夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『シネマ歌舞伎 野田版 鼠小僧』

2015年04月09日 | 映画(な行)
『シネマ歌舞伎 野田版 鼠小僧』
作・演出:野田秀樹
出演:中村勘九郎,中村福助,中村橋之助,片岡孝太郎,中村勘太郎,中村七之助,
   坂東新悟,中村獅童,坂東弥十郎,坂東吉弥,中村扇雀,坂東三津五郎他

去年紛失したなんばパークスシネマのメンバーズカード。
福島警察署で書類を血まみれにしてまで受け取ったのに、
結局、2月末日までになんばパークスシネマに行くことができず。
何の意味もなくなってしまった旧メンバーズカード、
なんとなく捨てられずに大事に取ってありますけれども。

土曜日に1本だけ観る時間ができ、なんばパークスシネマに。
ちょうどいい時間に上映しているのは本作しかなく、
新メンバーズカードをつくって鑑賞。

シネマ歌舞伎は『大江戸りびんぐでっど』以来。
なんばパークスシネマほか、全国30数カ所の劇場で開催されている「月イチ歌舞伎」。
歌舞伎の舞台を高性能カメラで撮影したものを毎月1週間限定で上映。
2015年の第1弾となる4月の演目が本作でした。
2003年8月、歌舞伎座において大ヒットとなった舞台です。

正月、江戸の町では『鼠小僧』の芝居が大人気。
芝居小屋の前で棺桶屋を営む三太(中村勘九郎)は、
見物客の中にそろそろお迎えが来そうな老人や病人を見つけては、念入りに金儲けの算段。

ある日、慶弔同時の行列があり、いったいどういうことかと三太が目を丸くしていると、
三太の義姉・おらん(中村扇雀)が姿を見せ、今日は娘(=三太の姪)・おしな(中村七之助)の輿入り、
しかし、おらんの夫(=三太の兄)・勢座衛門(中村獅童)が亡くなり、
同日に執りおこなわざるをえなくなったと言う。

勢座衛門の棺桶をタダでつくってくれと言われ、三太は絶対に嫌だと断るが、
番頭の藤太郎(坂東弥十郎)が勢座衛門の遺言状を預かっているとのこと。
それを聞かずにはおられまい。三太は棺桶をつくると約束。
ところが、読み上げられた遺言状には、遺産全額を赤の他人の與吉(中村橋之助)に相続させると。
善人と評判の與吉に渡すとあっては、誰も文句を言うことができない。

遺産をあきらめきれない三太は、與吉から金を取り返す方法を思案するのだが……。

2012年暮れに急逝を惜しまれた五代目・中村勘九郎、十八代目・中村勘三郎
この野田秀樹版鼠小僧は、テンポ抜群、台詞も可笑しく、どれだけ笑ったことでしょう。
歌舞伎はほとんど見たことがない私でも知っている顔ぶれが楽しい。

夫を亡くしてから7日目に再婚したおらん役の中村扇雀、
夫を亡くして7年経っても独り身を守り、貞女の鑑と言われるお高役の中村福助。
このふたりの火花散るにらみ合いが傑作です。
実は後者は坂東三津五郎演じる大岡忠相のお妾で、貞女が聞いて泣く女。
とてもわかりやすくて、初心者も楽しめること請け合います。

月イチ歌舞伎ではスタンプラリーも開催中。
これがちょっぴり凝っていて、台紙に描かれた絵の上にスタンプを押すと、
それが舞台の某シーンを思い出させる趣向になっています。
毎月観に行ってしまいそう。

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『エイプリルフールズ』

2015年04月07日 | 映画(あ行)
『エイプリルフールズ』
監督:石川淳一
出演:戸田恵梨香,松坂桃李,ユースケ・サンタマリア,小澤征悦,菜々緒,
   寺島進,滝藤賢一,窪田正孝,矢野聖人,富司純子,里見浩太朗他

映画の封切りは金曜日か土曜日と決まっている今日このごろ、
これはタイトルに合わせてエイプリルフールに封切り。水曜日でした。
その翌々日の金曜日、ダンナが飲み会の日に、109シネマズ箕面にて。

