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映画のベスト10から見る21世紀の不毛

2016-02-29 16:18:11 | 映画

 AFI(American Film Instituteアメリカン・フィルム・インスティチュート)「映画芸術の遺産を保護し前進させること」を目的とする機関。1967年に設立された。

 「AFIは、映画を保存し、映画製作のための訓練と育成を行い、動く映像に関するさまざまな活動を促進し、それに協力しているだけでなく、1973年からは「生涯功労賞(ライフ・アチーブメント賞)」を提供している。
 ロサンジェルスにあるAFI先端映画テレビ研究センターは、もともと批評研究と映画創作のための訓練を目指して作られたものだが、現在では、演出やその他の製作技能を学生に教育することに専念している」とウィキペディアにある。

 そのAFIがアメリカ映画100周年を記念して1998年から「AFIアメリカ映画100年シリーズ」の発表を始めた。そして「10ジャンルのトップ10」を2008年に選出した。

 アニメ、ファンタジー、ギャング、SF、西部劇、スポーツ、ミステリー、ロマンティック・コメディ、法廷ドラマ、叙事詩という10のジャンルにそれぞれ10本の映画を選んである。

 アメリカ映画100年だから1900年代が多いことは当然ながら、この100本のうち2001年以降の作品は3本しかない。アニメの2001年「シュレック」、2003年「ファインディング・ニモ」。ファンタジーの2001年「ロード・オブ・ザ・リング」だけ。

 1900年代の100年と2000年代の15年という比較は公平を欠くかもしれないが、それでもアニメ、ファンタジー以外にこれという作品がないのはちょっと寂しい気がする。どうやら人類は芸術的才能が枯渇した時代を迎えているのかもしれない。もう語りつくされたというわけか。

 そういえば2000年から100年経っても色褪せない作品は、現時点では思い浮かばない。例えば、「ゴッドファーザー」「カサブランカ」「風と共に去りぬ」、これらに匹敵する映画ということになる。

 まだ先はあるが21世紀は不毛に終わるのだろうか。才能の枯渇という視点で言えば期待薄かな。この3作品は2007年のアメリカ映画ベスト100の10位以内にも入っている。(下記参照)
            
 それにこれらの作品には馴染みのあるテーマ曲もある。ゴッドファーザーには「愛のテーマ」、カサブランカには「時の過ぎゆくまま」、風と共に去りぬには「タラのテーマ」。

 では思い切ってこの3曲で懐旧の念にひたっていただきましょう。なお、ゴッドファーザーの英語ヴォーカル・ヴァージョンは、「Speak Softly Love」となっている。
「ゴッドファーザー」Speak Softly Love アンディ・ウィリアムスのヴォーカルでどうぞ!
    
「カサブランカ」As Time Goes By セクシー・ヴォイスのジュリー・ロンドンでどうぞ!
       
「風と共に去りぬ」たらのテーマ バーシー・フェイス・オーケストラでどうぞ!
    

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ありふれたハンバーグ・ステーキですが……やっと美味しくできました。

2016-02-27 21:10:17 | 料理

             
 なぁーんだ、ハンバーグか! なんて言わないでください。目新しくもない平凡な食べ物ですが、私は月に2回ほど作っています。それもいい加減な作り方でした。特に玉ねぎの炒め方が中途半端でした。しんなりして少し透明感が出れば良しとしていました。

 というのもどこかの料理人がハンバーグに生の玉ねぎをみじん切りにしたのをそのまま入れて作るという話を読んだからです。作るハンバーグの味がいま一つという料理でした。玉ねぎをあめ色になるまで炒めて入れるのも知っていました。ただ、面倒なだけでした。

 それがどんな風の吹き回しなのか、面倒がらずに本格的に作ろうと決心したのです。玉ねぎを20分ほどかけてあめ色に炒めたのが功を奏したのか、結果は大成功でした。味にうるさいわが娘が言いました。
「肉の匂いもするしコクがあって美味しいよ」

