イギリスの弁護士を描く。シーズン1を見始めたが、どうもついて行けない。
頭に白いウィッグを載せ、黒い法服と白いウィングカラーといういで立ちの弁護士が、一人は有罪に持ち込もうとし、別の一人は、無罪を目指す。そういうことをしながら、同じ法律事務所に戻るのだ。私は混乱した。
アメリカの法廷ドラマが頭にあるから、検事と弁護士の役割分担が明快だった。そこで調べてみた。
ウィキペディアからその概要を「イギリスには伝統的に弁護士の分業制度がある。法律事務所の中に事務弁護士と法廷弁護士がいる。依頼人と会って直接仕事をするのは事務弁護士で、依頼人の予算の範囲内で、事件の性質を踏まえて、適任かつ経験のある法廷弁護士に委任する責任を持つとされる。
法廷弁護士は、審理の1、2日前に事務弁護士から“brief”という摘要書だけを受け取るというのが一般的である。事務弁護士と法廷弁護士の違いは、事務弁護士は法律的に依頼人の代わりに行為することができ(契約への署名など)、裁判所に申立てを行ったり相手方に対する書面を書いたりして訴訟を追行することができる。
法廷弁護士は法廷で依頼人のために弁論を行うが、それは事務弁護士からその権限を与えられた場合に限られる」が、より困難な事件を扱う勅撰弁護士(Silk)になろうとすれば法廷弁護士が条件となっている。
このドラマは法廷弁護士マーサー・コステロ(マキシン・ピーク)が勅撰弁護士資格を取得、より困難な事件に挑むさまが心地よく響く。ほかに主な登場人物として、法廷弁護士のクライヴ(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)、上級事務弁護士ビリー(ニール・ステューク)という配役。
ちなみに、法廷弁護士や判事が着用する黒いガウンの起源は、アン女王(queen Anne)の葬儀が行われた1714年ごろにさかのぼるという。また18世紀当時、判事は貴族の出身者で、かつらが身分を表わしていたとされる。
マーサー・コステロ=演じたのはマキシン・ピーク。1974年イギリス、ウェストホートン生まれ。舞台・ラジオ・映画・テレビの女優。
クライヴ=ルパート・ペンリー=ジョーンズは、1970年ロンドン生まれ。
ビリー= ニール・ステュークは、1967年イギリス、ケント生まれ。