10本観たら7本は泣いていると書いたことがあります。
そのときに比べると、映画を観て泣く割合はいくぶん減ったような気がするものの、
それでも5割以上の確率で大泣きはしなくとも涙ぐんでいます。

今年に入ってから観た作品にも泣かされたものは数多くありますが、
まさかこれがいちばん泣いた作品になるとは。その事実が可笑しい。

4月1日、エイプリルフール。
病院の清掃員・新田あゆみ(戸田恵梨香)は、天才ドクターの異名を取る牧野亘(松坂桃李)に電話、
「あなたの子どもを妊娠しています。認知してください。籍を入れてください」と告げる。
亘の態度は酷いもの。エイプリルフールの冗談でしょ。勝手にすればと電話を切る。

イタリアンレストランで亘が美人キャビンアテンダント(菜々緒)と食事中、乗り込むあゆみ。
それでも、イカレ女の戯言だと相手にしようとしない亘。
あゆみがふと持参したバッグの中を探ると、そこにはなぜか拳銃が。
やぶれかぶれでぶっ放すと、店内騒然。

フロアで起きることはすべて自分の責任だと言いきる接客係(ユースケ・サンタマリア)は、
ほかの客たちにあゆみの言うことを聞いて落ち着くようにと仕切る。
厨房に逃げ込んだ亘に、居合わせたオーナーシェフ(小澤征悦)がつぶやく。
あの拳銃はトカレフだから、弾は6発だなと。

ヤクザの若頭・宇田川勇司(寺島進)は舎弟(高橋努)に命じて、
学校帰りの小学生・江藤理香(浜辺美波)を拉致。
問題児の理香は、「身代金目的ならば、私の親は私のためにお金なんて払いません」と断言。
理香が万引きを繰り返しても、親は叱りもしないらしい。
中学を出たら「女なら誰にでもできること」をしてひとりで暮らすのだと言う。
そんな理香の態度に業を煮やした勇司は、理香を連れ回して説教する。
理香が連れ去られるところを見た同級生の通報により、理香の家には警察が。
仕上げられた犯人の似顔絵に理香の母親(山口紗弥加)は唖然とする。

リムジンタクシーの運転手(滝藤賢一)が乗せたのは、
高貴な雰囲気漂う夫婦(里見浩太朗富司純子)。
皇族らしきこの夫婦は、これまで経験できなかったことをしてみたいのだと、
運転手御用達のハンバーガーショップに連れて行ってほしいと言う。
仰せのとおりにその店へ連れて行ったところ、
店主(古田新太)も店員(木南晴夏)もガチガチに緊張。
たまたま店でいちばんマシな席に座っていた若者(窪田正孝矢野聖人)は、
宮様のために席を空けろと追い出されてしまう。

怪しい占い師の老婆(りりィ)のもとを訪ねた客(岡田将生)。
10万円払って除霊してもらうつもりだったちょうどそのとき、
刑事(高嶋政伸)が現れて、占い師をしょっぴいて行く。

いじめられて不登校になった野沢遥人(浦上晟周)は、
ネットで宇宙船を呼ぶ方法を知る。
いじめっこたちにきっちりオトシマエを付けると、
宇宙船に乗り込むために建物の屋上へ。
ところが、遥人が自殺するのだと思い込んだ同級生や教師が、
なんとか思いとどまらせようと集まってきて……。

主な登場人物はこんな感じ。
そのほか、何十年も行方不明になっていたとされる男に生瀬勝久
車上に落ちていたあり得ないもののせいでパンクに泣く女に小池栄子
千葉真一まで嬉しい嬉しい束の間の出演。

『鈴木先生』や『リーガルハイ』の人気脚本家・古沢良太による、
『キサラギ』(2007)以来となる映画のオリジナル脚本との触れ込みで、
どうせテレビドラマの延長みたいな映画でしょと思って観始めました。
最初はそうだったんですけど。そして最後まで観てもそうかもしれないんですけど。

いや~、笑いましたし、泣きました。
さすが、相当おもしろかった『キサラギ』の脚本家。
もともと、こういう関係なさそうな登場人物を無理くりでも繋げる作品が好きなもので。
これは「ほぉぉぉぉ」という繋がりがいっぱいあって楽しい。

