
ジャック・リーチャーを主人公にしたシリーズもので翻訳されている2005年の作品「アウトロー」の後の作品7品ととおりこした2012年の作品。
翻訳の前作はシカゴに行く時にもっていって、下巻を飛行機にわすれてしまい、読まずじまい、ところがその飛行機でトム・クルーズ主演の同作品が上映されていてだから話はわかっているという何とも中途はんぱに幕切れしているシリーズです。
しかし翻訳されているのはすべて読んでいると思うので必ず読む人の一人だと思う。
デヴュー作「キリング・フロアー」が強烈だったけれど、そのスーパー主人公も50を超えたようで思慮深さがました感じです。
お話はヒッチハイクのリーチャーを乗せた車の3人は・・・ということで巻き込まれいく話は80にわけた章というよりかプロットが小気味よく続き、これがリズムになってとても良い。話も前作よりかすっきりして面白いと思う。
郡保安官にFBI特別捜査官、FBIテロ対策課捜査官、国務省職員などがリーチャーに絡まってこれはとまらない。
で抜き書きだけれど
鑑識の職員が、マツダの車内で長いことフラシュをたいてクローズアップ写真をとっていた。曇った窓ガラスがときどき閃光に輝き、まるで遠くで光る稲妻、あるいは丘の向こう側で光る砲火をみているようだった。
うまい。もう一つうまいところ。
事実は過酷だ。なあ、お嬢ちゃん、きみのママが車で焼け死んじゃったよ。そんなことはかんたんに言えない。子供がそんな事実に向き合うのは容易でない。ある夜なんの心配もしないで気持ちよくベットに入ったのに、翌朝目がさめると全くべつの人生が待っている。
事実だけね。たしかなことがわかるまで、それ以上なにもいわないで。
かなり重要。
上下2冊のカバーは流行りのつづき写真でこうやって並べると雰囲気も伝わります。
