『スパイダー/増殖』(原題:Vermines)
監督:セバスティアン・ヴァニセック
出演:テオ・クリスティーヌ,ソフィア・ルサーフル,フィネガン・オールドフィールド,ジェローム・ニエル,リサ・ニャルコ他
できれば観たくない作品で、避けるつもりでした。
だけどテアトル梅田で前述の『ノーヴィス』1本のみ観て帰るのはもったいない。
映画鑑賞代より駐車場代のほうが高いままはなんとなく嫌。
で、時間的に都合の良い作品はこれしかなく、致し方なくGO。
本作で長編デビューしたフランスの新鋭セバスティアン・ヴァニセック監督。
本国フランスで大ヒットを飛ばしたパニックホラー作品です。
フランス郊外、低所得層が暮らす古びたアパルトマン。
青年カレブは友人たちからスニーカーの注文を取り、裏で手に入れては売りさばいていた。
ある日、行きつけの店で珍しいものはないかと店主に尋ねると、見たことのない毒蜘蛛が。
希少生物マニアで特に爬虫類好きのカレブは、この毒蜘蛛に魅入られて購入。
カレブの部屋にはほかにもさまざまな爬虫類や蛙や蛇などがうようよ。
それぞれに応じたケースに入れて飼っているが、毒蜘蛛にちょうど良いサイズのケースがない。
とりあえずスニーカーの空き箱に入れたところ、知らない間に毒蜘蛛が抜け出してしまう。
腹が膨らんでいた毒蜘蛛が産卵したと見られ、建物内で驚くべき速度で繁殖。
しかも捕食者から身を守るためにどんどん巨大化していくらしい。
遭遇したが最後、噛まれて死に至ることがわかり、カレブたちは逃げようとするのだが……。
私はそもそも昆虫が得意ではないので、カレブの部屋が映るだけでもう怖い。
かわいいとは到底言えない不気味な生き物にひょえ~。
あまり観たくはなかったけれど、困ったことにこれが結構面白くて。
住人たちが外に逃げようにも警察や消防隊がやってきて建物を封鎖してしまい、出られません。
光が当たっている間は毒蜘蛛たちが動かないと判明しても、
こんな古い建物だから電気が行き届いておらず、1分だけしか電気がもたないとか。
一緒に逃げるのは、カレブと親友マティス、カレブの妹マノン、マノンの友人リラ、リラの恋人ジョルディ。
カレブとジョルディは子どものころは親友だったのに、あることが原因で絶交しました。
仲直りする機会を逸したまま大人になり、こんなところで再会したふたり。
カレブとジョルディがかつて一緒に動物園を開くことを夢見ていたとわかるくだりにはほろり。
いや~、デカい蜘蛛は怖い。夢に出てきそうだと思ったけど、出てきませんでした。
どんだけホラー慣れしたんだか。(^^;