『奇跡の2000マイル』(原題:Tracks)
監督:ジョン・カラン
出演:ミア・ワシコウスカ,アダム・ドライヴァー,ローリー・ミンツマ,ライナー・ボック他
世間ではお盆休み最後の日曜日。
職場にお盆休みらしきものはないので、こちらは普段と変わらない毎日なのですが、
世間のお盆休みに合わせて宴会を開いたりしていたら、
木曜日から日曜日まで4連チャンで飲むことになってしまいました。
日曜日はその4連チャンのトリを飾る日で、すでに相当疲れ気味。
それでもどうせ晩に出かけるのだからその前には映画を観なくちゃということで。
朝から3本観るのはさすがに辛く、シネ・リーブル梅田にて昼から2本だけハシゴ。
1977年に単独でオーストラリア西部の砂漠を横断する旅を成し遂げた女性、
ロビン・デヴィッドソンの回顧録“Tracks”を映画化。
オーストラリア中央部の町アリススプリングス。
24歳の女性ロビンは、ここから砂漠地帯を歩いてインド洋に向かうことを決意。
その距離1700マイル(=2700km)の踏破を目標に掲げる。
砂漠の旅にはラクダが必要。
ロビンはまず牧場を訪ね、無給で8カ月働く交換条件として
牧場主からラクダの調教を教わること、
そして8カ月後にラクダを譲り受けることを約束される。
しかし、牧場主は約束を破り、ロビンにラクダを与えようとしない。
そこで今度はアフガニスタン人が経営する牧場を訪ね、
期待に応える働きを見せたロビンはラクダを譲り受ける。
調教を覚え、ラクダを手に入れたものの、金がない。
ナショナル・ジオグラフィック誌に自分の計画について手紙を書いたところ、
カメラマンを同行させるという条件で資金援助をしてくれるという返事。
道中何カ所かでカメラマンのリック・スモーランと落ち合うことにして、
4頭のラクダと愛犬1匹を連れたロビンの旅が始まるのだが……。
ラクダに乗って旅をするのかと思いきや、ラクダには荷物を載せるだけ。
ロビンはラクダと並んで自分の足で歩くのです。
にもかかわらず、前半はいまひとつ旅の過酷さが伝わってきません。
そのため盛り上がりに欠けるのですが、
先住民アボリジニの老人エディが旅に加わるころから俄然面白くなります。
砂漠には女人禁制の「聖域」があり、ロビンはそこを避けて遠回りを強いられます。
男性が同行すれば女性も聖域を通行可能で、誰か同行してくれる人を探すものの、
カメラマンのリックがアボリジニの秘密の儀式を撮影したせいで
ロビンまで信頼を失ってしまったから、誰も同行してくれない。
あきらめて遠回りしているときに出会ったのがエディを含む老人男性たち。
老人といってもその脚力たるやロビンよりずっと上。
言葉は通じなくても気持ちをかよわせることはできます。
ロビンとエディのかみ合っているのかいないのかわからない会話に和みます。
オーストラリアといえばカンガルーだと思っていたのに、ラクダの国だったとは。
しかもアフガニスタン人が調教して輸出しているというのだから驚きます。
アフガニスタン人は出発前のロビンに銃を渡し、
野生のラクダを見つけたら何も考えずに撃てと忠告します。
穏やかな動物だと思っていたラクダの歯むきだしの凶悪な顔にもビックリ。
1日に30kmちょっと歩いてはラクダの荷物を降ろし、また積んで出発。
ただただその繰り返しの毎日に、ロビンは「バカみたい。もう嫌だ」。
そんなの最初から承知のうえでしょうと言いたくなりますが、
なんとなく匂わされるロビンのトラウマに、彼女がこの旅に託した意味がわかるような気が。
ロビン役にはジュリア・ロバーツやヘレン・ハント、
ニコール・キッドマンなどの名前も挙がっていたそうですが、
