期待したシーズン2は、キャリー・マティソン(クレア・デインズ)は解雇されたはずのCIAから「君しかできない」と言われ、CIA局員でないにもかかわらず協力させられる。うつ病に苦しみブロディ(ダミアン・ルイス)との関係も続ける。ブロディがテロの手先だったことを認めCIAは彼を協力者に仕立て上げる。キャリーとブロディの関係も親密さが増して行く。CIA局員がそこまでのめり込んでもいいんだろうか? という疑問もある。
それにキャリーがテロの首謀者アブ・ナジールに捕らえられて、その様子がスマホでブロディに届く。「副大統領を殺せば、この女を生かしておく」ブロディは、言われたとおり心臓発作を装い実行する。
アブ・ナジールは、FBIによって射殺される。自分のために副大統領を殺したブロディにますます深く愛するようになる。この辺から陳腐なメロドラマへと落ちていく。
ソールからアブ・ナジールを追い詰めた功績で支局長にも手が届くとキャリーに伝えた。キャリーは、ブロディをとった。ソールは、「自爆テロを未遂に終わった男だぞ! 本性は変わらないよ。その男を取るなんて、君は最高に賢くて、最高に愚かだ」と言って去っていく。馬鹿女のキャリー。
シーズン1がぐいぐいとひっぱっていく力強さがあったがシーズン2にはそれがない。しかも都合のいい設定、例えば突然レンタル倉庫に巨額のドル紙幣が詰まったトランクが現れブロディ逃走資金に使うというシーン。シーズン3で説明するつもりかもしれないが、唐突感は否めない。あれやこれやで失望したシーズン2だ。
最優秀ドラマ賞をゴールデングローブ賞とエミー賞でとっているとはいえ納得できない。シーズン3まであるようだが、シーズン3は巷の評判次第で観ることにしよう。
つくづく思うのは、テレビドラマの難しさだ。このシーズン2でも6巻12話となっているが、緊張感と期待感それに満足感を視聴者に与えなければならない。並大抵ではなさそうだ。
キャスト
クレア・デインズ1979年4月ニューヨーク生まれ。
ダミアン・ルイス1971年2月ロンドン生まれ。
モリーナ・バッカリン1979年6月ブラジル、リオデジャネイロ生まれ。
デヴィッド・ヘアウッド1965年12月イギリス生まれ。
ディエゴ・クラテンホフ1979年カナダ生まれ。
マンディ・バティンキン1952年11月イリノイ州シカゴ生まれ。