マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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山辺三山部赤人墓春彼岸の念仏講

2016年01月04日 10時04分28秒 | 宇陀市(旧榛原町)へ
濡れ地蔵会式の際に聞いていた春彼岸の念仏講行事。

祭事場は榛原額井岳麓の山辺三(やまべさん)にある伝・山部赤人墓だ。

山部赤人は奈良時代、柿本人麻呂と並ぶ万葉を代表する歌人の一人。

後世に「山辺赤人」と表記されることもある。

墓がある地は十八(いそは)神社・額井岳~戒場山・戒長寺間を巡るハイキングコースルートの戻り道にある。

この日も重装備した多くのハイカーが歩いていた。

隣村になる額井。

鎮座する十八神社下の道路。

少しばかりの空スペースに5台の車が停まっていた。

戻ってきたハイカーは乗ってきた車に便乗されて山を下っていった。



伝・山部赤人墓より北方を眺める。

山麓にある田畑の向こう側の山は大字戒場の戒場山だ。

午後、麓下より車で登ってきた山辺三の念仏講。

西村や中村、笹畑垣内の住民であるが、この日の参拝は少ないようだ。

大字名の山辺三。

西村、中村、笹畑の三カ大字が寄せ合わさって、そう呼ぶようになったそうだ。

赤人墓周りを綺麗に清掃する。

花立てにシキビを添える。

御供を供えてローソクや線香に火を点ける。



法要をされるのは融通念仏宗派の西方寺の住職である。

読経はおよそ10分間。



鬱蒼とした杉林に音が消えていく。

一人ずつ焼香されてからは鉦を叩いて「なんまいだー なんまいだ」。



法要はこうして終えた。

山登りハイカーは法要などに気にもかけずに通りすぎていく。

地図を見ていたハイカーは行く道を見失った。

地元の人に聞けば判るだろうと思って尋ねていた。

向かう先は天満台バス停。

杉木立を下っていった。

ここらでもイノシシ荒らしが多い。

下る道はケモノ道に近い状態だと思うが、無事に辿り着けただろうか。

(H27. 3.21 EOS40D撮影)