夜な夜なシネマ

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『蛇の道』

2024年07月05日 | 映画(は行)
『蛇の道』(原題:Le Chemin du Serpent)
監督:黒沢清
出演:柴咲コウ,ダミアン・ボナール,マチュー・アマルリック,グレゴワール・コラン,西島秀俊,青木崇高他
 
109シネマズ箕面にて前述の『ザ・ウォッチャーズ』の鑑賞後、一旦出庫。
ここの駐車サービスは本当に不満。2本観たら2本分サービスしてくれたっていいのに。
 
で、再入庫して駐車サービスを受け、本作の上映シアターに入場したら、え、またひとり!?
前週に続き、今年5度目の“おひとりさま”
 
フランス/日本/ベルギー/ルクセンブルク作品。
黒沢清監督が『蛇の道』(1998)の舞台をフランスに移してセルフリメイク
オリジナルは哀川翔香川照之のダブル主演だったようだけど、未見です。
 
8歳のひとり娘を何者かに殺されたアルベール・バシュレ(ダミアン・ボナール)は、
通院先で心療内科医・新島小夜子(柴咲コウ)から声をかけられる。
小夜子は犯人の追跡と復讐に手を貸してくれると言う。
 
小夜子が犯人と断定したティボー・ラヴァル(マチュー・アマルリック)を拉致監禁。
ラヴァルが会計係を務めていた児童福祉団体“ミナール財団”が
組織ぐるみで幼い子どもの人身売買をしていたのではないかと考え、
ラヴァルを拷問して証言を引き出そうとする小夜子とアルベール。
 
行方をくらましている財団の代表ピエール・ゲラン(グレゴワール・コラン)の居場所を
ラヴァルに吐かせたふたりは、ゲランも同じ場所で拉致監禁。
すると今度はラヴァルとゲランから別の者の名前が挙がり……。
 
もともと黒沢監督の作品が得意ではありません。
どうしてなのかわからないのですけれど、あまり面白いとは思えない。
この監督のもとでは、役者も魅力的に映らなくて。
 
本作も柴咲コウは美しく冷ややかで何が目的かわからない女医を好演しているものの、
バシュレ役のダミアン・ボナールの演技がなんだかぼんやりしていて、
患者役の西島秀俊は何のために出てきたのかわかりません。この役、要りますか。
 
マチュー・アマルリックら拷問されたうえに殺される3人は、
死体となった後に放置されているときの表情がまったくのアホ面で、
これは笑いをとるためのシーンかと思いました。これも要らない。
よくもこんな役を引き受けたなぁと思って苦笑い。
 
真相は悲しいものです。小夜子の「あなたがいちばん嫌い」も効いている。
でも後味が悪く、一日の終わりに観るにはつらい作品でした。うーむ。
評価の高いオリジナルのほうを観てみたいです。

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