『柘榴坂の仇討』
監督:若松節朗
出演:中井貴一,阿部寛,広末涼子,高嶋政宏,真飛聖,吉田栄作,
堂珍嘉邦,近江陽一郎,木崎ゆりあ,藤竜也,中村吉右衛門他
秋分の日の翌日、レディースデー。
まだダンナは出張中なので、仕事帰りになんぞ1本観ることに。
普段はネット予約してから劇場に向かうのですが、
この日はダンナ実家に寄らなければならず、
義父が入れてくれるお茶を飲む時間次第で、どこでどの作品を観られるかが変わります。
本作の開映に間に合いそうだったので、109シネマズ箕面へ。
未体験ゾーンだったエグゼクティブシートに空席があると言われ、座ってみました。
原作は浅田次郎の同名短編小説。
幕末から明治へと時代を同じくしながら、
『るろうに剣心 伝説の最期編』とはまったく異なる趣の時代劇。
以前は時代劇は苦手なジャンルだったのに、
避けずに観ているうちにわりと好きだと思えるようになったかも。
彦根藩の下級武士だった志村金吾(中井貴一)は、家中随一の剣術の腕前を認められ、
藩主である大老・井伊直弼(中村吉右衛門)の近習(=主君の側近)に抜擢される。
同じ時期にセツ(広末涼子)を娶り、金吾の両親は良いこと尽くめだと大喜び。
直弼の人柄に触れた金吾は、命に替えても主君をお守りすると心に誓う。
1860(安政7)年、雪のちらつく日。
直弼を狙う者ありとの書状が投げ込まれ、金吾らは警戒するが、
直弼はそうなればそれもまた運命と微笑み、彦根藩邸上屋敷を出立、登城する。
江戸城桜田門外に差しかかったところへ現れた水戸浪士・佐橋十兵衛(阿部寛)。
身構える金吾に、駕籠の中から直弼が言う。
命がけで訴状を持って現れた人物のことをおろそかに扱ってはならぬと。
十兵衛が掲げる訴状を受け取ろうとしたところ、
わらわらと出てきた20名足らずの水戸浪士に取り囲まれてしまう。
その場から抜け出した十兵衛を追いかける金吾。
十兵衛ともみ合っている間に、人数のうえでは勝っていたはずの彦根藩士が壊滅。
浪士の刀が駕籠に突き立てられて、直弼もあっけなく殺される。
直弼の命を守れなかった金吾のことを両親は恥じて自害。
金吾自身は切腹を許されず、逃亡した水戸浪士を討ち取れとの下命。
以降、献身的なセツに支えられて、仇を探しつづける日々。
13年が経過し、時代は明治へ。
世の中が変わろうともいまだに身も心も武士である金吾のことを
かつて剣術を磨き合った仲の内藤新之助(高嶋政宏)は心配し、
当時、水戸浪士の取り調べを担当した評定所御留役・秋元和衛(藤竜也)に相談。
秋元のもとを訪ねた金吾は、水戸浪士のうちのたったひとりの生き残り、
十兵衛について知らされるのだが……。
斬ったほうも斬られたほうも心に傷を負い、気持ちの整理をつけられずにいます。
やっと探しあてた十兵衛の居場所。十兵衛の引く人力車に乗る金吾。
あの日と同じように雪がちらつくなか、ふたりは言葉を交わしながら柘榴坂へ。
憎しみしか感じられなかったはずの相手、十兵衛の話を聞くうち、
何かが金吾の心の中で変わってゆきます。
ここから柘榴坂の対峙に至るまでの緊迫感に満ちた場面。
まさに斬らんかというときに浮かび上がる椿の花。
ところどころ、ちょっぴり泣きました。
ひたむきに、生きよ。
監督:若松節朗
出演:中井貴一,阿部寛,広末涼子,高嶋政宏,真飛聖,吉田栄作,
堂珍嘉邦,近江陽一郎,木崎ゆりあ,藤竜也,中村吉右衛門他
秋分の日の翌日、レディースデー。
まだダンナは出張中なので、仕事帰りになんぞ1本観ることに。
普段はネット予約してから劇場に向かうのですが、
この日はダンナ実家に寄らなければならず、
義父が入れてくれるお茶を飲む時間次第で、どこでどの作品を観られるかが変わります。
本作の開映に間に合いそうだったので、109シネマズ箕面へ。
未体験ゾーンだったエグゼクティブシートに空席があると言われ、座ってみました。
原作は浅田次郎の同名短編小説。
幕末から明治へと時代を同じくしながら、
『るろうに剣心 伝説の最期編』とはまったく異なる趣の時代劇。
以前は時代劇は苦手なジャンルだったのに、
避けずに観ているうちにわりと好きだと思えるようになったかも。
彦根藩の下級武士だった志村金吾(中井貴一)は、家中随一の剣術の腕前を認められ、
藩主である大老・井伊直弼(中村吉右衛門)の近習(=主君の側近)に抜擢される。
同じ時期にセツ(広末涼子)を娶り、金吾の両親は良いこと尽くめだと大喜び。
直弼の人柄に触れた金吾は、命に替えても主君をお守りすると心に誓う。
1860(安政7)年、雪のちらつく日。
直弼を狙う者ありとの書状が投げ込まれ、金吾らは警戒するが、
直弼はそうなればそれもまた運命と微笑み、彦根藩邸上屋敷を出立、登城する。
江戸城桜田門外に差しかかったところへ現れた水戸浪士・佐橋十兵衛(阿部寛)。
身構える金吾に、駕籠の中から直弼が言う。
命がけで訴状を持って現れた人物のことをおろそかに扱ってはならぬと。
十兵衛が掲げる訴状を受け取ろうとしたところ、
わらわらと出てきた20名足らずの水戸浪士に取り囲まれてしまう。
その場から抜け出した十兵衛を追いかける金吾。
十兵衛ともみ合っている間に、人数のうえでは勝っていたはずの彦根藩士が壊滅。
浪士の刀が駕籠に突き立てられて、直弼もあっけなく殺される。
直弼の命を守れなかった金吾のことを両親は恥じて自害。
金吾自身は切腹を許されず、逃亡した水戸浪士を討ち取れとの下命。
以降、献身的なセツに支えられて、仇を探しつづける日々。
13年が経過し、時代は明治へ。
世の中が変わろうともいまだに身も心も武士である金吾のことを
かつて剣術を磨き合った仲の内藤新之助(高嶋政宏)は心配し、
当時、水戸浪士の取り調べを担当した評定所御留役・秋元和衛(藤竜也)に相談。
秋元のもとを訪ねた金吾は、水戸浪士のうちのたったひとりの生き残り、
十兵衛について知らされるのだが……。
斬ったほうも斬られたほうも心に傷を負い、気持ちの整理をつけられずにいます。
やっと探しあてた十兵衛の居場所。十兵衛の引く人力車に乗る金吾。
あの日と同じように雪がちらつくなか、ふたりは言葉を交わしながら柘榴坂へ。
憎しみしか感じられなかったはずの相手、十兵衛の話を聞くうち、
何かが金吾の心の中で変わってゆきます。
ここから柘榴坂の対峙に至るまでの緊迫感に満ちた場面。
まさに斬らんかというときに浮かび上がる椿の花。
ところどころ、ちょっぴり泣きました。
ひたむきに、生きよ。