おからの別名が「きらず」というのを知らなかった。新聞記事で知り調べてみると、おからは包丁で切らずに調理することから「切らず」で「きらず」になった。その漢字がまたなんともいえない上品な雰囲気には驚く。こういうところは日本語の味わいと言えるだろう。
おからが「空っぽ」の「空(から)」に通じることから、縁起を担いで関西地方で「きらず」と呼ばれることが多いらしい。私は関西出身なんだが、雪花菜は聞いたことがない。かつては京都の商家などで、「(商売相手との)縁が切れないように」という願いを込めて、月末に食べる風習があったという。主に京都で使われていたと思えば、雪花菜の雰囲気が納得できる。
おからはスーパーで100円前後で売っているから時々料理をする。ウィキペディアの記事を引用すると「栄養的には優れている。一般分析値を見れば、乾物中の成分は粗蛋白質が約26%、粗脂肪は約13%、可溶無窒素物が約33%、粗繊維が約15%と栄養価が非常に高い。通常は水分を約75%から80%含む状態で流通している。含まれている粗脂肪(油分)の約50%は不飽和脂肪酸のリノール酸である。
また、おからには脳の記憶力を高めるホスファチジルコリン(レシチンとも)が豊富に含まれている。記憶に関連した脳内物質としてアセチルコリンがある。アセチルコリンを作るにはコリンという物質が欠かせない。その前駆物質がホスファチジルコリンであり、ネズミにコリンを与えたところ、記憶力が良くなったという報告もある」とある。