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『リアリティ』

2023年11月29日 | 映画(ら行)
『リアリティ』(原題:Reality)
監督:ティナ・サッター
出演:シドニー・スウィーニー,ジョシュ・ハミルトン,マーチャント・デイヴィス,ベニー・エレッジ,ジョン・ウェイ他
 
キノシネマ神戸国際で前述の『デシベル』を観たあと、シネ・リーブル神戸へ移動。
おなかが空いたけれど、晩にごちそうが待っているから、あまり食べてはいけない。
だからって酒飲んだらあかんと思うのですが、劇場売店でハイボール缶とおつまみナッツを買ってしまった。(^^;
そのせいで、本作鑑賞中にしばし睡魔に襲われる。ごめんなさい。m(_ _)m
 
そもそもこんな事件があったことを知りませんでした。
2016年、アメリカ大統領選挙へのロシアの介入疑惑に関する機密情報をリークした疑いで、
NSA(米国家安全保障局)の契約社員だったリアリティ・ウィナーが逮捕されたそうです。
 
本作は、機密情報の漏洩を知ったFBI捜査官が彼女のもとを訪れたさいの音声記録を再現。
ドキュメンタリーではないけれど、実際の有様に限りなく近いため、緊迫感があります。
 
ジョージア州オーガスタでペットと暮らすリアリティの外見はいたって普通の若い女性。
諜報関連業務に携わる彼女ができる語学というのがちょっと普通とは言えないぐらい凄い。
雇用されたのはペルシャ語部門ですが、本当はパシュトゥーン語の業務に就きたかったと言う。
ほかにアラビア語とターリ語も堪能と聞くと、只者ではない印象です。
 
世間ではいろんな情報がリークされているのに、
トランプ大統領の誕生はロシア政府が仕組んだものだった」という情報は出てこない。
こんなことはおかしいと考えたリアリティは、メディアへのリークを決断します。
 
最初はシラを切っていた彼女がだんだん追い詰められていくのですが、
FBI捜査官の尋問はいたって穏やかで、彼女に寄り添っているようにすら思えます。
 
「私はスノーデンじゃない」と涙ぐむ彼女。確かにスノーデンほどの計画性も覚悟も感じません。
ちょっとした出来心でやっちゃいましたという雰囲気もなくはない。
彼女の気持ちの揺らぎも感じられて面白い。
 
観て損はない作品です。って、ハイボール飲んでうとうとしていた者が言うと説得力に欠ける!?(^^;

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