夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『デシベル』

2023年11月28日 | 映画(た行)
『デシベル』(英題:Decibel)
監督:ファン・イノ
出演:キム・レウォン,イ・ジョンソク,チャウヌ,チョン・サンフン,
   パク・ビョンウン,イ・サンヒ,チョ・ダルファン,イ・ミンギ他
 
神戸・県庁前駅からもう少し山側に上ったところの日本料理店へ行く日。
高校時代の友人のジャズライブと懐石料理を頂く会におじゃますることになっていたので、
その前に三宮で映画を観る計画を立てました。
 
そういえば神戸国際松竹がキノシネマ神戸国際に変わってから行っていない。
ちょうどいい機会なので、会員登録をしてから向かう。
神戸国際松竹閉館前に行ったときは、私はまだスマホを持っていませんでした。
だってそのときはまだが数カ月後に死んじゃうなんて思ってもみなかったから。
スマホがなければ会員登録できない、そんなことでも弟のことを思い出す。泣かないけど(笑)。
 
映画館の名前が変わったと言っても、経営母体が変わっただけ。劇場内には変化なし。
神戸でしか上映していない映画はまずないので、こういう機会がなきゃわざわざは行きません。
でもこの劇場はいいですよね。ゆったり座れていい感じ。
前の人の頭がじゃまだなんてこともなく、とても見やすい傾斜です。
 
大韓民国海軍が乗り込んだ潜水艦ハルラは、海上を台風通過中のある日、行方不明に。
44人の乗員のうち、副長のカン・ドヨンを含む半数の乗員が生還。
たとえ半数でも生き残れたのはドヨンの判断のおかげだと英雄として褒め称えられる。
 
1年後の釜山。ドヨンは講演会に呼ばれるなどして、いまだに時の人。
ところが、ドヨンと同じくハルラから生還したある乗員の自宅に時限爆弾が仕掛けられ、
気づいたときには遅し、住人夫婦は爆死してしまう。
 
その直前、ドヨンのもとへ非通知の電話がかかってきていた。
爆弾を公園にも仕掛けたことが告げられ、解除に向かったのは爆弾処理班員であるドヨンの妻。
電話の主は、通報すれば直ちに爆破すると言い、ほかに助けを求めることが許されない状況。
 
爆弾は、付近の音が100デシベルを超えると、残り時間が半減するように設定されており、
公園、サッカー競技場、プールなど、設置場所を次から次へと告げる電話を犯人がかけてくる。
駆けずり回るドヨンは、サッカー競技場に子ども連れで来ていた記者オ・デオに協力を仰ぎ……。
 
テロ犯は誰なのか、いったいどういう意図があるのか。
遺族が恨みから起こしたことなのか、考えられることはいろいろ。
 
部下の誰もから愛され、人望厚かったドヨンが悪人とは思えないし、実際そうではありません。
けれど、ハルラの事故に国が関与していたことがわかるときはゾッとします。
その事実を知ってしまったドヨンは、迷いながらも国家のミスを口にすることはできない。
政府もハルラの乗員が全員死んでしまうことを望んでいたのに、生還者がいたからさぁ大変。
 
シリアスな話の中にあっても、オ・デオ役のチョン・サンフンが結構笑わせてくれます。
チョン・テリョン役のチャウヌが序盤で死んでしまう役とは。
こんな可愛いイケメン、もうちょっと見ていたかったです。
 
面白かった。そしてちょっと切ないところがいい。韓国映画、やっぱり好き。

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