『百瀬、こっちを向いて。』
監督:耶雲哉治
出演:早見あかり,竹内太郎,石橋杏奈,工藤阿須加,ひろみ,
西田尚美,中村優子,きたろう,向井理他
この間の日曜日は大阪ステーションシティシネマで3本ハシゴ。
観た逆順に書きます。ゆえにこれは3本目。
乙一が中田永一名義で執筆した同名短編小説の映画化。
最初に読んだのは6人の男性作家による恋愛短編小説集『I LOVE YOU』で。
2007年に発行されたその文庫本を伊坂幸太郎目当てで購入しました。
ところが、本命だった伊坂幸太郎よりも中田永一がやたらいい。
当時はまだ乙一ファンの間で「覆面作家の中田永一は乙一なのでは」と噂されていた程度で、
乙一といえば『暗黒童話』のイメージが強かった私は驚いたものです。
そして2010年に中田永一の『百瀬、こっちを向いて。』発行。
当然のごとくこれも買いましたが、むむっ、内容をほとんど覚えていない。
しかし、読了した本は99%、友人知人に進呈してしまう私が、
今も家の本棚に並べているということは、ものすごく好きだったという証。
ならばやっぱり観に行かなくちゃということで。
ちなみに監督は『NO MORE 映画泥棒』を手がけた人で、
本作が長編映画デビュー作だそうです。
工藤公康の息子で、『ルーズヴェルト・ゲーム』に沖原役にて出演中の工藤阿須加にも注目。
処女小説を上梓した30歳の相原ノボル(向井理)は、出身高校の講演会に招かれる。
久しぶりの故郷で彼に声をかけてきたのは、子どもを連れた神林徹子(中村優子)。
あの頃、上級生の徹子は全校生徒のマドンナだった。
喫茶店で話をするうち、当時の懐かしい想いがノボルの胸によみがえる。
冴えない高校生のノボル(竹内太郎)は、上級生の宮崎瞬(工藤阿須加)に呼び出される。
学校一の人気者でモテモテの瞬は、なんとノボルの幼なじみ。
どうして対極にいるふたりが知り合いなんだと教室内は騒然とするなか、
瞬はノボルにこっそり頼みたいことがあると言う。
これまた学校一の清楚な美人、徹子(石橋杏奈)とつきあっている瞬は、
下級生の百瀬陽(早見あかり)と二股をかけていて、陽のほうはそれを了承済み。
どうやら徹子が浮気を疑っているようなので、
ノボルが陽とつきあっていることにしてくれないかと言うのだ。
そうすれば、かわいがっている幼なじみの彼女ということで、
瞬と陽が親しく話していてもおかしくはないからと。
そんな話は到底受け入れられないと思うノボルだが、
昔から大好きな瞬の頼みをどうしても断れない。
こうしてノボルと陽は恋人のふりを敢行することになり……。
あくまでも「ふり」のはずなのに、次第に陽に惹かれてゆくノボル。
陽のほうはといえば、宮崎センパイひとすじで、
センパイのためならこんなことぐらいとばかりに、
人目につくところではノボルとイチャイチャしたがるも、
学校を出れば繋いでいた手を振りほどき、喋るな近寄るなと言いたい放題。
そんな陽も家に帰れば幼い弟妹の面倒をみる、いいお姉ちゃん。
時間を縫って瞬に会いに行き、強気を見せたところで、
自分が二番手からは抜け出せないことも薄々わかっています。
ノボルにバカだバカだと言いつつ、本当は自分がいちばんバカであることも。
ノボルの苦しい心のうちを優しい笑顔で聞く同級生の田辺(第2PKのひろみ)も○。
このシーンは『大人ドロップ』を思い出させます。
切ない切ない恋心。キャッチコピーは、
「15年前、僕の初恋は切ない嘘からはじまった。
苦しくて、いとおしい、忘れられない記憶たち」。
良かったことも、悪かったことも、ぜんぶ忘れられない想い出。