 しかし、もっと美味しいハンバーグ・ステーキが作れるはずですね。私は合いびき肉を使いましたが、牛肉のミンチを使うとか。帝国ホテルの元料理長の村上信夫さんは「ハンバーグの肉は中目の一度挽きがいい。肉は牛肉でも合い挽きでもいいが全体の15%~20%の脂肪があるのが標準」とおっしゃっています。家庭料理ですから、スーパーのひき肉で我慢しましょう。

では作り方
 ひき肉500グラムに玉ねぎ1/2個、パン粉カップ1杯、塩、こしょう少々、卵を加える場合は肉1キロに1個の割合。よく練るのがポイント。ケチャップ、ウスターソース、ナツメグなど自由に加える。玉ねぎはあめ色になったら塩・こしょうで下味をつけるのを忘れないで。また、作ったのをすぐに焼くよりも、30分でも1時間でも少し休ませてからの方がいいかも。

 私は毎回500グラムを作りますが、玉ねぎ1個、卵1個を入れていました。このレシピからすると多かったですね。肉の風味を残す工夫なんでしょう。

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圧倒的な存在感のジェイク・ギレンホール「ナイトクローラー’14」劇場公開2015年8月

2016-02-25 16:15:17 | 映画

              
 人の不幸がメシの種。怪我や病気それに究極の不幸「殺される」などメシの種は多い。医師、刑事や警官、最も直接的なのは葬儀社。しかし、テレビ局も一翼をになっているのも確かだろう。早い話がNHKなども火事のニュースをトップに持ってきたりする。

 そしてジェイク・ギレンホールが演じるルイス・ブルームは事件、事故、火事を誰よりも早く追いかけ映像をものにする。そして、テレビ局に高く売りつける。こういうパパラッチをナイトクローラーと呼ぶ。

 ナイトクローラー業界も参入者が多いと競争が激しくなる。喰うか喰われるかのデスレースだ。ルイスは徐々に頭角を現し、ポンコツ車からスポーツカーに乗り換えた。しかも助手リック(リズ・アーメッド)を雇う。リックにナビゲーターをやらせ、いち早く事件現場へ。この作戦が功を奏しますます勢いに乗る。

 頭のいいルイスは、夜間のディレクター、ニーナ(レネ・ルッソ)を手玉に取る。ニーナの身辺をネットで調べ上げた材料を交渉にうまく使う。あからさまに言えば「寝てくれ」と恥じらいもなくさらりと伝え、「歳が離れすぎよ」と言われても「年上が好きだから」と意に介さない。

 この強心臓と大胆さは、この映画のハイライトを彩る。警察無線を傍受して強盗事件を知る。現場には警察車両が見当たらない。門を入って広大な玄関の車回しについたとき、室内から銃声が轟く。茂みに身を潜めていると、犯人二人が車に乗り込んで走り去るのをカメラに収め、男女二人が別々に死んでいる邸内の惨状も収録。

 ニーナに高額で売りつける。そのときのセリフは、ニーナの傷口をナイフでかき回すような残酷さ。犯人については誰にも話さない。それが自作他演、つまり強盗殺人犯を追尾してレストランに入ったところを警察に通報。ルイスたちは逮捕劇を待ち受けるというものにつながる。

 しかも警官一人が重傷で危篤、助手のリックが犯人に射殺されたにも拘らず平然とカメラを回し続ける。それは変質者そのものだ。9キロを減量し目をぎょろつかせ、頬のこけた異様な風貌がさらに変質さを高めているジェイク・ギレンホール。評判はいいようで、製作費850万ドル(約9億6千万円)、興行収入3800万ドル(約43億円)で黒字。
   
    
        
          
        
   

   
   
   
  
   

監督 
ダン・ギルロイ1959年6月カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。もともと脚本家で、この映画が初監督作品。ニーナ役のレネ・ルッソは妻。

キャスト
ジェイク・ギレンホール1980年12月ロサンジェルス生まれ。
レネ・ルッソ1954年2月カリフォルニア州バーバンク生まれ。
リズ・アーメッド1982年12月イギリス、ロンドン生まれ。

私のお勧め度:この映画を観ないでどの映画を観たいの? 話題としても必見。

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ありあわせの物でフランス料理……サバの黄金焼きミレイユ風