おそらくミア・ワシコウスカで大正解。
監督:ジョン・カラン
出演:ミア・ワシコウスカ,アダム・ドライヴァー,ローリー・ミンツマ,ライナー・ボック他
世間ではお盆休み最後の日曜日。
職場にお盆休みらしきものはないので、こちらは普段と変わらない毎日なのですが、
世間のお盆休みに合わせて宴会を開いたりしていたら、
木曜日から日曜日まで4連チャンで飲むことになってしまいました。
日曜日はその4連チャンのトリを飾る日で、すでに相当疲れ気味。
それでもどうせ晩に出かけるのだからその前には映画を観なくちゃということで。
朝から3本観るのはさすがに辛く、シネ・リーブル梅田にて昼から2本だけハシゴ。
1977年に単独でオーストラリア西部の砂漠を横断する旅を成し遂げた女性、
ロビン・デヴィッドソンの回顧録“Tracks”を映画化。
オーストラリア中央部の町アリススプリングス。
24歳の女性ロビンは、ここから砂漠地帯を歩いてインド洋に向かうことを決意。
その距離1700マイル(=2700km)の踏破を目標に掲げる。
砂漠の旅にはラクダが必要。
ロビンはまず牧場を訪ね、無給で8カ月働く交換条件として
牧場主からラクダの調教を教わること、
そして8カ月後にラクダを譲り受けることを約束される。
しかし、牧場主は約束を破り、ロビンにラクダを与えようとしない。
そこで今度はアフガニスタン人が経営する牧場を訪ね、
期待に応える働きを見せたロビンはラクダを譲り受ける。
調教を覚え、ラクダを手に入れたものの、金がない。
ナショナル・ジオグラフィック誌に自分の計画について手紙を書いたところ、
カメラマンを同行させるという条件で資金援助をしてくれるという返事。
道中何カ所かでカメラマンのリック・スモーランと落ち合うことにして、
4頭のラクダと愛犬1匹を連れたロビンの旅が始まるのだが……。
ラクダに乗って旅をするのかと思いきや、ラクダには荷物を載せるだけ。
ロビンはラクダと並んで自分の足で歩くのです。
にもかかわらず、前半はいまひとつ旅の過酷さが伝わってきません。
そのため盛り上がりに欠けるのですが、
先住民アボリジニの老人エディが旅に加わるころから俄然面白くなります。
砂漠には女人禁制の「聖域」があり、ロビンはそこを避けて遠回りを強いられます。
男性が同行すれば女性も聖域を通行可能で、誰か同行してくれる人を探すものの、
カメラマンのリックがアボリジニの秘密の儀式を撮影したせいで
ロビンまで信頼を失ってしまったから、誰も同行してくれない。
あきらめて遠回りしているときに出会ったのがエディを含む老人男性たち。
老人といってもその脚力たるやロビンよりずっと上。
言葉は通じなくても気持ちをかよわせることはできます。
ロビンとエディのかみ合っているのかいないのかわからない会話に和みます。
オーストラリアといえばカンガルーだと思っていたのに、ラクダの国だったとは。
しかもアフガニスタン人が調教して輸出しているというのだから驚きます。
アフガニスタン人は出発前のロビンに銃を渡し、
野生のラクダを見つけたら何も考えずに撃てと忠告します。
穏やかな動物だと思っていたラクダの歯むきだしの凶悪な顔にもビックリ。
1日に30kmちょっと歩いてはラクダの荷物を降ろし、また積んで出発。
ただただその繰り返しの毎日に、ロビンは「バカみたい。もう嫌だ」。
そんなの最初から承知のうえでしょうと言いたくなりますが、
なんとなく匂わされるロビンのトラウマに、彼女がこの旅に託した意味がわかるような気が。
ロビン役にはジュリア・ロバーツやヘレン・ハント、
ニコール・キッドマンなどの名前も挙がっていたそうですが、
おそらくミア・ワシコウスカで大正解。