『99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE』
監督:木村ひさし
出演:松本潤,香川照之,杉咲花,片桐仁,マギー,西島秀俊,道枝駿佑,蒔田彩珠,
高橋克実,ベンガル,渋川清彦,石橋蓮司,奥田瑛二,笑福亭鶴瓶,岸部一徳他
2022年初めての劇場鑑賞は元日にこれ。109シネマズ箕面にて。
人気TVドラマの劇場版とのことですが、TVドラマ版は一度も観たことがありません。
年末に放送していた総集編も1分たりとも観ていません。
だから、私にあったのは予告編で観た情報だけ。
そうしたら、本編開始前に最低限必要な情報だけは杉咲花のガイドで教えてくれました。
なくてもなんとかなったでしょうが、これはありがたいことですね。
15年前に起きた“天華村毒物ワイン事件”の再調査依頼が舞い込む。
天華村は村をあげてワインの醸造をおこなっているが、
15年前のイベントの日、ふるまわれたワインを飲んだ複数の参加者が死亡。
山本は刑に処される前に獄中で死亡。妻も心労で亡くなった。
その裁判で山本の弁護を担当したのが南雲(西島秀俊)。
山本の無実を信じながら救えなかったことに責任を感じ、
山本の娘エリ(蒔田彩珠)を引き取り、エリには事実を告げずに実子として育てていた。
ところがエリがピアノの国際コンクールで優勝し、
どこで嗅ぎつけたかマスコミがその事実を知って南雲を追いかけ回す。
ネットにも晒されて、自分は死刑囚の娘なのかと苦しむエリが佐田に相談したのだ。
99.9%有罪と思われる案件で無罪を勝ち取ってきた弁護士の深山(松本潤)と、
彼を師と仰ぐ新米弁護士の河野(杉咲花)やパラリーガルたち、
斑目法律事務所の面々は、事実を解き明かすべく調査を開始するのだが……。
劇場で観る甲斐があるかどうかは不明ですが(笑)、とても面白かった。
松潤も花ちゃんも、シリアスな恋愛ものなんかに出るよりもこっちのほうが断然いい。
『バケモン』(2021)のナレーションでは力入りすぎでゲンナリさせられた香川照之は、
やっぱりこうでないとねぇ。今後、ナレーターはしなくていいです(笑)。
アガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』のようなオチを想像していました。
誰でもそう読むと思います。まぁそうなんですが、さらにひねりがありました。
よそから村にやってきた人を表面的には受け入れていても、
その人が成功するのを見るのは悔しい、そんな村人たちの気持ちも見えて、
ちょっと怖かったりもします。
わかりやすくて、知った顔ばかり出ていて、笑って泣けて。
お正月に観るならこんなのがいいかもしれません。