『世界沈没』(原題:End Day)
監督:ギャレス・エドワーズ
出演:グレン・コンロイ他
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BBC(英国放送協会)が制作したTVドラマ。
BBCというのは日本におけるNHKみたいなやつですね。
『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)では生演奏を禁じられたブライアンが
「BBCめ〜」と恨めしそうに言っていましたよね(笑)。
日本語の映画データベースにはほとんど詳細情報がなく、
Amazonの作品紹介では2004年となっていますが、英語のサイトを見ると2005年。
おそらく2004年に制作されて、
2005年にナショナルジオグラフィックチャンネルで放送されたのでしょう。
監督のギャレス・エドワーズは、もとはVFXクリエイターとして活躍。
BBCやディスカバリーチャンネルの作品を手がけ、
本作の後には『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)の監督に。
メジャー級にのし上がったのもわかるほど、本作は面白い。
そして今のコロナ騒動をやはり予見していたかのような作品なのです。
もしも世界がこんなふうに最期を迎えるとしたら。
4つの可能性を示唆しています。
4つは世界を破滅させるものが異なるだけで、同じ出だし。
ロンドンに住む科学者ハウエル博士がニューヨークへ向かうところ。
博士は自らが考案した粒子加速器の実験を今からおこなう予定。
失敗する確率は宝くじに3週続けて当たるより低い。
それでも重大な事故が起きることを懸念する人々が研究所前でデモを繰り広げます。
ここまでは4つとも同じ、その先に起こることが違う。
3つめの話は正体不明のウイルス、4つめの話は実験の失敗。
ウイルスによって荒廃した世界が描かれる作品はたくさんあります。
でもこれは別にそうじゃなくて、いきなりウイルスが蔓延する。
海外でウイルスに感染した旅行者がそうとは知らずに帰国し、次々と広がってゆく。
15年前に制作された本作は、今の世界の状況まるでそのままです。
作品中、ある識者が「パンデミックなんて現実には起こらない。
SF映画やテレビの中だけのことですよ」と話すシーンがなんとも皮肉。
48分の小品です。在宅勤務の昼休憩のときにでもいかがですか。