マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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池田町彼岸の尼講

2009年05月07日 06時59分22秒 | 奈良市へ
毎月21日はお大師さんの日のお参り。

奈良市池田町では尼講の方々が毎月お勤めをしているが、お彼岸の月は彼岸の中日になる。

昼食をお家で済ませた講衆は公民館に集まってくる。

世話方は始まる前に九つの仏さん(薬師さんは写真で矢田地蔵は掛け軸)にお花を飾っている。

お灯明に火を点けて線香をくゆらすと数珠繰りが始まった。

ナームアミダブツー、ナアームーミーダブーツと唱えながら数珠を繰っていく。

房の印が通れば木片を移している。

長い木片は10個、短い木片も10個のカズトリの道具。

10の10を移すと百回になって、いわゆる百万遍数珠繰りだ。

繰り出すのが速いので木片が気になってしょうがないわと係に当たった人は仰る。

唱える念仏はナムアミダブツの繰り返し。

90回目になると念仏も数珠繰りもリズムテンポが二倍ほどになる。

長丁場の数珠繰り。

後半のころに世話方がお茶の接待をされたのだが、数珠繰りは止まらない。

鉦撞きの人に配膳するには数珠の下を潜っていかねばならない。

百万遍のお勤めを終えると手を合わせてナムアミダブ、ナムアミダブ。

最後に薬師さんの如来さん、かなぶつさん、阿弥陀如来さん、やなぎださんかんぜおんぼさつ、弘ぼう大師さん、千手観音さん、無縁さん、矢田のお地蔵さんとお称名する。

「三月の彼岸のお勤めです」といって、ナムアミダブを十回唱え、鉦を五回叩いて終わった。

昨年まではここで昼をヨバれて、それから数珠繰りをしていた。

さらに夕べにも集まって大師講をしていたが負担になるからと今年から大幅に改正したというお彼岸のお勤め。

尼講は親しみを込めておばあさん講とも呼ばれている講で65歳から加入することができる。

(H21. 3.20 Kiss Digtal N撮影)