『ブレードランナー ファイナル・カット』(原題:Blade Runner: The Final Cut)
監督:リドリー・スコット
出演:ハリソン・フォード,ルトガー・ハウアー,ショーン・ヤング,エドワード・ジェームズ・オルモス,
ダリル・ハンナ,ブライオン・ジェームズ,M・エメット・ウォルシュ,ウィリアム・サンダーソン他
カルト的人気を博したリドリー・スコット監督の『ブレードランナー』(1982)。
これまでにもインターナショナル版やディレクターズカット版が公開されたり、
覆面試写会版なるものの存在まで明らかにされてきました。
このファイナルカット版は、製作25周年に当たる2007年に公開されたもの。
1992年のディレクターズカット/最終版を基本に監督自ら再編集したバージョンだそうで。
最終版と言いつつ、最終版にならなかったわけでしょ(笑)。もう意味わからん。(^^;
そんな意味わからん何版でもあり状態になっていますが、
今年は作品の舞台となっている2019年ということで、
その記念にIMAX版が2週間限定公開中。
あらすじ要らんやろと思うけど、一度も観たことがない人もいる前提で。
タイレル社が開発したレプリカントと呼ばれる人造人間は、
環境破壊のせいで大半の人類が移住した先の惑星で過酷な労働に従事していた。
高い身体能力と知性を持つレプリカントは、最初こそ従順だが、
製造から年月が経つと人間同様に感情を持つようになり、
人間に対して反旗をひるがえす事件が頻発しはじめる。
そのため、最新型のレプリカントに寿命を4年とする安全装置を付与。
ところがそれを知って脱走するレプリカントが後を絶たなくなる。
地球に逃げ込んだレプリカントを抹殺することを任務とするのがブレードランナー。
そして、2019年の地球、ロサンゼルス。
元ブレードランナーのリック(ハリソン・フォード)はかつての上司から呼び出され、
逃亡したレプリカント4名を見つけて処分するよう命じられる。
で、レプリカントのうちのひとり、レーチェル(ショーン・ヤング)と恋に落ちるっちゅう展開ですね。
IMAXシアターで観るとド迫力。
特にロイ、めちゃめちゃ怖い。それだけに最期は悲哀を感じます。
ルトガー・ハウアーはまだ健在だと思っていたら、今年7月に75歳で亡くなったとのこと。
こんな役をしちゃったら、そのイメージが強すぎて後がなかなか大変だったのでは。
でも途切れることなく、さまざまな作品に出演されていましたよね。ご冥福を祈ります。
ダリル・ハンナはいろいろ好きなように人生を歩んでいる様子。
美貌が逆に邪魔になったか、女優としてその後はいい役に恵まれていません。
1982年から見た2019年って、本当にこんなふうになると思われていたのか。
んなわけないと思うけど、んなことになっていなくてよかった。
こんな地球には絶対住めん。
あ、リックがレーチェルを壁ぎわに追いやる姿を見て、
元祖壁ドンここにありと思いました。
ブラインドがジャラジャラとがうるさいうえに痛そう(笑)。
続きがどんなふうになるんだろうかと多少でも気になるならば、
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『ブレードランナー 2049』(2017)をどうぞ。