『日本のいちばん長い日』
監督:原田眞人
出演:役所広司,本木雅弘,松坂桃李,堤真一,山崎努,神野三鈴,蓮佛美沙子,
大場泰正,小松和重,中嶋しゅう,麿赤兒,中村靖日,キムラ緑子他
お盆のまっただなか、毎年恒例の全館停電のため、
職場ではほぼ強制的に有休を取らされる形で休み。
ちょうどレディースデーなので、3本ハシゴすることに。
1本目は大阪ステーションシティシネマにて。
1965年に出版された同名小説の原作者である半藤一利は1930年生まれ。
東大卒業後に就職した出版社で軍事記者の担当となったことから、
戦争体験者に取材するために日本中を奔走。
社内で「太平洋戦争を勉強する会」を主宰し、
それをきっかけに生まれたのがこの原作だそうな。
『聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実』(2011)と
『終戦のエンペラー』(2012)の間に当たる時期の物語になります。
1945(昭和20)年4月、戦況は悪化の一途をたどるなか、
昭和天皇(本木雅弘)の信頼厚い鈴木貫太郎(山崎努)が首相に就任。
鈴木は組閣の肝となる陸軍大臣に阿南惟幾(役所広司)を指名する。
7月、連合国によりポツダム宣言が発表される。
天皇臨席のもと開かれる御前会議では、首相、国務大臣、枢密院議長、枢密顧問官、
参謀総長、参謀次長、軍令部総長、軍令部次長、宮内大臣が顔をつきあわせ、
全日本軍の無条件降伏を受諾するか否かの議論がつづけられるが、意見がまとまらない。
鈴木はいよいよ天皇に聖断を仰ぐことに。
戦争終結の噂に、若手将校たちは気持ちがおさまらない。
陸軍少佐の畑中健二(松坂桃李)らは本土決戦を訴え、
何が何でも戦争を継続するよう阿南に強く迫る。
阿南はそんな将校たちを落ち着かせようとするが……。
もはや日本の負けは歴然としているというのに、それを認めることができず、
2000万人が特攻すれば勝てると本気で信じている将校たち。
正気だとは到底思えない言葉が次々と発せられます。それが戦争。
昭和天皇と東条英機のサザエの話が興味深く、印象に残りました。
こんなしっかりとした作品であっても、
『野火』を観たあとでは綺麗事に思えてしまうのですが、
それでも心に突き刺さる数々の言葉。
戦後70年とあって、戦争映画があまりに多く、どれを観るべきか困惑してしまうけれど、
どれも観ておくのが本当はいいのでしょうね。
娯楽性にも長けた原田眞人監督なので、ちらりと顔を出す戸田恵梨香や松山ケンイチや、
「ごきげんよう」と通り過ぎる侍従役の中村靖日に喜び、
しかしこういうことに喜ぶ作品ではないんだろうなぁと気を引き締めるのでした。
監督:原田眞人
出演:役所広司,本木雅弘,松坂桃李,堤真一,山崎努,神野三鈴,蓮佛美沙子,
大場泰正,小松和重,中嶋しゅう,麿赤兒,中村靖日,キムラ緑子他
お盆のまっただなか、毎年恒例の全館停電のため、
職場ではほぼ強制的に有休を取らされる形で休み。
ちょうどレディースデーなので、3本ハシゴすることに。
1本目は大阪ステーションシティシネマにて。
1965年に出版された同名小説の原作者である半藤一利は1930年生まれ。
東大卒業後に就職した出版社で軍事記者の担当となったことから、
戦争体験者に取材するために日本中を奔走。
社内で「太平洋戦争を勉強する会」を主宰し、
それをきっかけに生まれたのがこの原作だそうな。
『聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実』(2011)と
『終戦のエンペラー』(2012)の間に当たる時期の物語になります。
1945(昭和20)年4月、戦況は悪化の一途をたどるなか、
昭和天皇(本木雅弘)の信頼厚い鈴木貫太郎(山崎努)が首相に就任。
鈴木は組閣の肝となる陸軍大臣に阿南惟幾(役所広司)を指名する。
7月、連合国によりポツダム宣言が発表される。
天皇臨席のもと開かれる御前会議では、首相、国務大臣、枢密院議長、枢密顧問官、
参謀総長、参謀次長、軍令部総長、軍令部次長、宮内大臣が顔をつきあわせ、
全日本軍の無条件降伏を受諾するか否かの議論がつづけられるが、意見がまとまらない。
鈴木はいよいよ天皇に聖断を仰ぐことに。
戦争終結の噂に、若手将校たちは気持ちがおさまらない。
陸軍少佐の畑中健二(松坂桃李)らは本土決戦を訴え、
何が何でも戦争を継続するよう阿南に強く迫る。
阿南はそんな将校たちを落ち着かせようとするが……。
もはや日本の負けは歴然としているというのに、それを認めることができず、
2000万人が特攻すれば勝てると本気で信じている将校たち。
正気だとは到底思えない言葉が次々と発せられます。それが戦争。
昭和天皇と東条英機のサザエの話が興味深く、印象に残りました。
こんなしっかりとした作品であっても、
『野火』を観たあとでは綺麗事に思えてしまうのですが、
それでも心に突き刺さる数々の言葉。
戦後70年とあって、戦争映画があまりに多く、どれを観るべきか困惑してしまうけれど、
どれも観ておくのが本当はいいのでしょうね。
娯楽性にも長けた原田眞人監督なので、ちらりと顔を出す戸田恵梨香や松山ケンイチや、
「ごきげんよう」と通り過ぎる侍従役の中村靖日に喜び、
しかしこういうことに喜ぶ作品ではないんだろうなぁと気を引き締めるのでした。