レジーナ・カーターのヴァイオリンはケニー・バロンと一緒のアルバムが良かったから時々拾っている。
ショップで新しいアルバムがあったので、試聴してみたら、かなりジャズの雰囲気とはちがっていてあれれと驚いた。何曲か聞聴きながらケースをひっくり返すとこの写真がありました。
何とも屈託のない、無垢で朗らかな顔、演りたかったもしくは作りたかったアルバムを作り終えた満足、安らぎがにじみ出た顔ではありませんか、このような顔が出来た演奏が悪いはずがない、個性が強い曲のあつまりのようですが迷いなく買いました。
1曲目、ブルーグラスで弾かれるようなギターのアルペジオにバイオリンが繰り返すメロディ、タイトルは“炭鉱労働者の子”というトラディショナル、まさに南部のわが身を歌っているよう曲なのでしょう。
2曲目はブルース色を強めてそこに少しロックが入る短めな演奏、もう少し聞きたい。
3曲目はカントリー調の曲。
4曲目はケジャというか、普段あまり聴かない音楽ですが、ここまでアルバムで主張さあれると気持ちが良い。
ジャケを開けばこの写真
カーターの両親のウエディングの写真、両方の祖父母までうつった彼女の大切な人たち。
こうやって系図みたいにそのまた両親まで、おばあちゃんやお母さんが好きだった曲を演奏したのでしょうね。
5曲目Dennie Mcgeeという人が作曲したケジャの感じがもっと強くなった曲、なんか島唄を聴いているような気になります。
6曲目、ギターでゆったりと南部の平原をみるような曲調で1コーラス、次にアコーデオンがゆったりと1コーラス、そしてバイオリンも同じメロディを1コーラスとそれぞれ弾いて、やがて3人の楽器が一つに融けあっていく、なんともやさしくなる演奏、曲名は“I'm Going Home”。
次はハンク・ウイリアムスの曲で、カントリーにジャズ・ロックが少し入った演奏。
11曲目は60年後半から70年にかけてのフラワー・サウンドが一寸入って懐かしい感じでだけれどタイトルからは悲し時の曲、隠されたようのだれがうたったのか女性ヴォーカルで締まります。
そしてもう一度カーターの笑顔をみれば、両親、祖母につながる心の流れを表現できた安らかな顔があるのです。
まさにアルバムタイトル「南部の安らぎ」です。
私、こっちでも安らぎます。
Southern Comfort / Regina Carter
Regina Carter – violin
Marvin Sewell – guitar
Will Holshouser – accordion
Jesse Murphy – bass
Alvester Garnett – drums
1. Miner's Child
2. Trampin'
3. Hickory Wind
4. Shoo-Rye
5. Blues de Basile
6. I'm Going Home
7. Honky Tonkin'
8. Cornbread Crumbled in Gravy
9. See See Rider
10. I Moaned and I Moaned
11. Death Have Mercy/Breakaway