2016-02-23 17:49:48 | 料理

 「サバだけでなく白身の魚に応用できる一風かわった魚料理」という副題のついたこの料理で、参考にしたのは今は故人の帝国ホテルの元料理長村上信夫さんの1977年発行の著書「村上信夫の西洋料理」という本。

 かれこれもう40年も前ということになります。しかし、料理というのは何千年経っても基本は変わらないと思っています。ときにはじっくりと時間をかけて美味しいものを作るのも、人生の醍醐味かもしれません。定年後の十分な時間のある人の贅沢と言ってもいいでしょう。

 このミレイユ風というのを村上信夫さんの説明によると「ミレイユというのは、フランスの詩人フレデリック・ミストラルの有名な叙事詩でオペラにもなった『ミレイユ』の美しくも悲しいヒロインの名前からきているともいわれています」とあります。そういうことではありますが、サバとミレイユがどこで交わるのか、分からないところがミレイユ風と解釈していますがどうでしょう(笑)
              
(作り方)
①サバは3枚におろして小骨をとり、両面に塩とこしょうをふり小麦粉をつける。
 (サバは最初に塩、こしょうをして小麦粉をつけます。この順番が大事。私はサバをおろすのが好きですよ。小骨は骨抜きで丁寧にとりました。勿体ないなあと思うのは、骨についている身なんです。幸い我が家にはネコが2匹いますから、水からゆでてネコの晩ご飯にしましたが、喜んで食べてくれました)

②にんにくと玉ねぎはみじん切りに、マッシュルームは薄切りに、トマトは両端を切って二つの輪切りにします。
(マッシュルームがなかったので、しいたけを代用しました。玉ねぎはしんなりすればいいでしょう)

③フライパンにサラダオイルを少量入れてサバを焼きます。油を捨てて酢をかけたあとお皿に盛っておきます。
(このサバの焼き加減が大事ですね。焼きすぎるとパサパサして美味しくありません。はじめは強火で切った赤身の色が変わるのがサインとして、弱火にし蓋をして30秒ぐらいかな、蒸し焼きにしました。サラダオイル少量ですが、私は少なすぎました。大さじ2杯ぐらいがいいかも)

④バターでにんにくと玉ねぎを炒め、マッシュルームを加え塩とこしょうで味付けします。それをお皿に盛り付けたサバに平均にかけます。
(バターはフレッシュバターがいいようなんですが、私は無塩のケーキマーガリンを使いました)

⑤トマトの両面に塩とこしょうをして小麦粉をつける。フライパンにサラダオイルを少々入れて焼き色をつけサバの上に乗せる。さらにパセリのみじん切りを振りかけて出来上がり。
              
 感想を一言で言えば、案外手間が掛かりますが、サバがうまく焼ければ実に美味しい料理になります。幸運にも私の作ったこの料理も美味しかったですよ。味にうるさいわが娘も美味しいと言ってくれました。

 サバの味噌煮などの和風もいいですが、ワインなんかを飲むときにはこの料理を試してください。白身の魚にもいいらしいですから、鯛やタラ、トビウオなどはどうでしょう。

 ついでに小骨を抜く「骨抜き」にはピンからキリまでありますね。千円以下から1万円以下まで、9千円の骨抜きには多くのレビューを見ました。私は実利主義者ですから、千円以下で十分役に立っています。

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見どころはキアヌ・リーヴスのガンファイト「ジョン・ウィック’14」劇場公開2015年10月

2016-02-22 16:21:47 | 映画

              
 一切の虚飾を排してヴァイオレンスが炸裂する映画。この映画を理屈っぽく観るとバカバカしくなることは請合ってもいい。

 かつてはロシアン・マフィアの殺し屋で名を馳せたジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)。若くして病死した最愛の妻。その死が受け入れがたく広大な屋敷での一人住まいはなんとも侘びしい。妻の死後、妻からのプレゼントが届く。妻は覚悟していたようで、可愛い子犬が届けられた。亡き妻の手紙を読んで涙を流すジョン・ウィック。ニヒルな殺し屋の面影はない。

 ところが立ち寄ったガソリンスタンドで、大音響のカーステレオを鳴らしながら入ってきた若造ヨセフ(アルフィー・アレン)から「いい車じゃないか。70年のマスタングだろ?」「ああ、69年だ」「売ってくれ」「いや、売るつもりはない」

