『ロビンソンの庭』
監督:山本政志
出演:太田久美子,町田町蔵,上野裕子,CHEEBO他
第七藝術劇場にて、『僕はイエス様が嫌い』とハシゴ。
1987年に公開され、海外でも高い評価を受けたカルトムービーの傑作らしい。
このたびデジタルリマスター版が上映されるということで、
ほなら観てみようかとナナゲイに足を運んだのですけれど。う〜む。
多数の日本人と外国人が暮らすシェアハウス。
同居人たちと楽しくやっていたクミは、ある日、廃墟を発見。
ここで暮らそうと即決し、シェアハウスから引っ越す。
粗大ゴミの集積所でめぼしいものを拾ったり、
ホームセンターでDIY用具を万引きしたり。
廃墟の壁を塗り、内装を整え、自分好みの棲家に変えてゆくクミ。
井戸水を汲み、家庭菜園の本を読んでキャベツをつくると、
自給自足の生活を送るようになる。
時折あそびに来る友だちを引き入れることも。
クミをおちょくりに来る近所の悪ガキが鬱陶しい。
やがて、水が悪いのかキャベツの食べ過ぎなのか、
激しい腹痛にのたうちまわるクミは……。
ミニシアターブームの先鞭となった作品なのだそうです。
何度も書いていることですが、主人公の容姿を受け入れられない作品はキツイ。
人の容姿をあれこれ言っちゃあかんと思いますよ。だけど映画ですから。
美女やイケメンがいいと言っているわけではなく、
見ていて気分の悪くならない役者であってほしいのです。
主人公のクミの酔っぱらい方がまず嫌い。
っていうのか、本作の登場人物の酔っぱらい方は全員最悪。
1980年代がそういう時代だったとしても、私は無理。
クミは全然美人じゃないし、色気もない。
でも男はちゃんといて、しかし彼との会話も超下品。
なんていうのか、全体的にヤな感じなんです。
海外で高く評価されたと聞いて、
これはもしかすると字幕で観るほうがいい作品なのかもしれないと思いました。
日本語のニュアンスをわからなければ、
私もここまで嫌悪感を抱かなかったように思うのです。
すごく不思議なシーンもたくさんあって、これは夢か現か幻か。
嫌気が差しながらもまったく眠くなることはなく、
観たことを生涯忘れない作品だというのは確実。
凡人には新しさも良さも理解できません。(^o^;
が、確かにこれはドでかい劇場で観るよりもこぢんまりとした劇場で観たい。
30年前のカルト的作品を今こうして劇場で観られることに感謝。