夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『チャップリンからの贈りもの』

2015年08月03日 | 映画(た行)
『チャップリンからの贈りもの』(原題:La Rancon de la Gloire)
監督:グザヴィエ・ボーヴォワ
出演:ブノワ・ポールヴールド,ロシュディ・ゼム,キアラ・マストロヤンニ,ピーター・コヨーテ,
   セリ・グマシュ,ナディーン・ラバキー,ドロレス・チャップリン,ユージン・チャップリン他

女子会前にシネ・リーブル梅田で2本ハシゴの2本目。
奇しくも前述の『サイの季節』と同じ時代が舞台でした。
フランス人、グザヴィエ・ボーヴォワ監督の作品を観るのはこれが初めてのはず。
『神々と男たち』(2010)を観たような気もするのですが、思い出せず。
DVDで観て、観たとは言えないぐらい寝たのかも。(^^;
役者でもある彼は、『マリー・アントワネットに別れをつげて』(2012)や
遡っては大嫌いだった(笑)『ポネット』(1996)にも出演されていたそうで。

1977年、スイスのレマン湖畔。
服役して出所したお調子者エディを親友のオスマンが出迎える。
オスマンは入院中の妻ヌールから「エディに関わるな」と言われていたが、
ほかに行き場のないエディを迎え入れ、自宅裏のトレーラーをあてがう。

オスマンのまだ幼い娘サミラは、最初はエディに怪訝な顔。
母親の言葉を無視した父親に不平を垂れるが、
オスマンは男の友情が何より大事なのだと言う。
読書家のエディから苦手のフランス語を習うことになって、サミラも了承。

しかし、オスマンにはエディの世話をする余裕はない。
雨漏りしそうな安普請の家で、サミラに十分に物を買ってやれず、
今は妻の入院費のことで頭がいっぱい。
そんなオスマンのところに居候していても相変わらずお気楽なエディは、
どこから盗んできたのか、クリスマスプレゼントにテレビを用意してサミラを喜ばせる。
そして、テレビに映し出されたのは、喜劇王チャップリン死去のニュース。

チャップリンの遺体が近所の墓地に埋葬されると知り、
エディが思いついたのは、遺体を盗み出して身代金を請求しようということ。
ためらうオスマンを強引に引き込むと、遺体誘拐計画を実行に移すのだが……。

著名人の遺体を盗み出す犯罪は過去に何件かあるそうで、これも実際に起きた事件。
ポスターを見てとても面白そうだと思ったのですが、イマイチ。
エディはお調子者すぎてイライラするし、オスマンのいい人ぶりも中途半端。
へらへらしたナチス式敬礼は不快、チャップリンの秘書役ピーター・コヨーテも物凄く嫌な奴。
ハッピーエンドにあざとさも感じてしまいます。

チャップリンへのオマージュとして見ればいいでしょう。
けど、映画としてはツマラナイ。
オスマン役のロシュディ・ゼムは『この愛のために撃て』(2010)のサルテ役のほうがず~っとよかったです。
やっぱりこれまで気にならなかった監督はイマイチということなのか。

なんかものすごく気のない感想文になってしまった。
いいの、このあと楽しく飲んだから。

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