 ヨセフと別れたその夜、このろくでなしのヨセフは仲間とともにジョンの家に押し入ってきた。車を奪い子犬を殺して走り去った。

 ジョン・ウィックはコンクリートで封印していた武器を取り出した。かつての殺し屋の復活だった。ヨセフはマフィアの親分ヴィゴ(ミカエル・ニクヴィスト)の息子だ。ギャングを抹殺するジョン・ウィック。派手なアクションで目が離せない。ストレスが溜まっているときはこういうのがいいかも。

 マスタングといえば、今は亡きスティーヴ・マックイーンの「ブリット」を思い出す。車の描写は断然ブリットがよかった。そんなことも思い出した映画だった。この映画を監督したのはキックボクシングの経歴とスタント出身ということで、ただアクションだけの映画で納得。
    



    

    



    

監督
チャド・スタエルスキ1968年9月生まれ。

キャスト
キアヌ・リーヴス1964年9月レバノン、ベイルート生まれ。
ミカエル・ニクヴィスト1960年11月スウェーデン、ストックホルム生まれ。
アルフィー・アレン1986年9月イギリス生まれ。
エイドリアン・パリッキ1983年5月オハイオ州生まれ。
ウィレム・デフォー1955年7月ウィスコンシン州アップルトン生まれ。


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初恋の人は忘れられないというが……「かけがえのない人The Best of Me ’14」

2016-02-20 17:31:48 | 映画

              
(ネタバレあり)
 アマンダ(ミシェル・モナハン)とドーソン(ジェームズ・マースデン)が星の霊気に操られるように21年目の再会。熱く燃え上がる二人だが、夫と子供を持つアマンダを気遣うドーソン。どんどん進めばアマンダの家庭崩壊につながる。

 くやまれるのは、ドーソンが高校生のとき、親友が銃の暴発で死んだのは自分のせいだと悩み、収監されている刑務所に毎日面会にくる恋人アマンダに「今日で最後にしよう」と言って、その後の面会を拒絶したことだ。

 別の道を歩んだ二人。ドーソンは海上の油田掘削プラットフォームで爆発事故にあい、爆風で海に投げ込まれる。海中で見たものはアマンダだった。ドーソンはこのことによってアマンダとの運命的な絆を信じるようになる。

 育ての親タック(ジェラルド・マクレイニー)の死が再び二人に機会を与えた。やっぱりハッピーエンドになるだなあ。 と思っていると運命のいたずらというヤツ。ドーソンが麻薬売人の実の親に射殺されるという驚きが待っていた。

 一方でアマンダの息子が交通事故で心臓移植しか助かる道はないという宣告。待合室に現れた医師が「今から手術をする」。アマンダ夫婦が待合室で疲れ果てる頃、手術室から出てきた医師が微笑んだ。

 1年後心臓を提供したドナーが判明する。元気になった息子が問い合わせた結果は、「39歳の男性。名前はドーソン・コール」

 最愛の人の心臓が、わが息子の命を救った。こんな運命もこんな幸せも私だけのもの。毎日、息子の胸に耳を当てて心臓の音を聞くのだろうか。実の親が息子を射殺するという理解できない描写があるとはいえ、映画の持つ独特の雰囲気(BGMや映像)に乗せられて少しは涙が浮かぶ。劇場公開2015年8月
          
              
              
          
          
              
          

監督
マイケル・ホフマン1956年11月ハワイ生まれ。

キャスト
ミシェル・モナハン1976年3月アイオワ州ウィスロップ生まれ。
ジェームズ・マースデン1973年9月オクラホマ州生まれ。
ルーク・ブレイシー(若いドーソンを演じる)1989年4月オーストラリア、シドニー生まれ。
リアナ・リベラト(若いアマンダを演じる)1995年8月テキサス州生まれ。
ジェラルド・マクレイニー(育ての親タックを演じる)1947年8月ミシシッピ州生まれ。

私のおすすめ度:時間にゆとりがあるときに観れば損はない。

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懐かしいビーチボーイズのサウンド、原動力ブライアン・ウィルソンの悩める半生「ラブ&マーシー’15」

