夜な夜なシネマ

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『JKエレジー』

2019年09月04日 | 映画(さ行)
『JKエレジー』
監督:松上元太
出演:希代彩,猪野広樹,芋生悠,小室ゆら,前原滉,
   山本剛史,森本のぶ,阿部亮平,川瀬陽太他
 
シネ・リーブル梅田にて、前述の『ディリリとパリの時間旅行』とハシゴ。
 
大阪芸術大学出身、本作が劇場映画デビューとなる松上元太監督。
いや~、将来がめちゃめちゃ楽しみです。面白かった。
 
梅田ココア(希代彩)は群馬県桐生市に暮らす高校3年生。
母を亡くしてから父親・シゲル(川瀬陽太)は仕事を辞めてギャンブルばかり
漫才師になると言って東京へ出て行った兄・トキオ(前原滉)も実家へ舞い戻る。
シゲルは病気のふりをして生活保護を受けている。
トキオもいっさい仕事をするそぶりなく、家で食っちゃ寝の毎日。
ココアのバイト代にたかるという最低の父と兄。
 
遊園地の売店のバイトだけではにっちもさっちも行かず、
トキオの元相方・カズオ(猪野広樹)のバイトの話に乗る。
それはカズオが制作する“クラッシュビデオ”と呼ばれる動画への出演。
 
成績は優秀なのに、金がないから大学へ行けない。
家庭環境のせいで進学をあきらめかけていたココアだが、
母の七回忌に叔母から、母がココアの入学資金を貯めていたと聞かされる。
入学金さえ用意できれば、あとは奨学金でなんとかなるかも。
進学への道が見えてきて、猛然と勉強を始めるのだが……。
 
知りませんでした、クラッシュビデオって。
女子高生がいろんなものを足で踏みつぶして破壊する様子が映るだけ。
何がおもろいねんと思うけど、いるんですねぇ、マニア。
 
とにかく大人がみんなクズ。酷い。えげつない。阿呆。
ココアは見るからに今時の女子高生なのですが、
クズの父と兄をなんだかんだで放っておけない。
父にものすごく腹を立てていても、ずっと無視なんてことはしない。
 
みんな彼女に甘えています。
最初に面白いと書いたけど、面白いわけじゃない、悲惨です。
それでも「もう振り回されたくない」と言い切る彼女を見れば、
絶対だれでも応援したくなる。
 
監督のことも応援します。期待してるよん。

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