誰に泣かされたって、まずは戸田恵梨香。
亘のことを女たらしの大嘘つきだと見抜いていたくせに、
どうしてあゆみのほうから亘に声をかけたのか。
それがあきらかになるシーンにボロ泣き。

そして、さらにボロボロに泣いてしまったのが、勇司と理香の別れのシーン。
寺島さん、やっぱりすごくいい役者です。

アート系映画ももちろんいいですが、
こんなシンプルに笑わされて泣かされて、ハッピーエンドの映画は気持ちいい。
デートムービーには最適かもしれません。
……と、ほぼいつもひとりで映画を観ている私が言うのもなんですけど。(^^;

その気になれば、たいていの現実は変えられる。

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『ジュピター』

2015年04月05日 | 映画(さ行)
『ジュピター』(原題:Jupiter Ascending)
監督:ラナ・ウォシャウスキー,アンディ・ウォシャウスキー
出演:チャニング・テイタム,ミラ・クニス,ショーン・ビーン,エディ・レッドメイン,
   ダグラス・ブース,タペンス・ミドルトン,ペ・ドゥナ,ジェームズ・ダーシー他

プロ野球シーズンが開幕すると、何かと忙しい。
ここ最近、日曜日は劇場で朝から映画を2本観ていましたが、
デーゲームを観ようと思ったら、2本観ると間に合わない。
前日に飲みすぎてしんどかったというのもありますが、
先週の日曜日はTOHOシネマズ梅田で1本だけ。

ずっと、ウォシャウスキー監督って兄弟だと思っていたのに、
実は姉弟だったのか、私の思い違いだったということで片付けていたら、
兄のローレンス・ウォシャウスキーはトランスジェンダーで、
性別適合手術を受けてラナ・ウォシャウスキーに。
で、兄弟から姉弟へと変わったのですね。
以前にもそれを知って驚いたはずなのに、忘れていてまたビックリ。

近未来の地球。
惑星をこよなく愛した父親によって“ジュピター”と名づけられた女性。
その父親は、ジュピターが母親のお腹の中にいる間に強盗に殺され、
生まれてくる子どもにそんな妙ちくりんな名前をつけるなんてと笑っていた母親も、
父親を偲んで、わが子の名を“ジュピター”としたのだ。

父親を亡くしてからの生活は苦しく、
母親とその一族は共同で暮らし、ハウスキーピングの仕事でなんとかやりくりしている。
毎日毎日、他人の豪邸のトイレを磨き、もうこんな人生は嫌だと思うジュピター。

ところが、そんなある日、ジュピターは突然命を狙われる。
間一髪のところで彼女を救ったのは、異星人のケイン。
地球上の人間にとって、宇宙に別の生命体が存在することなど想像もできないが、
宇宙にはほかにも多くの生命体がいるのだとケインは言う。
その宇宙最大の王族の王位継承を巡って争いが勃発。
王位継承権者である3名が、いずれもジュピターの拉致または殺害を目論んでいるらしい。

実は人間たちが知らないだけで、地球さえもその王族に支配されている状態。
ジュピターはなんと王族の女王と同じ遺伝子配列を持つ、女王の生まれ変わりと認められる存在。
ジュピターを抹殺して地球ごと自分のものにしようとする王位継承権者たち。
最強の戦士ケインの使命は、ジュピターを守ること。
話を聞かされたジュピターは、地球の危機に立ち上がるのだが……。

世間の評判はイマイチだそうですが、ウォシャウスキー姉弟の世界観、私は好きです。
『クラウド アトラス』(2012)が好きだった人は、これもそこそこ気に入るのではないかと。
良いひと悪いひとの第一印象のままに、謀略が飛び交います。
そこに特に捻りはなくて、ミラ・クニス演じるジュピターのお人好しぶりに
おいっ、そこ、もっと疑えよ!と言いたくなるほど。

その昔、友人と「ショーン・ビーンがシブい」談義に湧いたことがありました。
ケインを援護するスティンガーという役で登場する彼は相変わらずシブい。
『博士と彼女のセオリー』とはまるで異なる役で王位継承権者のひとり、
バレムを演じるエディ・レッドメインは堂々の悪役がピッタリ、ノッています。