2016-02-18 16:15:16 | 映画

            
 「Love and Mercyは、1988年にリリースされたブライアンの初ソロ・アルバムの冒頭を飾っていた楽曲。映画、あるいはテレビという間接メディアを通して映し出されるすさんだ世の中の光景を眺めながら、今夜もっとも必要なものは愛と慈悲だ…と、デビュー当時の美しく透明な歌声とはまるで変わってしまったしゃがれ声でブライアンは歌う。長い苦闘の日々を過ごしながら、ひたすら心の平静を願い続けた者ならではの無垢さが聴く者の胸を射抜く」とは、映画の紹介記事。

 このラブ&マーシーは、愛と慈悲。「1966年には、傑作『ペット・サウンズ』を制作し、同年シングル盤『グッド・ヴァイブレーション』の大ヒットで、その天才的な音楽的才能を世に知らしめた。同時に、ブライアンのLSDなどへの薬物依存が増しており、音楽性にも大きな変化をもたらした。

 しかし、渾身の作だった『ペット・サウンズ』が、その難解さから当時のファンに歓迎されなかったことや、次作の『スマイル』の制作が頓挫したことなどをきっかけに次第に精神に異常を来たし、スタジオに火を放とうとしたり、スタジオを訪問したキャピトル・レコードの重役夫人を悪魔呼ばわりしたり、レコーディング中に消防士の格好をするなどの奇行に走り出す。
 
 やがて、自宅に引き篭って酒やドラッグ、過食におぼれ肥満化、自堕落な生活に浸り、バンドの活動にもあまり関わらなくなってしまうなど、彼の音楽キャリアは20年近く低迷の一途を辿る。『ペット・サウンズ』を絶賛していたポール・マッカートニーが自宅を訪れた際、家のロッカーに隠れていたというのは、当時の有名なエピソードである」とウィキペディアにあるが、ブライアンを管理しているのがユージン医師(ポール・ジアマッティ)だった。

 過剰な薬物を飲ませ厳しく日常を監視し囚われの身になっているのがブライアン(ジョン・キューザック)だった。そういう状況を救うことになるのがキャデラックのセールスウーマン、メリンダ(エリザベス・バンクス)だった。

 ブライアンと逃げ出すチャンスだと思ったとき、ユージンに見つかる。そこでユージンの本心が分かる。ユージンはブライアンの金が目当てだった。後にブライアンの病名も他の医師によって否定される。

 ブライアンとメリンダは結婚して今は幸せのようだ。これは音楽映画ではない。当然作曲をするブライアンだから音楽が絡んではくる。1960年代、大ヒットの「グッド・ヴァイブレーション」を夏の夕暮れによく聴いたものだ。

 この映画の題名になった「Love and Mercy」の歌詞を、映画の字幕から引用してみよう。
       古びた映画館で頬杖をついて座っていた
       スクリーンには暴力があふれている
       今夜 必要なのは愛と慈悲
       心からの愛と慈悲を、あなたとあなたの友達に
       
       部屋でテレビのニュースと見てた
       多く人が傷ついて、僕を恐れさせる
       今夜 必要なのは愛と慈悲
       心からの愛と慈悲を、あなたとあなたの友達に
 
 ブライアンは愛と慈悲をメリンダから与えられた。その愛と慈悲がなければ、ブライアンは廃人同様の生涯だっただろう。余韻の残る映画だった。

 この映画の監督ビル・ポーラッドは大金持ちの息子だ。父親は雑誌フォーブスのアメリカ国内の富豪ベスト400に入り、メジャーリーグ球団ミネソタ・ツィンズのオーナーでもある。

それではタイトルの曲「Love and Mercy」をどうぞ!
     



