『ブルージャスミン』(原題:Blue Jasmine)
監督:ウディ・アレン
出演:ケイト・ブランシェット,アレック・ボールドウィン,ルイス・C・K,ボビー・カナヴェイル,
アンドリュー・ダイス・クレイ,サリー・ホーキンス,ピーター・サースガード他
大阪ステーションシティシネマで3本ハシゴ、
観た順番の逆からUPしてきたので、この日の1本目はこれでした。
ニューヨークでゴージャスな暮らしを送っていたジャスミン。
しかし、夫のハルが詐欺罪で捕まって一文無しに。
すべて差し押さえられ、なんとか隠し通したブランドもの数着数品を手に、
サンフランシスコに住む妹ジンジャーのもとへとやってくる。
ジンジャーは離婚して、息子2人とともに質素な暮らし。
彼女の元夫アルは、ジャスミン夫妻に金を騙し取られたと恨み辛みをぶちまける。
それなのに相変わらず偉そうな態度のジャスミンのことをよく思っていない。
また、ジャスミンはジンジャーの交際相手チリをも見下した態度。
自分のことは棚に上げて、ジンジャーには男を見る目がないとお説教。
セレブな生活への復帰を目指すジャスミンは、人に使われる仕事はまっぴらごめんと、
インテリアコーディネーターの資格取得を目指す。
資格講座の受講にはお金がかかる、ならばインターネットで勉強しよう、
けれどもパソコン音痴だから、まずはパソコンを習わなければ。
パソコン講座にかようため、仕方なく歯科医院の受付バイトをすることに。
ところが患者の希望に対応しきれず、医師からはセクハラを受け、
何もかもが上手く行かない。
そんなとき、パソコン講座の知人からパーティーに誘われて……。
『ミッドナイト・イン・パリ』(2011)がめちゃめちゃよかったウディ・アレン。
過去の作品でいちばん好きだったにもかかわらず、
彼の作品にしては毒がなさすぎて、やっぱり彼も年を取ったのかなと思っていました。
それがここへ来てこれ。
今年78歳のじいさんがこんな皮肉に満ちた作品を撮るなんて。
コメディにする気なんてさらさらなかったと思えるほど。
心穏やかに観られる作品のほうが気分いいことはまちがいありませんが、
これでこそウディ・アレン、ちょっと嬉しい気もします。
本作で第86回アカデミー賞の主演女優賞を受賞したケイト・ブランシェット。
TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスポートであれこれ鑑賞したさいは、
こんなことも書きましたが、本作を観た今は、やっぱりケイト・ブランシェット。
プライドが異様に高い彼女が虚栄心から嘘をつき、
その嘘が次第にエスカレートしていくわけですが、いずれはバレそうな嘘ばかり。
そして、ただのバカ女の話だと思っていたら、終盤あきらかにされる、ある事実。
好きとは言えませんが、凄みを感じる面白い1本です。
プライドどうこうと言えば思い出す昔の話。
友人男性に彼女ができたと聞いたとき(のちにふたりは結婚)、
彼女のどういうところがよかったのかと尋ねたら、
「プライドの低いところかな」。これって結構大事なのかも。
そして、見栄を張りたがる人には、
『風俗行ったら人生変わったwww』(2013)の谷村美月演じるピザ屋の店員の名言を。
「どうせ張るなら、見栄じゃなくて意地を張れ」。
と、書きつつも、本作はそれが問題ではないのです。
ラストのケイト・ブランシェットの表情を思い起こすと複雑でしんみり。
監督:ウディ・アレン
出演:ケイト・ブランシェット,アレック・ボールドウィン,ルイス・C・K,ボビー・カナヴェイル,
アンドリュー・ダイス・クレイ,サリー・ホーキンス,ピーター・サースガード他
大阪ステーションシティシネマで3本ハシゴ、
観た順番の逆からUPしてきたので、この日の1本目はこれでした。
ニューヨークでゴージャスな暮らしを送っていたジャスミン。
しかし、夫のハルが詐欺罪で捕まって一文無しに。
すべて差し押さえられ、なんとか隠し通したブランドもの数着数品を手に、
サンフランシスコに住む妹ジンジャーのもとへとやってくる。
ジンジャーは離婚して、息子2人とともに質素な暮らし。
彼女の元夫アルは、ジャスミン夫妻に金を騙し取られたと恨み辛みをぶちまける。
それなのに相変わらず偉そうな態度のジャスミンのことをよく思っていない。
また、ジャスミンはジンジャーの交際相手チリをも見下した態度。
自分のことは棚に上げて、ジンジャーには男を見る目がないとお説教。
セレブな生活への復帰を目指すジャスミンは、人に使われる仕事はまっぴらごめんと、
インテリアコーディネーターの資格取得を目指す。
資格講座の受講にはお金がかかる、ならばインターネットで勉強しよう、
けれどもパソコン音痴だから、まずはパソコンを習わなければ。
パソコン講座にかようため、仕方なく歯科医院の受付バイトをすることに。
ところが患者の希望に対応しきれず、医師からはセクハラを受け、
何もかもが上手く行かない。
そんなとき、パソコン講座の知人からパーティーに誘われて……。
『ミッドナイト・イン・パリ』(2011)がめちゃめちゃよかったウディ・アレン。
過去の作品でいちばん好きだったにもかかわらず、
彼の作品にしては毒がなさすぎて、やっぱり彼も年を取ったのかなと思っていました。
それがここへ来てこれ。
今年78歳のじいさんがこんな皮肉に満ちた作品を撮るなんて。
コメディにする気なんてさらさらなかったと思えるほど。
心穏やかに観られる作品のほうが気分いいことはまちがいありませんが、
これでこそウディ・アレン、ちょっと嬉しい気もします。
本作で第86回アカデミー賞の主演女優賞を受賞したケイト・ブランシェット。
TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスポートであれこれ鑑賞したさいは、
こんなことも書きましたが、本作を観た今は、やっぱりケイト・ブランシェット。
プライドが異様に高い彼女が虚栄心から嘘をつき、
その嘘が次第にエスカレートしていくわけですが、いずれはバレそうな嘘ばかり。
そして、ただのバカ女の話だと思っていたら、終盤あきらかにされる、ある事実。
好きとは言えませんが、凄みを感じる面白い1本です。
プライドどうこうと言えば思い出す昔の話。
友人男性に彼女ができたと聞いたとき(のちにふたりは結婚)、
彼女のどういうところがよかったのかと尋ねたら、
「プライドの低いところかな」。これって結構大事なのかも。
そして、見栄を張りたがる人には、
『風俗行ったら人生変わったwww』(2013)の谷村美月演じるピザ屋の店員の名言を。
「どうせ張るなら、見栄じゃなくて意地を張れ」。
と、書きつつも、本作はそれが問題ではないのです。
ラストのケイト・ブランシェットの表情を思い起こすと複雑でしんみり。