宇宙も地球も日本もアメリカも、お役所仕事のイメージは同じなのか。
そんな描写が可笑しくて。

2Dで観ましたが、これは3Dで観るべきだったかと思います。
いずれにせよ、DVDで観るときっとツマラナイ。
これだけ映像が楽しく美しい作品は劇場で観なくちゃ。

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『映画 暗殺教室』

2015年04月03日 | 映画(あ行)
『映画 暗殺教室』
監督:羽住英一郎
出演:山田涼介,椎名桔平,菅田将暉,山本舞香,竹富聖花,優希美青,
   上原実矩,橋本環奈,加藤清史郎,知英,高嶋政伸,二宮和也他

109シネマズ箕面にて、前述の『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』とハシゴ。
最近ずっと、飲みすぎた土曜日の翌日に、這うようにして映画を観に出かけていましたが、
梅田やなんばや西宮まで行かずとも、家の近所で手を打てばチョー楽ちん。
車をダンナが使うため、自分で運転して行けないのが残念ですが、
ハシゴするなら1本目と2本目のわずかな間に一旦出庫しないといけないし、
それは休日のみのおキューズモールでは難しいというもの。
サッカーに行くダンナに合わせて乗っけて行ってもらい、帰りも拾ってもらうことに。

ハシゴに効率が良いから、という理由だけで選びました。
原作の松井優征のコミックは未読、主演の山田涼介くんのことも知らず。
最近観た映画の中では中高校生女子率が異常に高し。
いや、別に異常ではないのでしょう。そういう年齢層じゃない私のほうが変。

有名進学校である椚ヶ丘中学校の落ちこぼれクラス、3年E組。
草食系男子で華奢、性格は内気だが、皆から好かれている塩田渚(山田涼介)もE組の生徒。
離れた場所のぼろぼろ校舎をあてがわれ、新学期を迎えることとなった彼らの前に、
防衛省臨時特務部に所属する自衛官・烏間惟臣(椎名桔平)がやってくる。

烏間は、担任として奇妙なタコ型の超生物“殺せんせー”を紹介。
殺せんせーは月の7割を爆破した張本人で、来年3月に地球を爆破すると宣言。
あまり簡単にそれが叶うと、殺せんせーはやり甲斐を感じられないので、
政府の要望を聞いた結果、E組の生徒たちに自分を暗殺する機会を与えることにしたのだ。

烏間が副担任として体育教師に就くことになったほか、
イリーナ・イェラビッチ(知英)が英語教師に。
彼女は凄腕の殺し屋だが、過去に殺せんせー暗殺に失敗している。

もしも殺せんせーを仕留めることができれば報酬100億円。
生徒たちは色めき立つが、マッハ20で飛び回る殺せんせーは殺せない。
成績優秀だが問題を起こしてE組に入れられた赤羽業(菅田将暉)になら
なんとかできるのではと思われたが無理。

成果の上がらないE組にイライラを募らせる政府は、
自律思考固定砲台(=人工知能を搭載した箱型ロボット)の律(橋本環奈)と
暗殺者の堀部糸成(加藤清史郎)という切り札を転校生として投入。
しかしこの2人をもってしても殺せんせーを倒すことはできず……。

年を取ったせいで、若者の笑いがわからなくなってきたのかと思っていましたが、
そうでもない気がしてきました。
中学生ぐらいだとまだまだシンプルなほうがウケるらしく、
オイッ、次の台詞は予想できたことで、そのまますぎるやろ!と思うシーンでも
この日の客は笑う笑う。いや~、監督は気持ちいいでしょうね。

どうということはありませんが、それなりに楽しい。
クールな菅田くんは素敵で、初めて見る山田くんはタイプじゃないけどカワイイ。
烏間に一方的にライバル心を燃やす教師役の高嶋政伸、キモコワすぎ。
もうとっくにオープンになっているのでネタバレにならんでしょうが、
殺せんせー役が二宮くんであることが明らかになるエンドロール、
名前の出し方も洒落ています。

で、これも続編があるんですか。乗せられてまた観に行ってしまうかも!?