          
          

          


          
          
    
監督
ビル・ポーラッド生年不詳。プロデューサーが本業でこの作品ではじめて監督をした。ポーラッドがプロデュースした映画で私が観たのは’05「ブロークバック・マウンテン」’07「イントゥ・ザ・ワイルド」’11「ツリー・オブ・ライフ」’14「わたしに会うまでの1600キロ」

キャスト
ジョン・キューザック1966年6月イリノイ州生まれ。80年代のブライアンを演じた。
ポール・ダノ1984年6月ニューヨーク州ニューヨーク市生まれ。60年代のブライアンを演じた。
エリザベス・バンクス1974年2月マサチューセッツ州ピッツフィールド生まれ。
ポール・ジアマッティ1967年6月コネチカット州ニューヘイヴン生まれ。

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コーヒーの飲みすぎはリスクが大きくなるという新聞記事

2016-02-16 17:30:37 | 健康

             
 14日の朝刊。コーヒーが病気を予防していると言う研究結果が、各国で次々と発表されている。東京大学や国立がん研究センターなどの研究チームが、「コーヒーや緑茶を毎日飲むと、病気で死亡するリスクが低下する」という調査結果だ。

 全国の40~69歳の約9万人を約19年間、追跡調査した。コーヒーを1日3~4杯飲む人は、ほとんど飲まない人より死亡リスクが24%も低かったという。特に心臓、脳血管、呼吸器の病気のリスクが低かった。反面、5杯以上飲む人は死亡リスクが増えている。

 「コーヒーが体に良いのはかなり前からわかっていたが、国立の機関が認めて公表したことに驚きました。日本にはなぜか、誤った有害イメージが長い間あったので」と言うのは東京薬科大学名誉教授で、日本コーヒー文化学会常任理事の岡奇太郎氏。

 この岡奇太郎氏は「珈琲1杯の薬理学」や「コーヒーの処方箋」などの著書があり、わたしも持っているもので、特に「コーヒーの処方箋」は、予防医学が中心で2型糖尿病や大腸がん、アルツハイマー病、脳梗塞、妊娠関連など18項目の病気の予防についての記述がある。

 さらに、コーヒーの淹れ方はドリップ式がいいとも。そして何よりも重要なのは運動だということ。薬やコーヒーだけでは所期の目的は達成できない。運動を加えることによって相乗効果が得られる。しかも長期間持続が必須だ。健康で長生きが理想だが、普段の努力なくしては実現不可能。私もそれなりの歳になってわかったこと。

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コーヒーの処方箋 (岡 希太郎著)価格:972円(税込、送料込)



冬に美味しい長ネギのサラダはいかが? 

2016-02-14 15:58:23 | 料理

            
 もう絶版になったシェフ北岡尚信著「皿数で楽しむ家庭フランス料理」のサラダの一つ。ネギといえば下仁田ネギを思い浮かべるが、下仁田ネギの旬が11月から1月のようで2月となれば出始めの11月ごろの味が残っているのかどうかということもあって、ここは近所のスーパーで買ったネギが材料。

 高価な材料、高価な調味料も悪くないが、レストランでなければ如何に安くて美味しいものを作るかが家庭料理の前提だろう。

 まず玉ねぎとにんにくをみじん切りにして水にさらしておく。次にネギに火を通す。塩ひとつまみ入れて沸騰させ、そこにネギを入れて3分。取り出したあとは冷ましておく。

 そしてヴィネグレット・ソースを作る。塩、こしょう、マスタードをプラスティックのボールに入れ、そこへワインビネガーを少しずつたらしながら混ぜる。さらにオリーブオイルを少しずつたらしながら入れていく。しばらく混ぜていると少しとろみが出る。
 味を見て酸っぱすぎると思えば砂糖で調節する。アメリカ合衆国で生まれた「フレンチドレッシング」(French dressing)はヴィネグレットに砂糖またはケチャップを混ぜたものであり、フランスでは見られない。とウィキペディアにあるが、まあいいでしょう。美味しければ問題はない。市販のフレンチドレッシングを使うのもいいが添加物が心配なら自作に勝るものはない。

 水気を切った玉ねぎとにんにく、パセリのみじん切りをソースに混ぜて長ネギにかけて出来上がり。レシピ一覧に赤ピーマン(瓶詰)があるが、あれは飾り用で瓶詰はかなり高価だし探すのが大変。赤いトマトを代用で十分。

 さて、味のほうはネギの甘みと適度なヴィネグレット・ソースの酸味がミックスされて美味しい。白ワインにぴったりだと思う。ただ、ネギの表皮が固くなるので、来客用ならそれを剥がして供したほうがいいかも。

