
blogを始めて間もないころに中古屋さんでMike Del Ferroがオペラの曲をとても上手くアレンジしたものを拾って、それ以来、見つけると拾ってきました。
http://blog.goo.ne.jp/monakasm/d/20060620
2008年の横浜JAZZでは生の演奏に触れることが出来ましたが、最近のアルバムいまひとつの感があります。
このアルバム、自身のトリオとして出なく3人の名を冠したアルバムで、どうでしょうか。
ベースもドラムス知りません、ドラムスの人はたぶんbossoのアルバムで幾つか会っているかも知れません。
1曲目、ボッサのリズムなのでちょっと戸惑いますが、ベースの人の曲、このアルバムベースの人が4曲、フェローが4曲、3人共作が1、残り3曲がスタンダードの組み合わせです。リズムを協調した今日運びはベースそろ、ドラムスの目立つ部分、など3者が同じように見える構成です。
2曲目流麗なピアノで始めるフェローの曲は、アブストラクトなフレージングに、音はワッときますが、少し落ち着かない。
3曲目は少し沈んだ感じ、色付けがまだしていない線画のようで、逆にその線狙いなのかとても淡白なバラッドです。
4曲目、アルコで始まるメロディのベースはラテンが入っていて、ピアノもラテンタッチ。
5曲目はブルーベックのおなじみの曲、実はこれ、ドラマーと伴に明日に繋がるのですが、それは別の話、この有名曲を3者が実に上手く分け合って演奏していますが、特に凄いわけではありません。
6曲目はベーシストの沈んだ感じの曲で続く7曲目がフェローの曲、こちらはカリプソリズム、という事で、どうも落ち着きの悪いアルバムなのです。
フェローがリーダーでなく、3人のアルバムという事で、どちらかというとベーシストが要所でソロとりますし、どちらかというとそちらのアルバムみたいになっています。
そこにフェローの個性とか持ち込むので、静かだったり、ラテンだったり、はたまたフリーみたいになったりと、意気込みは感じますが、よく統一した理解定着しない感じです。
アルバムタイトル通り、3者の視点それぞれなのです。
10曲目“Besame Mucho ”はとてもゆったりと、とても静かに流れ、この曲のきれいな面を強調して、これがフェローらしいところなのに、これだけで残念です。(これいいです。)
11曲目が3人の共作となりますが、なんとフリーインプロ、ベサメ・ムーチョの後に驚きます。
最後はこれもピアノ・トリオ演奏としては有名な“In The Wee Small Hours Of The Morning”ハクエイもよく弾く素敵な曲ですが、さすがにフェローもこれ良い、曲の良さをムーチョと同じように弾く上手さはさすがにあるのです。
でも3冠グループでそれぞれがやりたいことだしたら、まとまりないアルバムになってしまった感があります。
フェローは技量に話題が言ってしまって、メロディーをとても上手く綴っていくシンプルな美しさのアルバムから遠うざかっています。ぜひこの最後の曲の演奏のような感じで、統一したアルバムを作って欲しいものです。
TRIANGULAR VIEW / Mike Del Ferro
Marco A. Ricci(b)
Mike Del Ferro(p)
Massimo Manzi(ds)
Recorded in Milano in April 2009 at Nikto Studio and September 2009 at Pull Digital Recording Studio
1.Bossanora
2.3 & 4
3.Seconds
4.Recomecar
5.In Your Own Sweet Way
6.Pray
7.Bunga Bunga
8.Ebb
9.Pat
10.Besame Mucho
11.Triangular View
12.In The Wee Small Hours Of The Morning