胸がキュンキュンします。
監督:耶雲哉治
出演:早見あかり,竹内太郎,石橋杏奈,工藤阿須加,ひろみ,
西田尚美,中村優子,きたろう,向井理他
この間の日曜日は大阪ステーションシティシネマで3本ハシゴ。
観た逆順に書きます。ゆえにこれは3本目。
乙一が中田永一名義で執筆した同名短編小説の映画化。
最初に読んだのは6人の男性作家による恋愛短編小説集『I LOVE YOU』で。
2007年に発行されたその文庫本を伊坂幸太郎目当てで購入しました。
ところが、本命だった伊坂幸太郎よりも中田永一がやたらいい。
当時はまだ乙一ファンの間で「覆面作家の中田永一は乙一なのでは」と噂されていた程度で、
乙一といえば『暗黒童話』のイメージが強かった私は驚いたものです。
そして2010年に中田永一の『百瀬、こっちを向いて。』発行。
当然のごとくこれも買いましたが、むむっ、内容をほとんど覚えていない。
しかし、読了した本は99%、友人知人に進呈してしまう私が、
今も家の本棚に並べているということは、ものすごく好きだったという証。
ならばやっぱり観に行かなくちゃということで。
ちなみに監督は『NO MORE 映画泥棒』を手がけた人で、
本作が長編映画デビュー作だそうです。
工藤公康の息子で、『ルーズヴェルト・ゲーム』に沖原役にて出演中の工藤阿須加にも注目。
処女小説を上梓した30歳の相原ノボル(向井理)は、出身高校の講演会に招かれる。
久しぶりの故郷で彼に声をかけてきたのは、子どもを連れた神林徹子(中村優子)。
あの頃、上級生の徹子は全校生徒のマドンナだった。
喫茶店で話をするうち、当時の懐かしい想いがノボルの胸によみがえる。
冴えない高校生のノボル(竹内太郎)は、上級生の宮崎瞬(工藤阿須加)に呼び出される。
学校一の人気者でモテモテの瞬は、なんとノボルの幼なじみ。
どうして対極にいるふたりが知り合いなんだと教室内は騒然とするなか、
瞬はノボルにこっそり頼みたいことがあると言う。
これまた学校一の清楚な美人、徹子(石橋杏奈)とつきあっている瞬は、
下級生の百瀬陽(早見あかり)と二股をかけていて、陽のほうはそれを了承済み。
どうやら徹子が浮気を疑っているようなので、
ノボルが陽とつきあっていることにしてくれないかと言うのだ。
そうすれば、かわいがっている幼なじみの彼女ということで、
瞬と陽が親しく話していてもおかしくはないからと。
そんな話は到底受け入れられないと思うノボルだが、
昔から大好きな瞬の頼みをどうしても断れない。
こうしてノボルと陽は恋人のふりを敢行することになり……。
あくまでも「ふり」のはずなのに、次第に陽に惹かれてゆくノボル。
陽のほうはといえば、宮崎センパイひとすじで、
センパイのためならこんなことぐらいとばかりに、
人目につくところではノボルとイチャイチャしたがるも、
学校を出れば繋いでいた手を振りほどき、喋るな近寄るなと言いたい放題。
そんな陽も家に帰れば幼い弟妹の面倒をみる、いいお姉ちゃん。
時間を縫って瞬に会いに行き、強気を見せたところで、
自分が二番手からは抜け出せないことも薄々わかっています。
ノボルにバカだバカだと言いつつ、本当は自分がいちばんバカであることも。
ノボルの苦しい心のうちを優しい笑顔で聞く同級生の田辺(第2PKのひろみ)も○。
このシーンは『大人ドロップ』を思い出させます。
切ない切ない恋心。キャッチコピーは、
「15年前、僕の初恋は切ない嘘からはじまった。
苦しくて、いとおしい、忘れられない記憶たち」。
良かったことも、悪かったことも、ぜんぶ忘れられない想い出。
胸がキュンキュンします。