 それにワインビネガーにこだわる必要もない。いつも使っている酢でも十分だ。風味にこだわれば輸入ワインビネガーもある。価格も250ml700円程かな。日本のりんご酢もこのくらいの値段で特別高くはないから利用価値があるだろう。
       
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★これ結構人気があるみたい。ただ沖縄・北海道以外で送料650円かかるのが玉に瑕かな★



こういう高齢者にないたいと思うが…ロバート・デ・ニーロの「マイ・インターン’15」

2016-02-12 21:32:47 | 映画

             
 妻に先立たれた男が寂しがり屋になるのは、洋の東西を問わず共通している。それに引き換え女の場合は、夫が居なくなっても寂しがったりしていない気がする。私の妻の姉妹を見ているとそんな感じだ。

 このベン(ロバート・デ・ニーロ)も寂しがり屋。自宅にはワイシャツ、ネクタイ、スーツ、靴それに妻の遺品。ベンの40年間かけた汗の結晶が詰まっている。もう用のないシャツやネクタイ。部屋で読書や音楽を楽しんでも一向に気持ちが晴れない。

 これを振り切るために動くこと。朝7時15分にスタバへ、社会の一部になった気がする。そして街角で目にしたアバウト・ザ・フィットという会社の「シニア・インターン募集」のチラシ。応募資格は65歳以上とある。70歳のベンは適格者だ。

 募集広告には「履歴書はもう古い。自己紹介のビデオをユーチューブにアップロードして下さい。ファイルはmovかmpgで。お待ちしています」

 “USB接続”も9歳の孫に教えてもらったというベンも応募。採用される。アバウト・ザ・フィットは、ジュールズ(アン・ハサウェイ)が立ち上げ主に衣類のネット販売会社だ。従業員は新しく募集したシニアを含めて220名。

 社会貢献の一環として取り入れたシニア募集だが、代表のジュールズの発案でもなかった。シニアは敬遠気味のジュールズ直属に配属されたベンも手持ち無沙汰。
 しかし、ベンの人間性が受け入れられ従業員の人気者に。ジュールズも何かと相談するようになるというお話。

 古い価値観と新しい価値観の融合というテーマに思える。思うに経験というものは、それを体験することが必要だから30代のジュールズがいくら頑張ってもベンの年代は体験できない。ジュールズが70歳になるまでは……。

 体験できなければ体験者に聞くしかない。逆に現在の風潮については若者に聞くしかない。そこはベンの謙虚な人柄が若者の多い職場にも受け入れられた。

 ベンが仕事をしている前にジュールズが立った。ベンは即座に立ち上がった。ジュールズが「座ったままでいいわよ」と言っても、「これが習い性ですから」とベン。しかもカジュアルな服装でもいいと言われても、ネクタイとスーツが性に合っているという。私もベンに賛成。

 ベンがジュールズを自宅の送り届けたとき、挨拶がどういうわけか「サヨナラ」と日本語だった。そしてベンにとって会社専属のマッサージ師フィオナ(レネ・ルッソ)にめぐり合えた幸運も人柄のよさだった。

 いずれにしてもアン・ハサウェイのような美人で気配りの利く社長なら生涯勤めてもいいなあ、いや勤めたい。そのためにはベンのような謙虚さが欠かせない。

 監督のナンシー・マイヤーズも66歳。感じるところがあってこういうテーマを提供したのだろう。ロバート・デ・ニーロの控えめな演技は好感が持てる。アン・ハサウェイは見ているだけで十分。劇場公開2015年10月
         
         
         
         
         
  
         
         

監督
ナンシー・マイヤーズ1949年12月ペンシルベニア州生まれ。’03「恋愛適齢期」が印象に残る。ジャック・ニコルソン、ダイアン・キートン、キヤヌ・リーヴス、フランシス・マクドーマンドというキャスト。

キャスト
ロバート・デ・ニーロ1943年8月ニューヨーク州シューヨーク市生まれ。
アン・ハサウェイ1982年11月ニューヨーク市ブルックリン生まれ。
レネ・ルッソ1954年2月カリフォルニア州バーバンク生まれ。

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