『最後まで行く』(英題:A Hard Day)
監督:キム・ソンフン
出演:イ・ソンギュン,チョ・ジヌン,チョン・マンシク,シン・ジョングン,キム・ドンヨン他
来週公開になる藤井道人監督の『最後まで行く』はこの韓国作品のリメイク。
日本では2015年開催の“カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2015”で上映されました。
現在Amazonプライムビデオで配信中。プライム会員なら無料で視聴可能です。
殺人課の刑事コ・ゴンスは、母親の葬儀の準備中、署内に内部監査が入ることを知る。
課ぐるみの横領の事実を隠さねばならないと、葬儀を抜け出して職場へ向かうが、
暗闇に現れた犬に気を取られた次の瞬間、男を撥ねてしまう。
車を降りて駆け寄るも、すでに男は息絶えていた。
死亡事故など起こせば大変なことになる。監査がどうなるのかも気が気でない。
向かいからパトカーがやってくるのが見えたものだから、
咄嗟に死体を路肩に追いやってやり過ごした後、迷った末にトランクを開ける。
飲酒検問をなんとか切り抜け、実家へ死体を持ち帰ったゴンスは、
母親が眠る棺桶に死体を突っ込んで一緒に埋葬することを思いつくのだが……。
以下、ネタバレしていますのでご注意ください。
日本版リメイクではこのゴンス役を岡田准一が演じることになるのですね。
序盤、ゴンスが本当にろくでなしで、同情の余地はいっさいありません。
さらに課をあげて汚職に関わっているようだから、こいつらみんなクズ!と言いたくなる。
ところが少しだけゴンスが気の毒になってきます。
というのも、彼が男を撥ねたことを知って脅してくるのがこれまた刑事だから。
しかも実はゴンスが撥ねるより前に男は死んでいたかもしれないなんて。
罪を着せられかけているゴンスは、いくらクズといえどもちょっと可哀想。
死んだ男が殺人を犯して逃走中のヤクザだったなんて、なんたる不幸。
切羽詰まったゴンスは見るからに情けなくて、大馬鹿者です。
日本版のキャストを見ると、綾野剛の役回りは監察官となっているのでよくわからず。
オリジナルとは幾分異なるのかもしれません。公開がとても楽しみです。
ゴンス役のイ・ソンギュンがタイプじゃないから、岡田くんならばもっと気の毒に見えるかどうか。
棺桶の中から鳴り響くスマホの音が怖い(笑)。