ではありますが、やはりグッと来てしまいます。
笑ったのは、自分が試合を観ると負ける、
そのジンクスから、生観戦を拒み続けてきたビリーが、
20連勝目前の試合に足を運び、まさかの……というシーン。
あんなチームを見続けてきた人なら、きっと気持ちがわかるはず。
野球であれ何であれ、旧来の方法を最初に変えようとする者は叩かれる。
それが画期的な方法であればあるほど、変わることを良しとしない人がいる。
このくだり、ボストン・レッドソックスのオーナーとのやりとりと、
金では決めないと誓ったビリーにピーターがかける言葉に胸を打たれました。
ついでながら、アート監督役のフィリップ・シーモア・ホフマンも私の大のお気に入り。
『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』(1992)で高校生だった彼をどうぞ。
人は野球に夢を見る。