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『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』

2015年04月01日 | 映画(な行)
『ナイトミュージアム/エジプト王の秘密』(原題:Night at the Museum:
Secret of the Tomb)
監督:ショーン・レヴィ
出演:ベン・スティラー,ロビン・ウィリアムズ,オーウェン・ウィルソン,ダン・スティーヴンス,
   ベン・キングズレー,スティーヴ・クーガン,リッキー・ジャーヴェイス他

封切り日翌々日の日曜日、どこで観ようかと画策。
字幕版より吹替版のほうが圧倒的に上映劇場と回数が多いけれど、
私の笑いのツボ、ベン・スティラーオーウェン・ウィルソン
やはり吹替ではなく本人たちの声で観たい。
109シネマズ箕面で2,000円を払ってIMAX字幕版を観ました。

ベン・スティラーの日本での認知度はこれで急上昇したであろう『ナイトミュージアム』(2006)。
その第3弾ということで、ロビン・ウィリアムズの遺作にもなりました。
エンドロールでは彼とミッキー・ルーニー(昨年4月に死去、やはりこれが遺作)に
追悼の意が表されていました。寂しいですね。

ニューヨークのアメリカ自然史博物館
夜になると展示物が息を吹き込まれて動き出すこの博物館に
夜警として勤務するラリー(ベン・スティラー)。
このたび博物館にプラネタリウムが新設されることになり、
市長やお偉いさん方が多数出席する祝賀パーティーの準備にラリーは奔走。
展示物たちの協力も得て、当日を迎える。

パーティーで披露される奇抜な催し物は展示物たちの手動によるものだが、
出席者はハイテクを駆使しているものと思い込み、その技術に大興奮。
大成功と思われたそのとき、テディ・ルーズベルトの展示物(ロビン・ウィリアムズ)が暴走。
それに引きずられるかのようにほかの展示物たちも正気を失って大騒ぎ。
どうやら展示物に命をもたらしていたエジプト王の石版(タブレット)が魔力を失いつつあるらしい。
タブレットが魔力を失ってしまえば、展示物たちは二度と動けなくなるだろう。
ラリーは展示物たちの命を救うため、事情を知っていそうな前任の老警備員に相談、
タブレットの秘密を解く鍵はロンドンの大英博物館にあると教えられる。

ラリーとその17歳の息子・ニック、展示物の中からはテディのほか、
ジェデダイア(オーウェン・ウィルソン)、オクタヴィウス(スティーヴ・クーガン)、
アッティラ、サカジャウィア、エジプト王の息子・アクメンラー、
ラリーそっくりの原始人・ラー(ベン・スティラーの1人2役)、
そして猿のデクスターがロンドンへと乗り込むことに。
館長のマクフィー博士(リッキー・ジャーヴェイス)はパーティーの失敗のせいでクビになったのだが、
それを隠して上手く言いつくろい、ラリーらの大英博物館入りの手はずを整えてくれる。

大英博物館の女性警備員・ティリー(レベル・ウィルソン)の目をかいくぐり、
ラリーがタブレットを携えて夜の館内へ忍び込むと、
まだわずかに残る魔力のせいで、大英博物館の展示物たちも動き出す。
ラリーたちはエジプト王・マレンカレ(ベン・キングズレー)のもとへと急ぎ、
タブレットの魔力を回復させる方法を尋ねるのだが……。

ショーン・レヴィ監督の作品はいつも楽しい。
ずっと夢の世界にいたかったのに、97分と短くて残念。
尺が短いせいではないのでしょうが、
もっとスケールが大きいのかと思いきや、わりとこぢんまりしています。
前半は物足りなさも感じましたが、終盤が近づくほどにテンションが上がる。

同監督の『リアル・スティール』(2011)に主演したヒュー・ジャックマン
『ATM』(2012)のアリス・イヴが本人役でゲスト出演。
こういうお楽しみもあります。

1970年代のディスコナンバー、シェリル・リンの“Got to be Real”にノリノリ、
やっぱり楽しい“ナイトミュージアム”なのでした。

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