オーシュの町並み アルマニャックの塔への階段中程にあるダルタニャン像
10月4日は、夫のたっての希望だったダルタニャンの故郷訪問ということで、
オーシュ→リュピアック(カステルモール城)への小旅行に出かけました。本当は夫はこの旅でレンタカー運転の練習を兼ねる予定だったのですが、ジャックさんが「レンタカーはお金が掛かる、半日コースだから自分が連れて行ってあげるよ」と言うので、又もやお言葉に甘えることになりました。
朝11時半にジャックさんの家の近くのバス停で待ち合わせて、そこから西に向かってにひた走り、12時半ごろオーシュ到着。ここの町並みはトゥールーズと違ってベージュと灰色の色合いで、しっとりした落ち着きを感じさせます。目の前にそびえるサント・マリー大聖堂に入ってみようと思ったら、12時から2時まではクローズとのこと。フランスは教会まで昼休みをばっちり取るんですね。
大聖堂が開くまで街中を見たりお昼を食べることにして、まずはジェール川まで降りて、そこからアルマニャックの塔に通じる300段以上ある階段を登っていくと、途中にダルタニャンの銅像が建っていました。おおっ、ダルタニュアン!まずは記念写真をパチリ。でも残念ながらバックに工事の機材が入っています。フランスはいつもあちこちが工事中。現にここの塔や大聖堂も建設開始から完成まで2世紀に亘り、今も手を入れ続けているようです。
階段を上りきり、塔の前を素通りして、街中に出てランチ。一応ガスコーニュ地方の料理を出すというブラッセリーで12ユーロのセットメニュー。前菜は鴨のハツのサラダ、メインは鴨のロースト(山盛りのポテトフライ付)、デザートはアイスクリーム。(ふ~む、どれもトゥールーズのレストランで食べたことがあるような、、、。)全てとても美味しかったですけれど、なんせ凄いボリューム。前菜とメインは半分ほど残してしまいました。ただしアルマニャック(アルマニャック地方のブランデー)をかけたアイスクリームは絶品で、文句なく完食。正にデザートは別腹といった感じでした。
昼食を終えて、大聖堂の中を見学。天井が高くて広い建物の中に、色鮮やかなステンドグラス、立派なパイプオルガンが2台など、教会の力を感じさせる造りになっていました。
ダルタニャンの生家「カステルモール城」 「カステルモール城」の庭
大聖堂の内部を見て納得して、一路カステルモール城へ。公道を30分程走ると周囲は完全な農村風景に変わり、麦を刈り取った跡や枯れた玉蜀黍畑や、時々ブドウ畑が見えて、所々で牛たちがのんびり牧草を食べています。家や村落はほどんと見えてこない広大な畑の間のあぜ道のような道を走り続けて、果たして行き着くのか?と不安になった頃に、突如「カステルモール城」の屋根が見えてきました。ジャックさん、凄い土地勘!
入り口に「カステルモール城」という小さな看板が立っていて、訪問客らしい車が一台停まっていたので、どうやら入れるらしいと判断。先客のおば様と入れ替わりに私たちも敷地内に駐車。入って見ると、適度な広さの美しい庭に、中庸を得た建物があって、入り口に「1615年頃、ダルタニャン、本名シャルル・ドゥ・バッツここに生まれる。1673年マーストリヒトの戦いで死去」と書かれた石版が貼られていました。建物の周り中を眺め、中を覗き、庭を歩いて、沢山写真も撮って、夫は大満足。
カステルモール城を後にして、帰りは道が分かっているので、ジャックさんは何の迷いもなく猛スピードで車を走らせ、出発地点に戻ったのが丁度6時。今回もとても充実した、内容の濃い旅になりました。何より、私たち二人だけでは絶対に「カステルモール城」に辿り着かなかったこと間違いなし。本当に持つべきものは「良き友」です。(三女)