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2024年6月に読んだ本まとめ

2024年07月01日 | 映画(番外編:映画と読み物)
2024年6月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1734ページ
ナイス数:607ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly/2024/6

■COLD 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花 (角川ホラー文庫)
そろそろ梅雨入りという時期に雪女の話とは。このシリーズのことなので、最終的には非科学的ではない正体に落ち着きます。健気な桃ちゃんの今後が気になるところ。いずれ大人になって、内藤さんのどのシリーズかに刑事として登場するのではと密かに期待してしまいます。内藤さんには今後そこにたどり着くまでの年月を生きて書き続けていただきたい。余談ですが、の出身が秋田県大仙市、もとの仙北郡刈和野です。その地名を聞くだけで切なくなると言う父。父にこの本を読ませたいような、でも「切ない」じゃなくて悲しくなっちゃうかなとも思う。
読了日:06月05日 著者:内藤 了
https://bookmeter.com/books/21918259

■人生最後のご馳走 (幻冬舎文庫)
先々月がんで亡くなったは、昔この病院でボランティアをしていました。母に本作を見せたら当時のことが懐かしそうでした。そりゃ美味しそうだけど、いったいいくら要るのかと思いながら私も読んだら、高額の入院費を払った人のためのサービスではないとのこと。素晴らしいことです。ただ、よそに移ったら食欲が失せて体調が悪化したというような話には、がんが進行しているのだからそのせいとも言えないのではと思う。食事は大切、でも食事以外の面でも患者と共に前向きな気持ちになれるようにしたい。というのは私が言うまでもないことですよね。
読了日:06月10日 著者:青山 ゆみこ
https://bookmeter.com/books/14437148

■成瀬は天下を取りにいく
読んでいるときはめちゃくちゃいいと思っていたわけではありません。が、時折ふきだしてしまうほど可笑しい。「ほなミルクボーイやないか」なんてもうツボ。成瀬はいわゆる空気の読めない人なのかもしれない。でも、誰にも迷惑をかけていないし、誰かを傷つけてもいない。人の顔色を窺って嫌われることを恐れないで、こんな生き方をするのはありだよと言われているかのよう。成瀬について話すときに楽しそうな島崎のことも大好きです。残りの頁が少なくなるにつれ、どうかこのまま終わらないでほしいと思いました。ゼゼカラ解散じゃなくてよかった。
読了日:06月16日 著者:宮島 未奈
https://bookmeter.com/books/20716260

■アトムの心臓 「ディア・ファミリー」23年間の記録 (文春文庫 き 49-1)
【再読ではなく、映画版を観たので書き込み】良い話なのにこんな感想で恐縮ですが、私は「老けメイク」が何よりも苦手なため、のっけから大泉洋菅野美穂の爺婆メイクにドン引き。ずっとこのメイクを見せられたらどうしようかと思いましたが、最初と最後だけでホッ。淡々としていた原作と比べて、映画らしくというのか、泣きに寄せられている感はあります。そこに乗せられるもんかと言いたいところだけど、やっぱり泣きますね。専門的な話も映像になるとわかりやすい。できる、やるぞという心を持ち続けること。頭の下がる思いです。
読了日:06月16日 著者:清武 英利
https://bookmeter.com/books/21826790

■九十歳。何がめでたい
【再読ではなく、映画版を観たので書き込み】佐藤愛子役の草笛光子の生誕90年記念作品なのだそうで、本当に90歳とは驚きました。とても魅力的なキャストですが、実は私は前田哲監督のことが少し苦手。本作も、町ゆく人の誰もがこの本を手にしてゲラゲラ笑っているシーンなどがヨイショのしすぎじゃなかろうかと思って冷め気味に。記者会見会場ではマスコミの人たちのとってつけたような笑い声が気になって、泣く演技よりも笑う演技のほうがうんと難しいことを感じました。とはいえ、万人受けしそうな作品で、老いも若きも楽しめると思います。
読了日:06月25日 著者:佐藤愛子
https://bookmeter.com/books/11058890

■能面検事の奮迅 (光文社文庫 な 39-4)
御子柴弁護士シリーズは別格の面白さとして、ここ最近読んだ七里作品を思い返すと、どれも無難には面白いけれど期待以上ではない、むしろそれ以下でした。本作は久しぶりにさすがと思えるもの。いつものことながら、実際にあった新旧いくつかの事件を彷彿させる出来事が盛り込まれているから、事件そのものをいろいろと思い出しつつ楽しむことができます。社会派でありながら大いなるエンタメ。残り10頁になってからまだどんでん返しがあるのは、七里ファンにはネタバレでも何でもないですよね(笑)。御子柴弁護士と並んで不破検事に惹かれます。
読了日:06月28日 著者:中山七里
https://bookmeter.com/books/21882182

■君の余命、買い占めました
正直言うと、「サッと読めて感動できる」というキャッチコピーは大嫌いです。本でも映画でも「ほらほらココ、感動的でしょ」みたいなアプローチは冷めまくる。それでも本作を読み始めたのは、「サッと読める」ならばありがたいから。短編12話のうち、最初のほうは「やっぱりね」。だけど、2年前にを、2カ月半前に母を亡くした身だからか、先へ進むほど心に染みる。特に最後の2編。最期に母の目を伝って落ちた涙を思い出すし、母の死によって実家を退去に当たり、父の蔵書約5千冊を片付けたことがすでに懐かしい。感動できたことを認めます。
読了日:06月29日 著者:青井青
https://bookmeter.com/books/21845503

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