夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『もみの家』

2020年04月21日 | 映画(ま行)
『もみの家』
監督:坂本欣弘
出演:南沙良,渡辺真起子,二階堂智,菅原大吉,佐々木すみ江,島丈明,
   上原一翔,二見悠,金澤美穂,中田青渚,中村蒼,田中美里,緒形直人他
 
この週、大阪と兵庫に緊急事態宣言が発令され、
大阪の劇場は全部、兵庫の劇場は数軒を残してほぼ全部、休業することになりました。
私の行動範囲内の劇場すべてが休業するなら映画に行くのはあきらめるけど、
京都まで行けば営業しているところがいっぱいある。
いくつかの選択肢の中から、いちばん行きやすい京都シネマへ。
 
大阪で普通に観られる状況であれば、パスしていたであろう作品です。
こういう言い方はいけないのでしょうが、予告編を観るかぎり、
ちょっと偽善を感じるうえに説教臭そう。説教臭いのは苦手ですから。
それと、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(2017)が苦手だったので、
同じ女優が主演する作品にはあまり気乗りしなくて。
でもまぁ観てよかった。なんだかんだで泣いちゃったシーンも。
 
東京に暮らす16歳の高校生・本田彩花(南沙良)は不登校になって半年。
心配する両親(二階堂智渡辺真起子)に連れられて、
佐藤泰利(緒形直人)とその妻・恵(田中美里)が運営する田舎の自立支援施設へ。
 
“もみの家”と呼ばれるその施設には、なんらかの事情がある人々が入所している。
農作業を軸とした共同生活を受け入れられず、
早く帰りたいと両親に電話をかけて訴える彩花だったが、
学校に行けるまでは帰ってくることを認めないと言われ……。
 
最初は終始うつむいていて、誰とも目を合わせようとしなかった彩花。
嫌々ながらもみんなとの生活を続けるうちに顔が上がってきて、
笑顔を見せるようになると、こちらも嬉しくなります。
 
思ったほどは説教臭くなくてホッ(笑)。
沙良ちゃんも志乃ちゃん役のときよりず〜っと良かった。
 
何十年前ですかね、緒形直人がトレンディドラマに出ていたのって。
こんなおじさん役で出ていることに感慨をおぼえ、
ただただ歳を取ったなぁ、緒形直人も私もと思ってしまうのでした。
 
本作が遺作となった佐々木すみ江さん
あったかくて素敵なおばあちゃん役でした。
ご冥福をお祈り申し上げます。

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