夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

さばのゆ大学に行く。〈その2〉

2014年06月23日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
はじめて「さばのゆ大学」へ行ったのは今年1月のこと。
そのときの記事はこちら
前回めちゃめちゃ楽しかったので、また行きたい!と切望。
今回もアラ還のお姉様にお誘いいただきました。

なにせこの日は『私の男』『ノア 約束の舟』をハシゴしたあと、
中学校の同期生がシャープペンシル画を出品する天満橋のギャラリーへ。
この時点でかなりヘロヘロだったのに、
さばのゆ大学の最寄り駅、新今宮で下車してお茶でも飲もうと思ったら、
カフェなんてものが見えるところにない。
マクドとミスドとモスバーガーとヴィドフランス、どこも満席。

高架下の立ち飲み屋さんは空いていましたが、
こんなヘロヘロ状態でアルコールを喰らったら、即寝てしまいそう。
仕方がないので、駅前広場のベンチで1時間、本を読んでいました。
目の前のファミマでレッドブルの新商品ブルーベリー味を購入、
ぐいっと飲んで、いざ、さばのゆ大学へ。

さて、私は二度目の坂本頼光(さかもとらいこう)さんの活弁ライブ。
この日のお題目3本。

1本目は伊丹十三監督のお父様、伊丹万作監督の作品『國士無双』(1932)。
タダ酒タダ飯をかっ喰らいたい浪人ふたり。
通りがかりの青年をだまくらかして、天下一の剣士・伊勢伊勢守に仕立て上げる。
その気になってニセモノになりすましていた青年が、
道中で拐かされそうになっていた娘を助けたところ、
なんと彼女の父親はホンモノの伊勢伊勢守で……というお話。
青年役に片岡千恵蔵、娘役に山田五十鈴と、豪華キャストの時代劇コメディ。

2本目は『キートンの警官騒動』(1922)。
資産家の令嬢を好きになったキートンは、
「立派な実業家にでもならないかぎり、アンタとなんかムリ」と彼女から言われてガックリ。
ふらふら歩いていると、タクシーに乗車しようとしている紳士の財布を拾う。
財布の中身だけ頂戴することになってしまったキートンが、
そのお金で人助けしたつもりが、引っ越し家庭の荷物をかっさらう形に。
手に入れた馬車で街を駆け抜け、警官のパレードに突入したものだから……。
なんぼほどエキストラを使ったんだと思うぐらい大規模。
キートン、やっぱり楽しいです。

この後、桂枝雀師匠の息子、前田一知さんによる古典落語
高校生のころによく聞いた『青菜』が嬉しい。
聞いているうちに思い出すものですね。「弁慶!」のオチまで。

休憩を挟んで3本目。
ハヤフサ・ヒデト監督・主演の『争闘阿修羅街』(1938)。
隼とデブ山は共に半人前、編集長にどやされてばかりの新聞記者。
いい写真を撮ってこないと今度こそクビだと言われ、
発明家の松村を訪ねて取材を試みる。
ところが、松村の別荘の下男が技師長を殺害、発明の図面を盗み出してしまう。
松村とその娘・亜喜子が拉致され、隼とデブ山が追いかけるのだが……。
女中役の大山デブ子(←ホントにこんな芸名)がめちゃめちゃ可笑しい。

実はこの3本目が始まって数分後にプロジェクターに異常が。あわてる坂本さん。
今日はこれにて終了かと思いきや、会場後ろに大きめのテレビがあるじゃあないか。
付近に座っていたお客さんがえんやこらと前方へ運び、
このテレビにケーブルを繋いで続行となりました。

二十数名入れば超満員のこの会場。
和気藹々とした空気のなか、坂本さんの熱弁が本当に楽しかったです。

『國士無双』は1986年に中井貴一主演でリメイクされているそうな。
未見なので、こちらも観てみたいと思います。

坂本さん、サイコー。

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